書籍「あなたの不安を解消する方法がここに書いてあります。」 #全文公開チャレンジ 第9回
こんばんは。ニッポン放送・アナウンサーの吉田尚記です。
#ふあかい 全文公開の第9回。本編はちょっとひと休みして、コラムはいかがでしょう? わたしの考える「スマホとの付き合い方」についてです。
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COLUMN① パソコンは生産の道具、スマホは消費の道具
ここで、今っぽい話をひとつ。スマホとの付き合い方。
フィルターバブルって言葉、聞いたことありますか?
フィルターバブルとは、各サイトが提供するアルゴリズムが、ユーザーそれぞれの好みに合わせて見たくない情報を遮断してしまって、気がつかないうちに、自分が見たいものしか見なくなってしまう現象のこと。
Googleトップの「おすすめの記事」しかり、Twitterの「トレンド」しかり、スマホから自動的に入ってくるのは、自分のこれまでの閲覧傾向に合わせて調整された情報ばかりです。ネットは知らないうちに、あなたのために検閲されているわけですね。
ぼくは、スマホのニュースアプリは速報アプリのみにしています。後は全部RSSリーダーという、自動的なフィルターのない機能で新着順に読む。そうじゃないと、ぼくが興味のある情報しか入ってこなくなってしまうからです。アプリが勝手にキュレーションしてくれた状態だと、本当は何がひっかかるかわからない情報が、勝手になかったことにされてしまう。アナウンサーとして致命的なことだからです。自分が興味ある情報だけで構築された世界。一見心地いいかもしれませんが、これ、自由じゃないですよね。
インターネットはぼくたちに無限の可能性をもたらしてくれたわけで、使い方次第だと思います。そのうちネットだけでノーベル賞をとる人が出てくるとも言われていますし、そういう可能性はたしかに感じます。
でも、自分から意識しない限り、フィルターバブルの中に閉じ込められて、そこから外に永遠に出られなくなってしまう。その状態にすら気づけない。よく考えると、とても怖いことのような気がしてきませんか?
以前、天才高校生として知られる矢倉大夢くんと会ったときに、彼が言っていた、「パソコンは生産の道具だが、スマホは消費の道具」という言葉が忘れられません。確かに、スマホで3000字の原稿を書けと言われたら、かなりめんどくさい。そして、スマホでプログラミングをしている、と言う人も、今のところまだほとんど見たことがありません。スマホは、生産には今の段階では向かない道具なんですよね。
休みの日にTwitterをぼんやり見ている時間って、心地いいですが、ゆるやかにダメな何かになっていくような気がします。居心地のいい自分の世界に引きこもってしまうと、「本当は世界でもっと別のことが起こっているはず、自分はそこで生きていけないのでは」と思ってしまいます。そう、不安が起こります。
その不安に対抗するには、やっぱり、外に出かけて、人と会うというのが私には一番の方法でした。で、そのときには、「あれ、これってどういうことだったんだろう?」という疑問に、どんな場所でも答えてくれるスマホって、めちゃくちゃ役に立つんですよね。疑問があれば、スマホは強い味方に変化します。
ちなみに私は、年に数回スマホを買い替え、今までに買ったスマホの台数は数十台を数えるぐらいのスマホ好きです。「なんとなくスマホ」じゃなくて、「絶対にスマホ」って感じで好きなんですよ!
もくじ
はじめに
メソッド1
「不安」の正体を明らかにしよう
-不安はどこからわいてくる?
-不安は社会の原動力
-不安の先には、死しかない
-コミュニケーションからの完全な断絶が、死
-「不安」はまったく役に立たないもの?
-不安への対症療法は、「これからどうするか」
-とりあえず、具体的にやってみる
-具体化って超大事
-「なんか大丈夫」感=セルフエスティーム
-考えるよりも、行動しよう
-人生で一番役に立たないプライドの話
-手っ取り早くセルフエスティームを上げるには
-COLUMN① パソコンは生産の道具、スマホは消費の道具
メソッド2
知らない人に話しかけてみよう
-「モテたい!」は、叶うのか?
-コミュ力は才能じゃない
-知らない人に話しかけるために必要な持ち物
-コミュニケーションとは、協力型のゲームだ
-聞いたらダメ、やったらアウトってなんだろう?
-人に好かれる方法はない
-彼氏・彼女がほしい! だったら知らない人に話しかけよう
-実践編① コミュニケーションに最も必要なのは「質問力」
-実践編② 質問はWhyよりも、Who・When・Where・What・Howが有効
-実践編③ 会話のきっかけ「木戸にたちかけし衣食住」
-実践編④ 会話を「えっ!」でトラップする
-実践編⑤ 間違った情報でもぶつけてOK
-実践編⑥ 自分の気持ちを表現する=説明力
-実践編⑦ あいさつをしよう、時間を守ろう
-実践編⑧ 大きな声が出せていれば、なんか大丈夫
-COLUMN② 「集中力」は「無視力」
メソッド3
“深刻ごっこ”禁止
-悩みは自分に何をもたらす?
-「みんな悩んで大きくなった」はウソ
-深刻さとはエンタメである
-決断だけが、人を成長させる
-承認を目的とすることはできない
-きみが不機嫌になるのはなぜ?
-実践編① バンザイして悩んでみよう
-実践編② 悩みから「暗くなる」をとっぱらってみる
-実践編③ 適度に“深刻ごっこ”を楽しむ
-実践編④ 悩むの禁止
-実践編⑤ やりきることを目的にする
-実践編⑥ 他人に期待しない
-実践編⑦ 愛嬌最強説
-COLUMN③ 引き出しを増やす方法
メソッド4
「面白そう!」さえあれば、人生は大丈夫
-「夢を持て」って言うけれど
-100個やって、どれか1個ハマればラッキー
-今しかできないことをやろう
-〇〇をやりたいのか、〇〇家になりたいのか
-楽しむってなんだろう?
-完全な自由はないけど、どの不自由にとらわれるかを選ぶ自由はある
-結論。不安を解消する方法=知らない人に話しかける
おわりに
というわけで、今日はここまで。いよいよ明日から「メソッド2」のスタートです!