見出し画像

7つの休養を組み合わせて効率的に回復しよう

【「休む力」という本を出版致しました! よろしければどうぞ!】


活動・疲労・休養・活力が大事

 私たちは「活動→疲労→休養」のサイクルを繰り返しています。
 しかしこのサイクルだけでは、体をフル充電状態に戻せないまま活動に戻ることになります

4つめの要素として「活力」を加えたい

 そこで本書では、4つめの要素として「活力」を加えたい。
 科学的には、負荷をかけた直後は体力が低下するが、そのあと十分な休養をとることで、トレーニング前より体力がつくことが明らかになっています。
疲れたら、負荷をかける。これが活力を高めるポイントです。

良質な負荷をかけたいなら、次の4つの条件を満たす必要がある

1つめは、誰かに押しつけられたものではなく、自分で決めた負荷であることです。
2つめは、仕事とは関係ない負荷であることです。
3つめは、それに挑戦することで、自分が成長できるような負荷であることです。
4つめは、楽しむ余裕があることです。

1人でキャンプに出掛ける「ソロキャンプ」は、4つの条件が揃った、良い負荷

 例えば1人でキャンプに出掛ける「ソロキャンプ」は4つの条件が揃った良い負荷です。
 こうした休養のとり方を本書では「攻めの休養」と呼びます。
 一方、寝たりだらだらしたりして過ごし、またなんとなく活動に戻るのは「守りの休養」です。
 「攻めの休養」を意識して、日常のサイクルを変えていこう。

1 生理的休養

  休養には大きく分けて「生理的休養」「心理的休養」「社会的休養」の3があり、それぞれさらに1~3タイプに分けられる。各タイプについて解説していきましょう。

生理的休養には、「休息タイプ」「運動タイプ」「栄養タイプ」の3つ

 生理的休養には、「休息タイプ」「運動タイプ」「栄養タイプ」の3つがあります。

「休息タイプ」は睡眠や休憩を指します

 休息タイプは、一般的な「休み」のイメージに近い休み方で、具体的には睡眠や休憩を指します。

ゴロゴロしてても活力を高める効果はないため、疲労がとりづらい

 但し「一日じゅうベッドでゴロゴロしている」「ソファに横になって映画や動画を見まくる」といった休み方は、体力は回復できても、活力を高める効果はないため、疲労がとりづらい。

運動タイプは「攻めの休養」

 運動タイプは、「攻めの休養」にあたるものです。
 運動することで血流がよくなり、老廃物の除去が促進されるなどして、疲労感の軽減につながる。具体的には、ヨガ、ストレッチ、ウォーキング、入浴などが挙げられる。

心理的休養

 心理的休養には、「親交タイプ」「娯楽タイプ」「造形・想像タイプ」の3つがあります。 
 親交タイプは、人と交流することでストレスを解消し、活力を得る休養です。
 友人や恋人との会話は勿論、ペットとの触れ合い、職場の人や近所の人と挨拶を交わすこと、自然にふれることも親交タイプの休養にあたります。

娯楽タイプは「趣味嗜好を追求する休み方」

 娯楽タイプは「趣味嗜好を追求する休み方」です。
 好きな音楽や映画などの趣味活動を主体的におこなうだけでなく、「鼻歌をうたう」「爪を切る」など、娯楽とまでは言えない「こういうことをするとなんとなく気分がよくなる」という行為も娯楽タイプの休養の一種です。この休養を積極的に取るべく、気分転換リストをあらかじめ作っておくのもお勧めです。

「造形・想像タイプの休養」は創作活動全般を指す

 造形・想像タイプの休養は、絵を描く、ハンドメイドで何かを作るなどの創作活動全般を指す。

「社会的休養」は「転換タイプ」

 社会的休養には「転換タイプ」があります。
 これは引っ越しや転職、模様替え、買い物、外食などによって、周りの環境を変えることを指す。

「転換タイプ」の最たるものは旅行

 転換タイプの最たるものは旅行だ。普段と違う環境に身を置くことは、言い休養になります。

結論  7つの休養タイプを複合的におこなうと、疲労回復効果が高まる

  例えば、リラックスのためにスープをつくって飲むとする。
 冷蔵庫から具材を出してスープをつくる行為は造形・想像タイプの過ごし方です。
 しかも体の中を温める食物をとる行為として、栄養タイプの活動です。
 家族と一緒にスープを作れば、親交タイプにもなります。
 完成したスープを持って公園まで出かけるなら、運動タイプの要素も加わります。
 場所が変わるため、転換タイプの休養にもなリ、自然と触れあう親交タイプの休養です。
 このように、7つの休養タイプを複合的におこなうと、疲労回復効果が高まるのです。

まとめ このように沢山のタイプを組み合わせてみよう

 このように沢山のタイプを組み合わせてみよう。
 自分に合う休養の方法を見つけることで「攻めの休養」が実現する。

【参考】片野秀樹(2024).『休養学』.東洋経済新報社