
スマホカメラの「F値」完全ガイド!初心者も納得の徹底解説
スマートフォンのカメラスペックを確認するとき、必ず目にする「F値」。この小さな数字が、実は写真の出来を大きく左右するんです!でも、「F値って何?」「数字の意味は?」「どう選べばいいの?」と疑問だらけの方も多いはず。
この記事では、そんなF値の疑問を、カメラ初心者の方にも分かりやすく、スッキリ解決します!F値の基本から、写真への影響、最新の可変絞り、さらにはスマホカメラ選びのポイントまで、このガイドで完全マスターしましょう!
1. F値とは?基本の「き」
F値とは、ズバリ、レンズの明るさを示す値です。
F値が小さいほど、レンズが明るい(たくさんの光を取り込める)
F値が大きいほど、レンズが暗い(取り込める光が少ない)
と覚えてください。
もう少し詳しく言うと、F値は次の式で計算されます。
F値 = レンズの焦点距離 ÷ 有効口径
焦点距離: レンズの中心からイメージセンサー(光を電気信号に変える部品)までの距離。
焦点距離が短い:広い範囲が写る(広角レンズ)
焦点距離が長い:遠くのものが大きく写る(望遠レンズ)
有効口径: レンズを通って光が入ってくる部分の直径。
⇩「焦点距離」について解説した記事はこちら⇩
【重要】スマホカメラと絞りについて
ここで注意!一般的なスマホカメラには、一眼レフのような「絞り」機構は基本的にありません。スマホのレンズは小さく、絞りを組み込むスペースやコストの問題があるからです。そのため、一般的なスマホカメラのF値はレンズごとに固定で、変更することはできません。
2. F値が写真に与える影響:明るさ、ボケ、被写界深度
F値は、写真の様々な要素に影響を与えます。主要な4つのポイントを見ていきましょう。
2-1. 明るさ
F値が小さいほど、レンズは明るくなります。つまり、暗い場所でもノイズが少なく、明るくキレイな写真が撮れます。
なぜF値が小さいと明るくなる?
レンズが光を集める力は、有効口径の大きさに比例します。
F値が小さい(有効口径が大きい): たくさんの光を取り込めるので、イメージセンサーに届く光も多くなり、明るく撮影できます。
F値が大きい(有効口径が小さい): 取り込める光が少ないので、イメージセンサーに届く光も少なくなり、暗く写ります。

2-2. 被写界深度(ボケ)
被写界深度とは、ピントが合って見える範囲のこと。F値によって、この範囲が変わります。
F値が小さい: 被写界深度が浅い(ピントが合う範囲が狭い)
ポートレートなど、被写体だけを際立たせたい場合に適しています。
F値が大きい: 被写界深度が深い(ピントが合う範囲が広い)
風景写真など、全体にピントを合わせたい場合に適しています。
なぜF値で被写界深度が変わる?
F値が小さい: 光が様々な角度で入るため、ピント位置から少しでもずれると、光が大きく広がってボケます。つまり、ピントが合う範囲が狭くなります。
F値が大きい: 光がほぼ一直線に入るため、ピント位置から多少ずれても、光の広がりが小さく、ピントが合っているように見えます。つまり、ピントが合う範囲が広くなります。

2-3. シャッタースピードの関係
F値は、シャッタースピードにも影響します。
F値が小さい(レンズが明るい): たくさんの光を取り込めるので、シャッタースピードを速くできます。動きの速い被写体をブレさずに撮ったり、手ブレを防いだりするのに有利です。
F値が大きい(レンズが暗い): 取り込める光が少ないため、シャッタースピードを遅くする必要があります。動きの速い被写体はブレやすく、手ブレもしやすくなります。
2-4. サイズや価格重量との関係
一般的に、
F値が小さいレンズほど、レンズのサイズは大きく、重く、高価になる傾向がある。
F値が大きいレンズほど、レンズのサイズは小さく、軽く、安価になる傾向がある。
3. なぜ「F値」を使うの?
「有効口径」ではなく「F値」を使うのは、焦点距離が異なるレンズでも、明るさを比較できる便利な指標だからです。
例えば、
50mmレンズで F/2.0
100mmレンズで F/2.0
この2つのレンズは、焦点距離は違いますが、F値が同じなので、同じ明るさで撮影できます。
F値が明るさの基準になる理由
F値は「焦点距離 ÷ 有効口径」で計算されますね。この計算式には、
有効口径が大きいほど、光をたくさん取り込める
焦点距離が長くなるほど、光が薄まってしまう(同じ明るさにするには、より大きな有効口径が必要)
という、2つの要素が反映されています。F値は、この2つのバランスを取ることで、レンズの明るさを客観的に表しているのです。
4. 最新トレンド!「可変絞り」搭載スマホ
従来のスマホカメラはF値固定でしたが、最近は一眼レフのようにF値を変更できる「可変絞り」搭載スマホが登場しています!
可変絞りとは?
レンズの中にある「絞り」という部品を動かして、光の通り道(有効口径)の大きさを変える仕組みです。


可変絞りのメリット
表現の幅が広がる: ボケ具合やピントの合う範囲を、自由にコントロール!
どんなシーンにも対応: 明るい場所でも暗い場所でも、最適な明るさで撮影!
動画撮影にも便利: 明るさやボケ味を、滑らかに変化させられる!
可変絞りの仕組み
複数の絞り羽根を精密に動かすことで絞りを実現しています。
⇩日本国内で購入できる可変絞り搭載スマホはこちら⇩
⇩Xiaomi 14 Ultra のレビュー記事はこちら⇩
5. F値についてのまとめ、メリットデメリット
F値が小さい場合
メリット
暗い場所でも明るく撮れる
背景をぼかしやすい
シャッタースピードを速くできる
デメリット
ピントが合う範囲が狭い
レンズが大きく、重く、高価になる傾向がある
F値が大きい場合
メリット
ピントが合う範囲が広い
レンズが小さく、軽く、安価になる傾向がある(絞り機構がある場合)
デメリット
暗い場所での撮影に弱い
背景がぼけにくい
シャッタースピードを遅くする必要がある
まとめ
F値はレンズの明るさを示し、小さいほど明るく、ボケが大きくなり、被写界深度が浅くなります。大きいほど暗く、ボケが小さくなり、被写界深度が深くなります。
可変絞り機構がある場合は、F値を状況に応じて変更することで、より自由度の高い撮影が可能です。
6. F値だけじゃない!スマホカメラの重要要素
F値は大切ですが、スマホカメラの性能は、それだけで決まるわけではありません。他にも重要な要素がたくさんあります。
画素数: イメージセンサー上の画素(光を電気信号に変える点)の数。多ければ高精細ですが、多すぎると1画素あたりの光量が減り、画質が低下することも。
センサーサイズ: イメージセンサーの大きさ。大きいほど多くの光を受け止められ、高画質になります。特に暗い場所での撮影性能に差が出ます。
イメージセンサーの種類: CMOSセンサーが主流。低消費電力で、高速読み出しが可能です。
レンズの構成: 複数のレンズを組み合わせることで、歪みや色のにじみ(収差)を抑え、クリアな描写を実現します。
手ブレ補正: 撮影時の手ブレを軽減する機能。光学式(OIS)と電子式(EIS)があり、光学式の方がより効果的です。
画像処理エンジン: ノイズ除去、色再現、シャープネスなど、写真の仕上がりを大きく左右します。
AI(人工知能): シーン認識、被写体追尾など、撮影をサポートする様々な機能があります。
7. まとめ
F値は、スマホカメラの性能、特に明るさ、ボケ、被写界深度に大きく関わる重要な要素です。可変絞り搭載スマホの登場で、表現の幅も広がりました。
しかし、F値だけでなく、画素数、センサーサイズ、レンズ構成、手ブレ補正、画像処理エンジン、AIなど、様々な要素が組み合わさって、スマホカメラの画質は決まります。
ぜひ、この記事で得た知識を活かして、あなたにぴったりのスマホカメラを見つけて、最高の写真ライフを楽しんでください!
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