コメダ珈琲と行動経済

コメダ珈琲

コメダ珈琲店は、
全国に830店舗以上（2019年2月現在）存在し、
262億円（2018年）を売上計上しています。

コメダ珈琲は愛知県名古屋市に本社を置き、
1968年1月に創業を始めました。

コメダ珈琲の名前「コメダ」の由来は、
創業者の家業が米屋で、
「コメ屋の太郎」にちなむものだそうです。

コメダ珈琲最大の特徴

皆さんはコメダ珈琲と聞いて、
何を真っ先に思い浮かばれるでしょうか？

「コメダと言えばモーニングサービス！」
多くの方が私と同じではないでしょうか？

モーニングサービス

コメダ珈琲では開店から朝11時まで、
ドリンクメニューに「無料」で
「モーニングサービス（トースト・ゆで玉子のセットなど）」
を付けることができます。

私はいつもブレンドコーヒー（430円）に、
無料のAモーニング（ゆでたまごとトースト）サービスを、
付けています。
時折…
別途有料でミニサラダを付けたりもします。

430円の考え方

これは考え方として以下の二通りがあります。
A「ブレンドコーヒー＋トースト＋ゆで玉子」＝430円
もしくは…
B「ブレンドコーヒー（430円）＋トースト（0円）＋ゆで玉子（0円）」
価格の面では同じことですね。

しかし！
A「３つをセットとして430円で販売」するのと、
B「１つを430円、2つを無料にして付け加えて販売」するのとでは…
支払う価格は同じでも、
顧客が感じる印象は全く異なるものになります。

顧客が魅力として感じること

コメダ珈琲の「無料のモーニングサービス」は、
利用する顧客にとって、
実態以上に魅力的に映っているのです。

無料のモーニングサービスって利益出せるの？
と普通は考えるでしょう。

実はコメダ珈琲においては、
2019年2月期の決算短信（PDF）によると、
営業利益率は24.9％を出しているのです。

基本的なカフェの利益率

一般的なカフェの利益率は
約10%～15％を目指すと言われています。
と言う事はそれ以下と言う可能性も大きいのです。

そんな中…
800店舗もあるコメダ珈琲の利益率が、
約25％と言うのはかなりの高収益です。

一時期は約30％を叩き出していたので…
いかにビジネスモデルが素晴らしいか？
いかにモーニング事業が効果的か？を
感じる事が出来ると思います。

「無料」の威力を活用

「無料」ビジネスの威力は、
かなりのインパクトを持っています。

チョコレートで有名な話があります。
「高級チョコ」と、
「普通のチョコ」の二種類を販売して、
「無料」の効果を調べた実験です。

高級チョコを15セント、
普通のチョコを14セントで販売すると…
高級チョコから売れていくそうです。
これは何となく分かりますね。

しかし…
両方のチョコの値段を、
同じく「１セントずつ下げていっても」
結果は変わらず高級チョコの方が売れるそうです。

そして最後に…
高級チョコが１セントになると、
普通のチョコが無料になりますね？
そうすると…
無料チョコが圧倒的に人気になるのです。

「無料」の威力は絶大

これって合理的に考えれば、
「１セントの高級チョコ」のほうが、
人気にならないといけませんよね？

しかし実態は、
無料となった普通のチョコが、
圧倒的に人気なのです。

「無料」の威力は絶大なのです。
人間は常に何かを失いたくない！
と言うバイアスが掛かっています。

「値段が高いとか、安いとかではなく」
誰しもが１円でも失いたくない！
と言う人間の心理が作用しているのです。

コメダ珈琲と行動経済まとめ

コメダ珈琲のモーニングサービスに戻りましょう。
無料モーニングです。
間違いなくコメダの高収益は、
無料モーニングサービスが、
収益にプラス作用しているでしょう。

何かしらお伝えしたい事が、
分かられると思います。

行動経済は誰もが幸せになる、
感情と経済の考え方です。
答えはありませんが、
山のようにヒントがあります。

これからの仕事術の
大きな大きなヒントになると思います。