Step#202|人間の4つの幸せ。
▼「働く幸せ」の道
川崎市にある日本理化学工業という会社は、
全従業員90人中63人が知的障がい者
(内26人が重度の障がい者)が働き、
学校で使うチョークを作っています。
(2022年2月現在)
父から会社を受け継いだ
大山 泰弘元会長(2019年逝去)は、
最初、同情心とその場の成り行きで、
養護学校の先生から頼まれた2名に
就業体験をしてもらいます。
就業体験を経た後、会社の空気が変わり、
従業員たちが「彼らを雇ってほしい」と
申し出てきたと言います。
その後、体制を整えながら採用を続け、
今に至ります。
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当時、大山元会長は、
彼らを見てある疑問が浮かびました。
汗水垂らして働くよりも
施設でのんびり過ごす方が
幸せなのではないか?
そんな時、法事で訪れた
寺の住職にこの疑問を投げかけると、
次のように返ってきたそうです。
人間の究極の幸せは、
1つは愛されること、
2つ目はほめられること、
3つ目は人の役に立つこと、
4つ目は人に必要とされることの4つです。
福祉施設で大事に
面倒をみてもらうことが幸せではなく、
働いて役に立つ会社こそが
人間を幸せにするのです。
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自分が人や組織から必要とされ、
役に立っていると実感できることが
「やりがい」「生きがい」となります。
目先のことばかりに心を奪われると、
自分の中に起きている内的変化、
外的変化をうまく捉えられません。
「生きがい」を実感できる感度は、
忘れずに養っていたいと思った次第です。