拝啓、近頃の若者のみなさん
先日、50歳になりました。
50という数字は、半分を意味する事が多いので、実際はとっくに過ぎてるだろう人生の折り返しを、改めて念押しされた感じです(苦笑)
さてさて、そんな人生後半戦の私が、ここ数年、感じている事があります。
それは、「最近の若者は、なかなか、いい感じだなぁ」です。
何がいい感じかというと、いい感じで力が抜けているというか、焦ってないような雰囲気を、醸し出している所が、すごくいい感じだなぁと思っています。
もちろん、全てのおっさんが、私のような見方をしている訳ではなく、むしろこの意見はマイノリティーのように感じます。
ですが、こういう見方もあるのではないでしょうか?
人生という時間軸
人生という時間軸をイメージしてみると、そのいろんな局面に適した、立ち振る舞いが、歳をとると見えてきたりすることがあります。
例えば、5歳くらいまでの子供たちにとっての、私が考える理想的な立ち振る舞いって、
理論的な思考や、勉強による知識の習得よりも、興味のあることに体を使い、肉体で感じた感覚的、感性的な情報を、数多く蓄積することが、理想的だと感じています。
また、お年寄りなどは、積極的な行動というよりは、長い人生で得てきた様々な知恵を適時に、身近な人たちと共有しながら、のんびり生活する事が理想的だと感じています。
では、そんな考えの私が思う、若者(ざっくり20代全般)の理想的な立ち振る舞いは何かというと、肉体的にも頭脳的にも、柔軟性に富んだ、ある意味無茶が効く時期だと思うので、これらを同時に使って、社会に活気、活力という刺激を与える事が、理想的な立ち振る舞いだと思っています。
もっとちょっと違う言い方をすると、挑戦者的なノリを持っている事が、理想的だという事になるのかもしれません。
そういった視点で、今の若者を見てみると、私たち平成初頭の若者より、バランスが取れているように思えます。
近年、世界で活躍する日本人のスポーツ選手は、男女を問わず、私たちが若者だった時代より明らかに増加してますし
メンタル面の大切さも、私たちの努力、根性、忍耐に傾注しがちな時代より、理解度は圧倒的に高いと感じます。
なので、総合的に見てみると
「最近の若者は、なかなか、いい感じだなぁ」
となる訳です。
そんな若者へのお願い
私は20年以上、東南アジアの複数の国で、経営者としてやってきました。
そこで、日本人だけでなく、先進国、新興国を問わず、多くの成功者と言われる方達とも、時間を共にしてきて、ある共通点があることに、気が付きました。
それが、結構やんちゃな青春時代を過ごし、やっちまったぜ!的な20代を過ごしていた。という点です。
要は、あまり後先考えず、ある時は本能のまま、ある時は感情のまま、ある時は気の向くままに過ごしていたという事なんです。
私は、成功者ではないですが、実は、そうやって生きてきた一人でもあるの、その立場から、言える事があります。
やんちゃを真面目にやっていると、必ずその周辺には、かつてやんちゃをしていた、面倒みのいい成功者たちが居るんです。
これは、国を問わず、不思議とそういうキャスティングなんです。
そんな頼もしい先輩を感じながら、若い時代を過ごして、自分がこの歳になると、自分も何か若い人たちに、出来る事はないかなって、自然と思うようになります。
まぁこんな風に考えているおっさんは少ないでしょうけど、居るのは事実なので、他人に迷惑が及ばない範囲のやんちゃだったら、積極的にやって欲しいと、私は思っています。
なので、若者のみなさん
頭でっかちにならないでください。
その思考の世界は、リアルで効率的な世界のように感じますが、触ることもできない、あなたの頭の中にのみ存在する、100%仮想の世界です。
リアルな世界は、あなたが予想もしない事が平気で起こる、エキサイティングな世界で、好奇心を駆り立て、飽きの来ない世界だったりします。
人生に起こる、ラッキーも、感動も、好きな人との出会いも、充実感も、達成感も、リアルな世界にしかないですからね。
失敗を恐れないでください。
仕事なんかで失敗した時のことを考えると、いろいろ億劫になるかもしれませんが、忘れないでください。
失敗したら若者は、謝れば基本OKで、その失敗の最終責任を取るのは、私たちおっさんの役目だという事を。
もっと言うと、そういう瞬間が、おっさんたちの数少ない輝ける瞬間だと、自覚しているおっさんが居ることを、知っておいてください。
まるで、おっさんの晴れ舞台かのように(苦笑)
まぁ、厳密に言うと、そういったおっさんは、少数ですが、もし、そんな価値あるおっさんに出会えているなら、思う存分、挑戦者として立ち振る舞ってみてください。
そんな関係が、本当のWIN WINのような気がします。
最後に
私の大好きな一文の一節を紹介させてください。
「子供叱るな来た道だもの、年寄り笑うな行く道だもの」
いつ読み返しても、人生という大きな時間軸を、感じる一文です。
こういった感覚を持つ人が増えたら、お互いを認め合う社会になって、世代間の対立なんかは無くなりそうですよね。
私も、こんな大きな視点で人生の後半戦を送りたいものです。
では、本日はこの辺りで終わろうと思います。
最後までありがとうございました。
敬具