「子守唄で心底震えた十数年前の話」2022/2/25の日記
今週もお疲れ様でした。
というわけで、ロンドンはやっと金曜の夜。
今週は、というか毎週、忙しさが増してきている。来週のスケジュールを見ると、すでに毎日3本のレッスンが確定している。ありがたい。
何人もの生徒さんを担当している現在、思うことがある。
英語学習に対する情熱というか、本気度が人によって全然違う。
「120%全力で真面目にガッツリやります!!!!!」
というゴリゴリに進めている人もいれば、
「簿記や宅建も勉強してます。英語も習い事の1つです。」
くらいのゆるさでレッスンを受けている人もいる。
そして、後者のゆるめの英語学習を積み重ねている人の方が途中で挫折してしまう率が圧倒的に低い。
社会人として英語学習を継続するのは本当に大変だ。仕事で忙しくなるとどうしてもいつものペースを落とさないといけない瞬間がやってくる。普段の頑張りが120%の頑張りだと、「あぁ、やっぱり続けられなくなっちゃった」と失敗体験になってしまうのがキツい。
やる気があるうちはガンガンやってもらって構わないのだが、120%の頑張りだとある日心が折れて音信不通になることがある。うーん、あまり頑張りすぎて欲しくない。
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英語ディベートの基礎講座の全体像がそろそろ完成しつつある。
カリキュラムと教材作成が終わったら、動画を見るだけの非対面式と、Yoshiから直接解説を聞きながらリアルタイムで一緒に練習を重ねる対面レッスン式の両方で受講できるようにする。
もっと自分のこれからを言えば、「生徒対Yoshi」の形式で英語ディベートをする形から、「生徒対生徒」の英語ディベートをYoshiがジャッジ&フィードバックをするグループレッスンもやりたい。これなら1レッスンあたりの値段も安くできる。
生徒対講師の形でも十分トレーニングにはなるのだが、やはりディベートにはジャッジが必要だし、スピーカーとジャッジが役割を兼ねることが難しい。どうしても公平なジャッジは難しいだろう。
生徒同士で英語ディベートをすることも、講師を相手にやるよりもむしろ良い効果が生まれることもある。相手の間違いに気づくことで「あ、これは間違ってるわ。私は同じ間違いをしないようにしよう。」と思えるし、逆に「なるほど、こんなフレーズもあるのか。次使ってみよう。」と勉強材料になってくれることもある。
Cafetalkでは、今年中にグループレッスンの予約が取れるようにシステムをアップデート予定だそうだ。ここ、かなり期待している。
自分でレッスンをやっていて思うが、英語ができるようになるためには、①英語の知識(文法や単語)、②英語でのアイディア力(話のネタや意見)、そして③英語で論理的に話す力の3つが大切だなと思う。(ウリにしているメタ認知能力はまた別次元のお話)
英語の勉強が好きな人は①が強い。英検1級に届くような人はここがずば抜けているし、1つの単語だけでも同義語を調べたり関連する表現を調べたりする習慣があり、広大な単語のネットワークが頭に入っている。②は趣味や家族などスモールトークの経験が豊富で、かつ政治や経済など専門性の高い内容でもある程度意見を持っている人。
ここまでを兼ね備えている人はポツポツ生徒さんの中にもいるが、③はやはりニッチなところなんだろう。③がハイレベルな生徒さんには今のところ出会えていない。
論理的に話すトレーニングは学校の英語教育ではほとんどされない。英語の場合は日本式の起承転結で話しては伝わりにくい。「主張⇨理由⇨裏付け」のパターンをきっちりと身につけないと、まどろっこしい英語を話す人になってしまう。
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ただ、英語の語彙力は磨いておけば周囲から認めてもらいやすくなるのは間違いない。
自分もESLプログラムで英語を1年間学んでいたときに、友人の語彙力に「こいつまじかよ」と驚かされたことがある。
Academic Writingのクラスで、「最初の書き出し(Hook)は読み手の注目を引くような文にしましょう。それでは各自、実際に書いて発表してみて。」と授業で言われた時だ。テーマは睡眠か健康に関することだったかと思う。
10数名の小さなクラスでほとんどが日本人の中、その中の1人が発表。
「My teacher's speech sounds like a lullaby.」
という書き出しを叩き出してきたのだ。
正直、「俺はこんな奴らとこれから勉強していくのか」と震えた。
まだ高校を卒業したばかりの同い年なのに、なんで「lullaby(ララバイ/子守唄)」なんて単語を知っているのか、そして先生の話がつまらなくて生徒は寝てしまうことをウィットに富んだ表現で英語でまとめる力があるのかと。
これは10年以上前のことだが、いまだに鮮明に覚えている。
「使える英語」だなんだといろんな謳い文句が並ぶ英語学習界隈だが、きっちり単語を勉強している人は必ずどこかで花開く瞬間が来る。
自分も含め、英語学習はコツコツ積み上げていくしかない。
ちなみに、この「lullaby」を叩き出した友人は現在外交官として世界で活躍している。ちょっと連絡してみるか。
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