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質問上手になるために

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聴く技術と記録術を身に付けよう

 質問上手になるためには、効果的に聴けるようにならなければなりません。

「聴く技術を磨くコツ」とは

 質問することに集中してしまうと、人は、答えを聴くのを疎かにしてしまう。
 聴く技術を磨くコツは「相手と向き合い顔を見る」、「電話の電源は切る」(結構大事)、「頭脳の動きも体の動きも活用する」、など全身の感覚を動員することです。

「メモ取りの技術」とは

 また、手がかりを見失わないためにも、「メモ取りの技術」は必須です。
 聞き出した「発見」を、前述の4つの発見領域に分けてメモしておくと良いです。

聴く技術を仕事に活かそう

 カスタマーサービスや緊急対応の場では、よく聴くことは結果に大きな差をもたらします。
 特に救急医療電話のオペレーターや自殺防止ホットラインの相談員のような現場では、手際よく質問をし、実際に役に立つ援助の手を差し伸べなければなりません。

「だれが」「どこで」「何が」「どうした」という情報に耳を澄ませる

 相手に伝えるべきことは、相手が何を言いたいのか知りたいという真摯な思い、本気で心配して関わろうとしていると相手に納得させることです。
 相手の話を聴きながら「だれが」「どこで」「何が」「どうした」という情報に耳を澄ませ、メモを取り、それを基に相手から出た情報、名前、場所などを適宜口にすれば、親身になって聴いていることを理解してもらえるだろう。

情報分析の焦点の置きどころ

 質問をするとは情報を収集することだが、情報に不合理な点はないか、思いもかけない意味が潜んでいないかを自分で分析しなければなりません。
 相手の言葉の真実度を測ったり、不安や不快を感じていないか判断したりするにも、言葉のみならず相手の声と身ぶりから読み取るのが肝心です。

「要求・目的」・「信頼度」・「直感と論理」

 情報の実効性を判断するには、分析の焦点を、「要求・目的」、「信頼度」、「直感と論理」の組み合わせ、の3つに分けて考える方法があります。

まとめ 4つの「発見」領域ごとに検討して整理しよう

 先ず自分が相手に求める要求・目的に焦点を置いて考える方法においては、見落としがないか、目的を果たす為に他にどんな情報が必要かを、4つの「発見」領域ごとに検討して整理します。
 信頼度に焦点を置いて、相手の答えに嘘や矛盾がないかを調べるには、工作質問や問い直し、集中追及といったテクニックが有効です。
 直感と論理に焦点を置いて考えるやり方では、聞き出した情報の断片を論理的に組み立てて評価するだけでなくその論理に違和感がないか、直感を働かせて判断します。

【参考】ジェームズ・O・パイル・マリアン・カリンチ・柏倉美穂(訳)『米陸軍諜報指導官に質問されたら あなたは何も隠せない』.三五館

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