GRゼミ生レポート vol.1
GRゼミ生7期森山です。
島根県から日々オンラインで参加しております。
1/12に開催されたゼミのレポートです。
今回は、APCO Worldwide 永井昌代さんを講師にお招きし、「PRというソリューションで解決する地域課題」というテーマでお話をいただきました。
その中で、印象的だった内容を一部ご紹介します。
みなさんはPRとは?と聞かれて、どんなワードが思いつくでしょうか。
ゼミ生からも様々な認識が共有されたわけですが、印象的だったのは誤解のPRということ。
そこで紹介されたのが、”アピール””一方的な宣伝”というものでした。
みなさんもそんなふうに思った方はいらっしゃいませんでしょうか。
ここでより深くPRを理解をするために、PRの起源です。
1906年のアメリカに遡ります。
53名の死者が出た悲惨な事故となったアトランティックシティ鉄道事故の際に、現在のプレスリリースにあたるものが発信されたことがはじまりだそうです。それまでは、一般企業が起こした事故や事件が発生していましたが、ほとんどがもみ消す形で一般に知れ渡ることはありませんでしたが、事実を包み隠さず報道機関に発表するに至りました。斬新な発表は翌日のニューヨークタイムズに全文掲載され、瞬く間に認知。もちろん、批判的な意見もありましたが、今までの対応に比べ好意的に捉える民衆が多かったと伝えられています。
この起源からもわかるように、日本パブリックリレーションズ協会による広報・PRの定義においては、「パブリックリレーションズ(Public Relations)とは、組織とその組織を取り巻く人間(個人・集団)との望ましい 関係を創り出すための考え方および行動のあり方である。」とされています。
私は、PRという言葉を日頃、"宣伝""広報""アピール"という一方通行のコミュニケーションを想像していましたが、組織と組織を取り巻く人との望ましい関係を創り出すためであるというのは、妙に腑におちた気がしました。
また、国によってPRの様々な定義と解釈がされているというのもとても興味深く、日本と欧米のコミュニケーションの違いにも触れ、ご紹介いただきました。
最後になりますが、今回の講義で私が最も学びが深かったことは、「働く女性の健康増進のためのプロジェクト」のアドボカシー・コミュニケーションズのPR事例です。
「 婦人科診療のアクセス向上 」「 女性のライフサイクルに沿った健康増進支援の充実」を目標に、女性活躍推進という政府が掲げているテーマに紐付けて、働く女性の健康が損なわれることにより、6兆3700億円 の経済損失が生じるという調査研究結果の公表や経済産業省による「健康経営銘柄」のもと、企業が女性 従業員の健康に特化したイニシアチブの実施等多岐に渡ったプロジェクトでした。
アジェンダを設定し、データやエビデンスとセットで様々な関係者の声を届く形にして、然るべき関係者に可視化し調整をするプロジェクトを民間主導で、政治・行政に働きかけを行っていくそのプロセスは、多くの社会課題の解決に資するノウハウと示唆に富んでおり、まさにPRの力を活用した社会課題の解決の可能性と力を感じました。
個人的には、アドボカシーコミュニケーションの具体的な手法やプロセスを新たに学びたいテーマの一つとして持てたこともこの講義の一番の収穫です。
次回のゼミでは、PRという切り口でお題に対してグループごとに課題解決に挑みます。
今回得た学びを、実践知として体得できるよう果敢に取り組んでいきます。
詳細は、また次回のレポートを楽しみにしてください。
最後まで、ご覧いただきありがとうございました。