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I'm Close To you...

 ICTは夢を実現するためのもの。
 I'm Close To my dream. の頭文字をとって ICT。これまで実現できなかったことも、技術の力によって夢が叶えられるようになる。そんなことを話していました。でも、どんな技術を使うかが大切なのではなく、何をするかが大切だと話していました。

 自動運転の車が話題になった時、「それに乗ることが目的ではないですよね。それでどこに行くか、何をするか、そこが大事だと思うんです。」と私が言ったら、城本さんが「僕は一般の車では運転するということは考えたこともなかったけど、自動運転の車だったら運転できるかな?と思った。それに乗ってどこに行って何をするかということはまだ考えてはいないけど。」と言いました。彼は筋ジストロフィー。少し動かせる右手の3本の指先で小さなトラックボールでmacを操作してメッセージやレポートを送ってくれます。
 その時、ICTは夢を実現するだけでなく、夢を見ることができるものだと思いました。

 私が初めて出会った脳性麻痺の女の子。私は何の知識もなかったから、彼女のことが怖いという気持ちがありました。知らないから怖いと思ってしまったのです。でも、相手に興味を持って近づけば、誤解や偏見がなくなり、差別もなくなる、そう今は思っています。ICT = I'm Close To you. ICTのおかげで、いろんな人に出会う機会が与えられ、いろんなことを知りました。

 私の講演を聞いてくださった方の感想です:

 周りが理解できないだけで、本人の気持ちはあって、ちゃんと覚えていたりもするという事を、私は考えたこともなかったのでとても勉強になりました。事例を紹介しつつ、ICTの利用方法についても詳しい話を伺えてこちらの受取方やICTを利用したコミュニケーションツールを使う事で、コミュニケーションを取ることは可能であることを知り、素晴らしいことだと思いました。
 役立てられる機会は少ないかもしれませんが、重度障がいや難病の方に会った際は、その人の考えを決めつけず、想像力を働かせたいと思います。(行政)

 これを書いたのは行政の方。昔から「お役所の窓口は...」と不平不満を言う人や、窓口の人に怒鳴っている人、「今日は役所と戦ってくる」という人がたくさんいるけど、こんな風に行政の窓口の方が考えてくださっているなら、きっと市民のみなさんもハッピーだと思います。一緒に知恵を絞っていこうという姿勢が素敵です。

 相手に興味を持ち近づけば、誤解や偏見がなくなり差別がなくなる。夢のような話しだと思うかもしれないけど、こうしてじわじわと伝わっているのを感じられた時は、とても嬉しいです。



会場の様子.001


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