コラム 柴犬の本棚 その1 「土を喰ふ日々 わが精進十二ヶ月」

【むかしむかし発行していたメルマガの記事から】
本紹介のコラム。美味しんぼで紹介されていた水上勉氏の本は、柴犬にとってのバイブル。(=^・^=)

コラム(BGMはシャ乱Qの「パワーソング」をどうぞ)
柴犬の本棚 その1 by 吉田柴犬
「土を喰ふ日々 わが精進十二ヶ月」 水上勉著

 この本は浜州鳥課題図書、スピリッツ連載「美味しんぼ」で知りました。
 タイトルは、九歳から禅寺で修行し、師の食事を担当していた著者の体験からつけられました。客が来ると、師は「畑と相談する」よう言われます。精進料理とはつまり土を喰うことだ、と著者は悟るのです。もちろん精進料理ですから、素朴な素材と調理法が紹介されていますが、その贅沢なことに、柴犬は憧れてしまいます。くわいの塩焼き、かち栗、梅干し、軽井沢に住む著者が畑と相談し、自然を慈しみながら生活する風景は清々しさすら感じられます。仏教の教えなども分かりやすく説明されていますが、たんなる料理ガイドとしても抜群の面白さです。
 食べることも修行なのだということが、少しだけ分かったような気がします。といいつつも、ただ食べたいだけなんだよね、ほんとは。(^_^;)
 本は単行本で今でも探せばあるかもしれません。

データ欄
 書名  : 土を喰ふ日々 わが精進十二ヶ月
 著者名 : 水上 勉
 発行  : 文化出版局

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発行日: 98.10.04発 第18号

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