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自分らしく生きるためのセルフコミュニケーション分析と改善のヒント#2「自分の軸となる価値基準をデザインする」

これまで他人に振り回されては疲弊するといった「他人軸」のしんどい毎日を送っていたとしても、心の中の自己対話(セルフコミュニケーション)を見直すことで自分軸に軌道修正できるということをコンセプトに、シリーズでお届けする記事の2回目です。
1回目の記事はこちら)

例えば、「親子関係、仕事(キャリア)、友達関係、夫婦関係、趣味、仕事」など、人生の主要な分野についての「価値基準の優先順位」が明確になっていることは、限りある人生の時間を充実したものにする上でとても大切なことと言えます。

裏返せば、自分の価値基準の優先順位が明確になっていないと、声の大きい人、自己主張する人などに振り回され、人生を振り返ったときに後悔につながることが多くなりやすいと言っていいでしょう。

そこで今回は、無意識の価値基準と優先順位づけについて、シンプルなエクササイズを含めてお話します。


価値基準と価値観の意味と違い


はじめに、価値基準と価値観の意味と違いについて見てみましょう。

【価値基準】
物がもっている、何らかの目的実現に役立つ性質や程度の判断の基礎となる標準。

実用日本語表現辞典

【価値観】
「価値観」とは、美しい・正しい・心地よい・理想的である・優先するべきだ、といった「価値判断の基準や捉え方」を意味する表現である。
簡単にいえば「何に価値を見出すか」という感じ方のことである。

「価値観」は、個人それぞれの個性や、国・地域・組織などの共同体で育まれた文化などに、密接に関連している。価値観は不変ではなく、むしろ流動的である。
土地柄や人付き合い、時代や社会情勢、学習や体験など、さまざまな事柄の影響を受けて変化する。歳を重ねるにつれて徐々に変わっていく価値観もある。他方、幼少からずっと変わらない価値観や、共同体の中で昔から維持され続けている価値観もある。

価値観は人それぞれ、千差万別である。「あらゆる物事について価値観が完璧に一致する他者」の存在など考えにくいほどである。「価値観」という言葉も、「価値観の一致」「価値観の相違」「価値観の共有」というような、「他者との一致・不一致」を考える文脈で多く用いられる。

実用日本語表現辞典

ということで、少しややこしい表現になってしまいましたが、僕の理解していることをシンプルに書くなら、価値基準とは、そのときなぜそのような行動や選択をしたのか(あるいは、逆にしなかったのか)を決定する、価値の有無を判断し決定するための個人の基準(ものさし)のことで、例えば「愛情」「お金」「健康」「自由」といった、「一言の名詞」で表現されるもの。そして価値基準にはAよりもBの方が大切といった明確な優先順位がある。

一方、価値観は「その価値基準がどうして大切なのか?」をシンプルな文章で表現したもので、例えば「人生はお金が全てだ」「愛はお金で買える」といったものです。

価値基準を洗い出すヒント


価値基準は、自分が何を望み、何を目指しているのかを示す羅針盤のようなもので、理屈では割り切れないような難しい判断を迫られた時に、自分の判断、決断の拠り所となるものと言えます。
そのため、自分の価値基準を組み込んだ「理想の人生像」を描き、それを人生の目的とすれば、望ましい生き方に向かうことができると言えます。

自身の価値基準を知るヒントは、過去の選択や行動のなかから容易に見つけ出すことができます。

これまで自分にとって大きな選択をした場面をいくつか振り返り、その時どんな理由でどんな選択をしたのか?(しなかったのか?)を洗い出していくと共通するキーワードが見つかるはずで、その共通するキーワードが価値基準です。

では早速、価値基準を見つけるシンプルなエクササイズを紹介します。

エクササイズ1

質問1
10代の頃に起きた自身にとって大きな出来事をいくつか挙げてください。


質問2
その時、どんな選択、行動をしましたか?


質問3
どうしてその選択や行動をしたのですか? その理由はなんですか?
※以下、20代、30代と現在の年齢まで同様に繰り返す。


質問4
質問2、3に共通する「一言キーワード」を考えてみましょう。
(例)責任、挑戦、義務、自由、貢献、感謝、誠実さ、協調性、コミュニケーション、友情、信頼、お金、健康、時間、効率性など、自分がしっくりくるキーワードを考えてみましょう。


質問5
キーワードに優先順位(ベスト5)をつけてみましょう。

コンテクスト毎に価値基準の優先順位を考える


例えば、「仕事」というコンテクストにおける価値基準のベスト3が「実績」「評価」「権威」の人がいたとき、「家庭生活」や「友達関係」というコンテクストにおける価値基準のベスト3も同じだったらどうでしょうか?

きっと心安らがないギスギスした家庭生活、友達関係になるのではないでしょうか?

家庭生活や友達関係では、例えば「愛情」「共感」「親密さ」「信頼関係」「絆」「人情」「おおらかさ」といった、人間味を感じるような価値基準を採用した方が、きっと関係性はうまくいくはずです。

このように、価値基準の内容や優先順位はコンテクストによって変えた方がうまくいく場合があります。

では早速、コンテクスト毎に価値基準を見つけ、優先順位をつけるシンプルなエクササイズを紹介します。

エクササイズ2


※便宜上コンテクストを「仕事」で設定していますが、「親子関係」「結婚生活」など、気になる分野に自由に入れ替えて結構です。

質問1
仕事において「大切なもの」「譲れないもの」を、直感的にひとことの名詞で表現し、合計10個考えましょう。


質問2
10個に優先順位をつけましょう。


質問3
ベスト3について、どうしてその価値基準が大切なのでしょうか? 理由はなんですか?

価値基準を組み込んだ行動規範を作る


価値基準は明らかにして終わり、優先順位をつけて終わりではありません。

大切なことは、価値基準が生活の中に浸透し具現化されることです。

価値基準をインストールする方法は、
・日々のアファメーション
・価値基準を具現化するための目標設定
など色々あります。

今回は、どんな価値基準を大切にし、それを具体的にどのように行動する人なのかを「行動規範」として文章化するのに役立つシンプルなフレーズを紹介します。

<基本フレーズ>
私は<コンテクスト>で、「価値基準」を大切にし、行動する人間です。

(例)
私は<仕事>で、「成長」することを大切にし、「周りとの調和」を図りながら果敢に「挑戦」する人間です。
※鉤括弧の中が価値基準です

ということで、今回の「セルフコミュニケーション分析と改善のヒント」は、無意識の価値基準を洗い出し優先順位をつけること。それをインストールするヒントについてお届けしました。

最後までご覧いただきありがとうございます。こちらの記事が何かの参考になれば嬉しいです。


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