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採用面接マスター #14 グローバル企業の働き方

私は仕事で時折、国内、海外に出張の機会がある。

中国の深圳にあるTENCENTという中華系のゲーム会社の人間は、平均年齢20代で、平均年収は1500万、しかし平均雇用期間は1年未満というから競争の激しさは想像に難く無い。高層ビルのオフィスの廊下は簡易ベッドが並んでる。

アメリカ人はお金を稼ぐことについては合理性を突き詰めており、徹底した数値管理と高額インセンティブで実現している。
GAFA級のトップ企業は日本とは比較にならないほどの学歴と成績重視と、専門性を求められ、年収を一千万単位で交渉するような破格の年俸の代わりに人格と神経を擦り減らすような働き方をしている。
FIREという発想が生まれるのも理解できる。
要は何十年も働ける職場では無いのだ。

アジアでも欧米も、短期で成功して大金を作りたいと目論んでいる輩が蠢いていており、GDPで4位に凋落したものの、日本市場での成功がグローバルへの玄関口になるという考えが根強く、市場参入を目論むグローバル企業は今でも後を経たない。

アメリカのCEOは対前年売上率で10%未満は自動的に首と言われている。
これを日本に当てはめたら、ほとんどの社長が首ということになる。

日本国内でもベンチャー等、野心を抱いている企業は多いものの、GAFA級の企業が生まれる空気は全く無く、所詮はAPAC企業の一構成国に甘んじている、というのが実情では無いか。

私はたまたまグローバル企業に接する機会が多い。現地に行って、真剣にビジネスを突き詰めて考え、上手くいけば派手なお金の使い方をする成功者と過ごしていて感じるのは、ビジネスをゲームとして楽しんでいるということだ。
一生遊んで暮らせる人間が、それでは退屈だからと仕事をゲームにして、成功体験の再現を真剣に繰り返しているのだ。リターンはポーカーチップのようなものなのだ。

そして、そのような会社に入り、死物狂いで働いている若い人間も、いつかは投資をする側になり、ポーカーチップを卓に置くようにビジネスゲームに参加することを夢見ているのだろう。

日本人のように、定年が65歳だとかを考えて会社を選んでいる人間はグローバル企業にはほとんどいないだろう。

要は全く違うゲームをしているのだ。
どちらが良いとか悪いとかではなく。

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