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模試の利用方法〜合格への最強ツール (1,545字)
先日、当塾の高3生が東進ハイスクールの「共通テスト模試」を受けてきたので、そのやり直しを行いました。
[1]試験慣れする
生徒には月1回のペースで外部模試を受けさせています。
試験合格には何よりも経験が大切だからです。
「回数を重ねることでしか身につかない技術」があるので、とにかく受けるに限ります。
試験の体力もつきます。
恐怖心が薄れます。
度胸がつきます。
結果は気にせず、どんどん受けることです。
[2]時間感覚に慣れる
共通テストは時間との勝負です。
この文章量だと読むのにどのくらいの時間がかかるのか。
この計算だと解くのにどのくらいの時間がかかるのか。
これらは実践的に感覚を掴むしかありません。
個人差もあります。
問題を解く順番も大切です。
自分の解きやすい順番に組み替えて解く必要があります。
[3]最新の問題傾向を知る
模試は各予備校が最新の情報網を用いて作成するので、出題傾向を知るのに最適です。
各予備校は競って「予想的中 !!」と広告を出したいので、できる限り本番で出そうな問題を出します。
受験生は新傾向問題について知ることができるので、そこから新たな情報を得て、各自の勉強を進めればよいわけです。
[4]苦手分野を確認する
何回も模試を受けていると、自分の苦手な分野が浮き彫りになってきます。
そこに向き合うことは苦痛ですが、苦手を乗り越えることで合格が見えてきます。
私の塾では皆で一緒に解き直しをするので、ひとりで悩みを抱え込むことなく、皆で「ざっくばらん」に乗り越えていくことができます。
[5]間違えた問題を覚える
ここが一番重要な点です。
ただ単に受けるだけでは得るものは少ない。
間違えた問題を解けるようにしてこそ、高いお金と貴重な時間をかけて受験する価値があるというものです。
私が浪人生の時は、問題を切り抜いてノートに貼って、ポイントを書き込んでいました。
自分専用の最強問題集です。
事務作業が好きな生徒は、こだわって作っても楽しいし、苦手な生徒は、模試の冊子に付箋を貼っておいたりするだけでもよいので、自分の間違えた問題に、いつでもアクセスできる状態にしておきましょう。
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[やり直し例] 資料の読み取り
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見直しはを基本的に各個人で行うが、難易度の高い問題は皆で一緒に解きます。
「資料の読み取り」はなかなか厄介です。
とはいえ、時間がかかって面倒臭いというだけであって、ゆっくり丁寧に書き出せば何ということはないのですが。
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東進の模試には映像解説もついているので、その映像の中では詳しい説明がなされているのかもしれませんが、この文字解説だけでは不親切すぎます。
専門家というものは、子どもたちにとっては難しい知識であっても、ついつい「知ってて当たり前」と思い込んでしまい、詳しい説明を省略してしまうものです。
私自身よくあることですし、どうしても自分勝手な解説に陥りがちですので、その自省も込めて、私は必ず子どもたちの生の反応を見ながら、子どもたちにとって「痒いところに手が届く」指導を心がけています。
上の東進の解説も、私ひとりで読んでいるだけなら普通に理解できるので、その不備に気付くことはありませんが、ある生徒が「分かりにくい」と言うので、その彼に分かりやすいよう説明したとき初めて、その不足性が理解できました。
コールアンドレスポンスと言いましょうか、講師である自分自身の成長という観点からしても、やはり生徒との「掛け合い」は大切であって、その時その時の出会い・化学反応によって、人生は思いもよらぬ展開をみせます。
話は逸れましたが、データ系の問題は、兎にも角にも、まずは「全部書き出すこと」が肝要です。
生徒たちと共に一緒に書き出すことで、簡単に処理できる問題でした。