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【作っている工程を知ると買いたく!】正当な評価を得よう!ブランディング
僕は、毎年2月に『灘の酒蔵巡り』を企画主宰して開催しています。
この酒蔵巡りも今年で16年間コロナ禍の一年を除いて毎年継続しています。
僕は神戸生まれ、神戸育ちの神戸っ子ですが、神戸の地場産業の酒蔵が沢山ある環境にいながら酒蔵を訪れることがなかったのです。
「灘の酒」と言う言葉は、子供の頃から聞いてきましたが、直接酒蔵に行こうと言う気持ちになりませんでした。
と言うのも、大学の時に安い居酒屋で呑んだ燗の日本酒で悪酔いしてしまい、日本酒が苦手になってしまったからです。
僕は、あの熱燗の日本酒の匂いに抵抗がありました。
それ以来、僕は日本酒以外のお酒を飲むようになりました。
特にビールやスコッチ、ラム、ジンが好きでいつもそれらの洋酒を僕は飲んでいました。
バーボンやウォッカ、テキーラ、紹興酒等何でも飲むのですが、日本酒だけは学生時代の体験から敬遠してしまっていました。
しかし、ある時経営コンサルタントとして独立してから、クライアントさんに灘の酒蔵の35銘柄(当時)全部が飲める地元の「駒」と言うお店に連れて行ってもらいました。
僕は、「日本酒か。苦手だな」と思いながらそのお店に着いて行きました。
「駒」の店主は、灘の酒蔵の一つ櫻正宗の東京支社長をされてから退職した後に灘の酒蔵への恩返しのつもりでお店を始められたとおっしゃっていました。
残念ながら、「駒」は今はなくなってしまいましたが、しかし、このお店との出会いで僕の日本酒ライフが始まりました。
このお店で日本酒の飲み方や銘柄、各産地の特徴等々と色々と教えてもらいました。
まずは、お酒の原料のお米も普通食卓で食べるお米とお酒作りの酒米とは違うこと。
こんな初歩的なことすら僕は知りませんでした。
あと水によって日本酒の味が違ってくること。
「灘の男酒、伏見の女酒」と言う様に灘の酒は硬水の宮水を使っているのでどちらかと言うキリっとした辛口になること。
灘の辛口のお酒の代名詞になっているのが菊正宗です。
また、銅で湯煎した熱燗の方が熱の伝導率が違うのでまったりとした味になるとか。
そう言えば、僕が学生の時に飲んだ熱燗は酒燗器や電子レンジで温められていたのを思い出しました。
灘の酒蔵も菊正宗や白鶴、白鹿、白鷹、大関や剣菱、沢の鶴等々メジャーな酒蔵だけでなく、地元に根付いた小さな酒蔵があることも、このお店に行って知りました。
今でこそ、京大の山中伸弥教授がノーベル賞を受賞した時の晩餐会で飲まれたお酒として世界的に有名になった『福寿』ですが、当時はそれほどメジャーではなく、知る人ぞ知ると言う感じでした。
そうこうしているうちに僕は、折角、神戸に生まれ育って、近くに灘の酒蔵があるのだから、一度訪れみたいと、『駒』の店主に相談しました。
すると、店主は快くOKしてくれ、酒蔵巡りのツアーアレンジをしてくる約束をしてくれました。
しかし、酒蔵巡りのツアーアレンジをしてくれる前に店主が店内で仕込みをしている開店前に倒れてしまい入院をし、それが原因で店を閉めることになってしまいました。
ですが、常連さんから灘五郷の事務局の人を紹介してもらいツアーアレンジ出来、僕は予定通り灘の酒蔵巡りを開催することが出来ました。
ちなみに、灘五郷とは西郷、御影郷、魚崎郷、西宮郷、今津郷の5つの酒蔵エリアの総称です。
僕は、いつも魚崎郷と御影郷の酒蔵巡りをしています。
話を戻します。
酒蔵巡りで各酒蔵を巡り、酒造りの工程や道具や作業の名前を試飲をしながら教えてもらっています。
酒造りが、理にかなった手間暇かけた細かい作業により出来ていること。
それを知ると日本酒ってワインやウィスキー等他のお酒に比べ価値がまだまだ低く思われているなと思いました。
日本酒は、あの手間暇掛けた工程を見るとコスパの良いお酒だと言えます。
作っている工程を見ること、知ることによって、その価値を知り、評価が上がり、また購買意欲も湧きます。
酒蔵に行くと、やはり、その酒蔵のみの限定販売のお酒もあり、説明を聞いたお酒は飲んでみたいとも思い、参加者メンバー皆んな買って帰ります。
このように、今でしたら動画で作っている工程を見せることも販促になります。
価値を正しく伝えて、正当な評価を得る。
このことが、消費者行動や消費者心理に基づいたブランディングにもなります。
正当な評価をし、適切な価格を支払って買う事は経済を回して行き、回り回って自分にも返って来ます。
自分させ良ければ良いと言う『利己主義』ではなく、相手のことを考える『利他の心』が結局は、自分も良いことになります。
酒造りについては、改めてお話しする機会を持ちたいと思います。
今日も、お読み頂きありがとうございます。
ふわふわ!
経営・願望実現コンサルタント
吉田 隆行
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