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ハンドメイド作家に作り方を聞いちゃいけない話

 ハンドメイド作家に作り方を聞いちゃダメというツイートがあった。確かにそう。ハンドメイドアクセサリーの作り方を聞いちゃダメだと思うんです。

 アクセサリーとは見た目が全てな訳です。見た目というのは可愛いアイデア、思いつき、その人なりの気づきやセンスが込められている。まぁ、作り方を聞くくらいじゃ出来ないのが本当の作品です。

 ただね、クオリティが低くても大まかなデザインが良いと、今は画像の加工とかでなんとかなっちゃうかもしれないし、もしかしたら画像だけ元ネタの作家さんのを使うかもしれない。

 同デザインで低品質なものをしれっと売られると、元の作家さんとしたら大ダメージだと思う。さらに困った事に、ガワだけ似てて安けりゃそっちのがイイと言う人もいそうだ。

 作品を販売している人は本当に困ると思う。お金のために他人のデザインをパクって作っている人は、クオリティが低くても売れれば良いって思うはずだよ。それはね、本当に作ってる人にとっては辛いと思う。

 だから、ハンドメイドのアクセサリーやオブジェやら、作り方を真似たり聞いたりしちゃいけないんだと思う。

 …さて、ではハンドメイドルアーはどうなんだろうと考える。

 革細工も彫金も陶芸もみんな基本の作り方は書籍になってる。でもルアーは無い。これはおかしいと思う。ルアーの作り方はハンドメイド作家の作り方聞いちゃいけないってところのずいぶん前の段階でクローズされてる。これはおかしいと思うのです。

 ちなみに、自分はハンドメイドルアーの作り方は全て公開しちゃってる。何せインチキ製法だからね。

 それに目指すところは「公民館とか管理釣り場で簡単ルアーのワークショップを行う」というところなんです。その過程で販売もたまにするけど、それはメインではないのです。あくまでルアーは誰もが自分で作れると言う事を広めたいと思っています。

 自分が釣りを楽しんで、釣りに貢献できるのはそこかなって思っているのです。誰もがルアーを作れるようになるのが良いと思う。近所のおじさんや親戚のお兄さん、お姉さんがヒョイとルアーをつくる未来があったら面白いって思うのです。


 そもそもルアーの作り方は基本的には謎に包まれています。以前はプロが全ての作り方を公開しているような本があった。しかし、そんな本はもう売ってない。これは作り方がわかれば誰でも出来ちゃうからだと思っている。もちろん、コツコツと毎日練習すればだけども。

 そして、今は調べればちょこちょこ作り方は出てくると思う。昔はオープンにされていた作り方を基本としたものがたくさん出てくる。

 もうルアーの作り方に秘密はないとも言える。だけど情報を買うにはお金がかかる。本はプレミア価格でオークションで手に入る。20000円とかね。だったら普通に売ればいいんだけど、一部のビルダーは恐れているのかもしれない。みんなが作り方を知ってしまう事をね。

 それは、考え方によってはズルいとも思うのです。ハードルが高くしてる。でも、昔はオープンだった作り方なんです。

 そして、基本的には昔の人が考えた方法で、今作っている人が考えた方法ではないかもしれないです。その人独自のアイデアに関して「秘密を公開して欲しい」とは言わないけど、昔ながらの作り方ならば、もうフルオープンでいいじゃないかと思うのです。私も昔はオフィシャルな本が欲しいとは思っていましたよ。もういらないけどね。

 そう、基本的な作り方を独占するのはね、ズルいとも思うのです。間口は広くないといけないと思うのです。

 色んな人の話を聞けば、スプーンも含むハンドメイドルアーは作ってみようと思った人はけっこういる。…というか思っただけならばおそらく全員だと思う。

 そして、実際に作ってみた人もいる。スプーンにしてもけっこう挑戦した人はいる。

 ただ、作り続ける人がいない。

 作り方を全公開したとしても、必ず練習が必要だし、始めから売って一儲けしようとして始める人はたぶん続かない。

 つまり、公開しても一部の人が作れるようになるだけなのです。一部の人が増えるとたぶん超天才な人も出てくるし、見た目だけならネイルデザインの人や、プラモデルの人の方が斬新な技術を持っているかもしれないね。たぶん。

 多くの人がハンドメイドルアーを作れればオリジナリティが出てきて、コツがわかって新しいものができると思う。そして作る人が、増えれば増えるほど面白いものが出来てくると思うのです。

 技術を独占してもいい事はないと思うのです。公開しまくれば誰かの刺激になってもっと新しいものやもっといいものが生まれると信じています。

スプーンベンダーやインチキルアー製法を見た人が
「それならこの方法もあるなー」
とか「あのくらいならやれそうだな」
とか「やってみようかなー」

とか思ってくれたら嬉しいと思って、失敗も成功も全部公開しています。

かわいくて簡単なルアー、そして誰でも作れる!

アクセサリーと違って、ルアーは消耗品だし、基本的には機能が全てだと思っています。

 最後に毒を吐くと、ありふれたルアーだったり、昔ながらの作り方なのに、このルアーを模倣すると訴えますと言ってオークションなどに出品している人がいます。とても不思議な気持ちになります。また、お助けルアーを自分で作ることは良いとは思いますがお助けルアーの模倣品を売るのはリスペクトが無いと思います。私はそう思います。

 だけど、ルアーを作る上で模倣は避けられません。アイデアを真似る中で、本質や物理的な仕組みを考えるのは楽しいものだと思います。

 もしもzaccomethodを踏み台にめちゃくちゃすごいルアーを作ってくれる人が出てきたら本当に嬉しい。

 現状zaccomethodはしょうもないルアーしか出来てないけど、作り方に秘密はありません。良いと思えば模倣して欲しい。でも出来たら声を掛けてほしいですけどね。それはやっぱり次の力になるので。応援したいし、自分のアイデアで自分よりずっとすごい人が出てきたら面白いと思う。それを知りたいし、それこそが教育だと思うのです。「作り方を作りたい」という目標に近づけたと感じられるので、気軽にメッセージしてほしいと願っています。


 後々ちゃんとした昔ながらの作り方を学ぶためにも役に立つと思う。あとは、これからの人、3Dプリンタからルアー作りをしたい人も、試しに齧っても面白いんじゃ無いかと思う。何せペイント含めて1時間以内。無塗装ならば30分で出来る作り方なのです。ルアーの仕組みに触れて試すには良いと思うのです。zaccomethodはハンドメイドルアーメイキングの踏み台になる技術だと思っています。


楽しもう!


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