
ドラマ半沢直樹と行動経済
「やられたらやり返す、倍返しだ!」
約7年前の2013年…
流行語大賞の年間大賞したのは、
「今でしょ」
「お・も・て・な・し」
「じぇじぇじぇ」
「倍返しだ!」でした。
あれから7年後の2020年!
令和版の「半沢直樹」が返って来たのです。
ヒットの法則とは真逆
ドラマのヒット法則から見ると真逆!
恋愛シーン全く無し!
ヒロインも無し!
銀行の舞台裏で内部不正を暴く経済ドラマ!
それでも…
2013年の最終回は42.2%!
と言う驚異的な平均視聴率を叩き出したのです。
テレビ離れと言われる中で
2013年と比べると2020年は、
圧倒的テレビ離れです。
黒船的なサブスク動画ストリーミングサービスや、
YOUTUBE等の動画インフラが、
当時よりも大きくシェアを獲得しているからです。
2020年に放送されたドラマは殆ど、
10%前後の視聴率とされていますが、
半沢直樹に関しては、
平均視聴率が24%弱!
最終回放送は何と30%超え!
昔はこの程度が当たり前と思われてましたが、
テレビ離れ!と言われる中で、
今では驚異的と言えるでしょう。
地上波のみの縛りとSNS拡散戦略
半沢直樹シリーズが始まった2013年と、
令和版が始まった2020年は、
圧倒的にメディア環境が違います。
拡散力を持つSNSと言えば…
「Twitter」ですね。
280文字以内で伝わるキャッチコピー
半沢直樹の決め台詞や、
出演者の名セリフは、
Twitterで炎上しました。
その上で地上波だけに配信される特権
プロモーションにおいても、
今の時代では成功したと言えるでしょう。
豪華俳優陣の顔芸インパクト
とにかく歌舞伎役者の演技と顔芸が素晴らしい!
香川 照之氏の演じた大和田 暁
片岡愛之助氏の演じた黒崎 駿一
尾上松也氏の演じた瀬名 洋介
四代目 市川 猿之助氏の演じた伊佐山 泰二
とにかく「やり過ぎじゃない?」
とも思える名演技です。
歌舞伎ファンも取り込んで、
ドラマの人気度が続いたのではないでしょうか。
逆境から勝利する逆転劇
半沢直樹の代名詞!
勧善懲悪の痛快感!
勧善懲悪とは「善事をすすめ悪事をこらすこと」です。
今の時代にこれがなぜ受けるのか?
見得を切るような顔芸に加え、
セリフ回しには歌舞伎法!
見ている視聴者からすると…
「自分とは切り離された世界」だから、
痛快さの演技を楽しめるのかもしれませんね。
倍返しへの期待
日本はその昔…
高度経済成長時代と言う資本主義時代がありました。
当時日本経済は、
年平均で約10%もの成長を続けたのです。
経済成長自体が善であり、
どんな人間も同じ気持ちで前を見続けたのです。
しかし今…
経済成長追求だけでは持続しない事が分かって来ています。
社会課題解決に向かって、
真っ向勝負で行かないといけませんし、
利己主義タイプとは付き合いたくもありません。
そして…
政治家には様々な不満を募らせています。
そんな相手にどれだけやり込められ…
圧倒的窮地に立たされても、
最後の最後になれば!
視聴者の期待通りの「倍返し」です。
我々庶民の気持ちの代弁
「上司に土下座させる」
「政治家の悪事を暴く」
こんな事が現実の世界であるハズないのは、
みんな分かっているのです!
それでも…
何かしらを言えずに我慢している我々庶民。
好き放題言っていたら、
社会のバランスが狂ってしまいます。
そんな気持ちを代弁してくれる半沢直樹には、
多くの視聴者が期待を込めているのかもしれませんね。
ドラマ半沢直樹と行動経済まとめ
TBSテレビ系列のドル箱枠「日曜劇場」
ドラマ『半沢直樹』は、
突出したコンテンツだと言われています。
大袈裟な演技、
爽快な逆転劇、
そして半沢直樹が熱く語る言葉に、
庶民は感動を覚え、
「明日の月曜からまた頑張ろう!」
となるのでしょう。
人間は感情で行動します。
ドラマを見て感情が高ぶり、
明日からまた頑張れる!
となるのであれば、
素晴らしい行動経済の流れなのです!