オパールムーン

 あなたは見ただろうか。ファンタジーステークスを。オパールムーン を。ファンタジーステークスを見ていた人は、気づいたかもしれない。馬柱しか見ていなければ、きっと気づかないだろう。彼女の凄さには。もしレースを見ていても、掛かり乍らも勝ったメイケイエールにすら勝てなかった馬の一頭としてしか認識されていないかもしれない。だが、それは危険だ。掛かり乍ら勝ったメイケイエール許り注目されているが、本当に注目すべきは彼女だ。前走。オパールムーンはスタート後、馬群から2馬身程離れたポジションに構え、道中、直線を向いても最後方。残り200を切った所で追い出されると、最後方から他馬を一気に抜き去り2着。スパートしたのが遅かった為、メイケイエールは躱せなかったものの、あと50mあれば確実に躱せていた。強烈な末脚だった。豪脚だった。凄かった。あの馬は、何者だ。そう思った。兎に角、凄かった。未だ見ていない人は、是非一度、見て欲しい。レースは見たものの、オパールムーンに注目していなかった人も、もう一度見て欲しい。あの末脚を。あの末脚が炸裂すれば、必ず、馬券内には来る。先頭でゴール板を駆け抜ける可能性だって十分にある。見れば、解る。彼女は、凄い。

 私は言った。阪神JFのレース前に。オパールムーンは凄い、と。