自分の本心二の次に

 ※本記事は先日開催された学祭の展示物の転載です

 高校時代、僕は友達をほとんど全員失って、最後の一年半は常に孤立していた。ちょうど2022年の秋から卒業まで、学校では半分虐められているような状態だったと表していい。
 僕はどんどん内向的になっていった。ソーシャルメディアの閉鎖空間に引きこもり、自分に降りかかった嫌なことを自虐的に書きまくって。批判と冷笑しかしないオタクの大人と会話していた。彼らは30,40歳になっても"そういうこと"を好んで行う変な人達ではあったは、それでも経験を積み続けた社会人なために僕の欠点を見事に見抜いて「お前、このままじゃ社会生活を送れなくなるぞ。改善しないと死ぬぞ」と盛んに忠告してくれた。今は陰湿なコミュニティが気持ち悪くて仕方がなくなったので抜けたが、彼らのアドバイスには非常に助けられた。心から感謝している。

 入学した僕は高校での反省を生かして友達を作ろうとした。まず、学科最初の授業で話しかけた二人と関係を構築し、続いてのクラス授業で五人程度のグループを作った。そして、この漫画研究サークルに定着しようと努力した。
 意識したのは相手の気持ちと場の空気を尊重して行動し発言すること。「そうしないと死ぬぞ」と忠告されていた。キツいと思うことはあるが、ある程度成功していると思う。実際、後期からは遊びに行く機会が増えた。
 友達なんかいらない、一人ぼっちで十分だ...…そのようか考えは消えた。何もないより信頼できる友達がいた方が楽しい。

 


いいなと思ったら応援しよう!