一歩を踏み出せないメンバーには、程よい距離感で伴走 =自律するチームのつくり方=
良いアイデアを思いついて提案できるのに、いざ進める段になると、最初の一歩をなかなか踏み出せないメンバーがいます。
「うまくできるだろうか」とか、「何か問題を起こすかも」と、心配やリスクばかりに目が行き、「よし!やってみよう」という気持ちになれないようです。周りからは大したことがないように思えても、心配性は簡単には変わりません。かといって、無理に押し出しても、気持ちが乗らずにビクビクしながらやっていては、何事もうまくいくはずがありません。
そんなメンバーには、とことん伴走するのがよいかもしれません。
ただし、あくまで伴走であり、主体となって進めるのは本人です。ここを履き違えてしまうと、いつの間にか伴走者が主役になっていたということになりかねません。そして、そうしてしまうと、本人は伴走者に必要以上に寄りかかってきます。それが楽だから「そうしたい」と言うかもしれません。でも、それでは元の木阿弥で意味がありません。
伴走者の役割は、いつもそばにいて、本人が困ったときや助けてほしいときにだけ寄り添うことです。指示したり、本人が迷っている(=考えている)最中に結論を押し付けたりすることでもありません。『程よい距離感を保つこと』が重要です。
場合によっては、「誰かがそばで見てくれている」。それを感じてもらうだけでよいのかもしれません。良いアイデアを考えることはできるのですから。後は、考えたアイデアを自信を持って進める。その“進める自信”を持ってもらうには、話せる相手がいつもそばにいるだけで十分なのかも。
本人はきっとわかっています。躊躇してしまう自分を何とかしたいと。
最後まで読んでいただきありがとうございます。このことから、少しでも新たな気づきや考える上でのヒントに繋がることがありましたら幸いです。