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自殺対策から考える社会課題の解決(GRゼミ10期 第4回2022年5月31日)

こんにちは。第4回GRゼミレポートを担当します、セサルです。
今回のテーマは「自殺対策」でした。
この大変大きな社会課題について、深く深く考えるきっかけを与えていただきました。

登壇者紹介

堀りょういち氏(横須賀市議会議員)
 民間企業、NPO法人を経て市議会議員になられました。
 「社会課題を解決するにあたって、民間・公共・第三セクターの多角的な視点を持つことが重要である。」と、冒頭で仰っており、堀さんはまさに多角的な視点から社会課題に取り組んでいる方であると言えます。

「自殺」は、誰もが直面しうる課題である

 日本では、毎年約2万人が自殺で亡くなっています。それは様々な社会的要因により追い込まれた末の死であるということ、そしてその要因は誰もが直面しうる課題であり、自殺は他人事ではなく、我が事なのだと気づかされました。
 自殺率は世界7位で、先進7か国中ワーストです。自殺者1人に対して、遺族は4~5人います。となると、年間約10万人、全国で300万人以上の人が、国民の40人に1人が、自殺者の遺族です。
下記の自殺者数の推移を見ると、2010年から減少傾向にあると言えます。しかし、これは各年の数字です。累計、113万6458人もの方が亡くなっています。
 まず、この「自殺」という社会課題の大きさ、深刻さを実感するところから講義は始まりました。 

なぜ自殺は起きるのか

 自殺した本当の理由は、自殺した方にしか分かりません。しかし、ご遺族の方々の協力によりNPO法人ライフリンクが収集したデータによると、自殺は何か特定の原因ではなく、複数の原因と思われる事象が絡み合って起きている可能性が見えてきました。下図の円が原因、矢印は関連性を表しています。円は大きいほど、線は太いほど大きく、強い関係性があることを表しています。例えば、職場環境の変化が、職場の人間関係の問題に繋がり、そこからうつ状態に繋がり、自殺に至るといったような見方です。

 これら一つ一つの要因に対処するための専門機関はありますが、「対応範囲外なので」と別の要因については対応してもらえないといった課題もあるそうです。現に、自殺者500人の遺族に聞いたところ、70%が自殺前に専門機関に相談していたそうです。このことから、横断的な支援体制を取る必要性が感じられました。
 また、自殺という意思決定をする理由に、「生きる理由」と「生きられない理由」を天秤にかけた際、後者の方が優位になってしまうからというお話もありました。
 自殺した本当の理由は本人にしか分かりませんが、ご遺族の方々のご協力によって少しずつ原因が見えてきた気がします。直接伝えることはできませんが、この場を借りて、お礼申し上げます。

まとめ:自殺者を出さないためには

 今回のお話を聞いて、自殺者を出さないためには、①横断的な支援体制の確立、②生きる理由の創出、の2つが重要であると考えました。
 ①については、堀さんが課題として強調していらっしゃいました。私としては、課題として認識した程度の理解でしかありません。まずは今の支援体制について理解する必要があります。
 一方、②は今からでもできることだと感じました。国民の40人に1人自殺者の遺族がいると聞いて、遠い世界の話じゃないことを改めて実感しました。友人の中でも、気づかぬところで苦しんでいる人がいるかもしれません。普段の関わり合いの中で、身の回りの人が夢や友情などの生きる理由を感じられるようにしたいです。同時に、棘のある言葉など、自分の言動で誰かを傷つけないように注意しないといけません。

 来週からグループワークが始まります!テーマは、「子供・若者の自殺対策」について。
この機会に沢山調べます!


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