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北海道と日本の、農業のしくみに少し詳しくなりました。

雪の下から、しっかりとした小麦が顔を出していた。

今日は、JAの方がみらい農業センターに来てくれて、営農計画書の書き方についての説明のセミナーがあった。
一年間の農業経営の収支をまとめるための営農計画書、最近はエクセルを使ってパソコンでまとめる人も多いらしいが、紙の書類でやることもできるらしい。

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この営農計画書は美幌のJAが作ったもので、JAに提出するための書式のよう。
そもそも、計画をJAに提出するんだなぁと思う。
北海道のJAでは「クミカン」という特有の仕組みがあるから提出するのかもしれない。
「クミカン」というのは、簡単に言うと農業経営に関わる、農薬とか肥料とか種とか、その他諸々の支出についてJAを通すと一年間「ツケ」にしてもらえる仕組みのようだ。
その「ツケ」が効く範囲がこの営農計画書の支出の部分に書かれいている範囲になるらしい。
そのため、この計画書も適当なものは認められず、自分で作った後はJAの担当の方と相談して精度の高いものに仕上げていくみたいだ。
支出の部には「家計費」まで書けるようになっていたり。
家族構成も提出するようになっていたり。
一切合切含めて相談する仕組みになっているのがすごいなと思う。

それともう一つ、小麦や甜菜といった畑作系の品種での農業経営は本当に政府からの交付金で成り立っているんだなぁと感じた。
小麦の販売価格は一俵(60kg)あたり2500円から2900円。
それに対して、交付金が一俵あたりだいたい5000円から9000円。
収入の3分の2が政府からの交付金になっている。
なかなかだなぁと思う。
この交付金、経営所得安定対策という農水省の予算で成り立っているもので、海外から安く入ってくる畑作系の品種をつくる農家を守るための予算とされている。
令和二年度の概算要求では2850億円となっていた。
https://www.maff.go.jp/j/budget/2019/attach/pdf/index-23.pdf

農水省全体では2兆7000億円くらいの予算規模みたいだから、約10%くらい。
https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/yosan/attach/pdf/190830-2.pdf
結構多い割合な気がする。

とは言え、海外から安く入ってくる中この交付金が無いと、国産のものは今の価格の3倍位の値段にならないと農家はやっていけないってことだろう。必要な予算なんだろうなぁとも思う。

ただ、遠い海外から輸送してきてもなお、日本の農産物より断然安く提供できるなんて、海外の農業どうなってんの?アメリカの小麦すごすぎないか?
と思って、調べてみると。
実はアメリカの農業も政府によって補助されることで安い価格を保っているようだった。
https://www.maff.go.jp/j/kokusai/kokusei/kaigai_nogyo/k_seisaku/usa.html

海外からくる安い農産物は、その国の政府によって安い値段で保たれていて、その海外産の農産物に対抗するため、輸入先の国でも政府による補助で値段を抑える。
なんだか不思議な話だと思う。

なんならいっそ、全世界的に補助をやめて、農産物の値段を高くしたらどうなんだろう?
そうすれば食品から派生してあらゆるものの値段が上がって、回り回って国民全体の所得も増えるのでは?
とも思ったけど、そこに行き着くまでのタイムラグで世界は大変な事になってしまうのかも知れないな。


とにかく、雪が溶けて小麦が顔を出していましたとさ。

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