白山登拝
2024/09/28-29
駿河の富士山、越中の立山と並び称される、日本三名峰の一つ。
2,702mという標高は、富士山、アルプス、八ヶ岳に次いで高い。これより西に2,000mを超す山はない。プロミネンスは堂々の日本第8位(1,912m)。
そんな、いにしえより名の聞こえた加賀の白山に、ようやく登拝が叶った。
北陸(北アルプスを除く)は、多くの山が犇めいているにもかかわらず、個人的には登山の空白地帯だった。これまでに登った山は荒島岳のみだ。
かつての北陸は、東京から果てしなく遠かった。北陸新幹線ができて格段にアクセスが良くなったものの、自分が宮崎に移動したため、どこに行くにも遠くなった。
まずは始発の飛行機で大阪に飛ぶ。伊丹空港から蛍池→梅田/大阪→敦賀と経由し、今年4月に敦賀〜金沢間が開通したばかりの北陸新幹線に乗って、金沢へ。人生2回目の石川県上陸だ。
白山は、石川県の最高峰でもある。ただし、白山といえば石川の山というイメージだけれども、実際には岐阜県との県境に位置している。
とりあえず、ベタに近江町市場で寿司を喰らい、兼六園を見学。
北陸滞在中、この日が一番天気が良かった。
白山は、日の長い時期に車を使えば、日帰りも可能である。
しかし、ここは無難に室堂で一泊することにする。山小屋に泊まるのは何年ぶりだろうか。
この時期、バスは1日1便しかない。6時15分金沢駅発のバスに2時間以上揺られ、一の瀬へ。一の瀬から登山口の別当出合までは、20分おきにシャトルバスが頻発している。
長〜い吊橋を渡ってスタート。よく整備された砂防新道を登っていく。
空はどんよりと曇っている。にもかかわらず、もう9月も終わろうというのに、信じられないほどの蒸し暑さだった。
4時間半ほどで室堂に到着。明日はもっと天気が悪くなりそうだったので、この日のうちに御前峰に登拝を済ませておく。
山頂に着いたが、真っ白で遠くの景色は何も見えなかった。
でも、白山も火山であり、クレーターに沿って御前峰、剣ヶ峰、大汝峰の3つのピークがあることがよくわかる。クレーターの中心には、エメラルドグリーンの水を湛えた美しい火口湖(紺屋ヶ池)がある。
3つのピークのうち、御前峰が一番高い。剣ヶ峰へ登る道はない。
夕食は5時からなので、すぐに下山する。
山小屋は、2人分ずつの小部屋に仕切られていたが、一人で一部屋を占有できたので快適だった。
翌朝、3時40分起床。軽く食べて、4時40分に小屋を出発する。
山頂には5時半前に到着した。しかし、上空には青空が広がってきたというのに、太陽が現れるはずのところにぶ暑い雲がかかっていて、肝心のご来光を拝むことはできなかった。
諦めて、池めぐりに出発する。
これは遠くが見えなくても楽しめるので、やはり室堂に一泊して正解だった。
それに、第二のピーク、大汝峰(2,684m)にも登拝できたので満足だ。
朝食は8時までだったので、焦って室堂に戻る。
7時40分頃、ギリギリで小屋に駆け戻り、朝食にありついた。
下山は、景色がいいという評判の観光新道を行くつもりだったが、整備のため1週間前から封鎖されていた。そのため、帰路も防砂新道を通らざるをえなかった。
ただし、防砂新道に至るルートは4つもある。それほど時間は変わらないが、やや遠回りなため人の少なそうな「トンビ岩コース」を選択してみた。
トンビ岩は、どこからどう見たらトンビに見えるのか謎だった。
金沢行きの帰りのバスは13時30分発なので、時間はたっぷりあった。
バスが出る1時間ほど前に、一の瀬に到着。ありがたいことに、一ノ瀬には日帰り入浴のできる秘湯(白山温泉)があった。
その夜、魚津のグランミラージュという素敵なホテルに泊まった。
魚津の町は、蜃気楼が見えることをウリにしているようだった。翌日訪れた「埋没林博物館」も、思いのほか楽しめた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?