2024/09/28-29駿河の富士山、越中の立山と並び称される、日本三名峰の一つ。 2,702mという標高は、富士山、アルプス、八ヶ岳に次いで高い。これより西に2,000mを超す山はない。プロミネンスは堂々の日本第8位(1,912m)。 そんな、いにしえより名の聞こえた加賀の白山に、ようやく登拝が叶った。 北陸(北アルプスを除く)は、多くの山が犇めいているにもかかわらず、個人的には登山の空白地帯だった。これまでに登った山は荒島岳のみだ。 かつての北陸は、東京から果てしな
2024/10/14せっかく盛岡まで行くんだから、八幡平だけじゃもったいないじゃない…ということで地図を眺めていたら、面白そうな山を発見した。秋田駒ヶ岳(1637m)である。 秋田県の最高峰でもある。ただし、秋田県の最高点(highest point)は、鳥海山の東斜面、1757m地点にある。(このように、都道府県最高点が山頂でない例はもう一つある。それは大阪府で、金剛山の南西斜面、1053m地点が最高点である。) さてこの秋田駒ヶ岳、素晴らしいことに、盛岡から電車とバスを
2024/10/13東京に行く「ついで」に、盛岡にまで足を伸ばすことにした。宮崎から見れば、東京も岩手も誤差範囲なのである。 八幡平は驚くほどアクセスが良く、東京から日帰りできてしまう。しかし、八幡平頂上バス停までバスで行ってしまうと、遊歩道を歩いて30分足らずで山頂に着く。いくらなんでも、それでは登山とは言えない。 そこで、茶臼口でバスを降り、茶臼岳・源太森を経由して八幡平まで歩くことにした。 ただし、この時期、バスは1日1便しかない。このコースの標準タイムは3時間半。行き
2024/09/14京都で「お山」といえば比叡山を指すが、ケーブルカーが架けられ、山頂付近にはバス停があって、およそ登山の対象とは思えない。 しかし、比叡山は三百名山の一つに数えられている。一番標高の低い(848m)三百名山である。 それでも、麓から登ればそれなりの距離がある。 アクセスはすこぶる良い。叡山電鉄・修学院駅から歩き始め、滋賀県側、琵琶湖のほとりにあるJR湖西線・比叡山坂本駅へと下りるコースを歩いた。 修学院駅から音羽川沿いの道を歩き、登山道に入る。サンダルで
2024/08/19無事、アフリカ最高峰・キリマンジャロ(ウフルピーク 5,895m)に登頂しました! 結論から言うと、思ったよりずっとキツかった。 これまで、5000m峰2座(イラン・ダマバンド5,610m、トルコ・アララト5,137m)にそれほど苦労なく登ってきたので、楽勝だろうとタカを括っていた。 自分は高度に強い体質だと思っていた。実際、今回のツアーで標高約4000mのキャンプに3泊したけどSpO2値はいずれの日も90以上だったし、4700mのキャンプでも86だっ
2024/06/29上越国境付近には、まだ未踏の山がたくさんある。 苗場山は、ずっと以前から行こうと思っていた宿題の山だった。バスを乗り継いで行こうとすると1泊2日を要する。しかし、レンタカーを使えば、東京から余裕で日帰りできることが判明した。こんなにアクセスの良い山だとは知らなかった。 ソラシド・エアのバーゲンで、宮崎⇔東京往復が1万9千円という安さだった。梅雨の真っ只中なので天候は期待できなかったが、奇跡的に、この日だけピンポイントで晴れた。ありがたい。 とはいえ、この時
2024/05/26阿蘇は一つの山ではない。根子岳・高岳・中岳・烏帽子岳・杵島岳を合わせて阿蘇五岳という。 このうち、最高峰の高岳(1592m、「肥後のくに」と覚える)と、高岳に登る途中で通過する中岳(1506m)はすでに登頂済みである。 「せっかく熊本まで来たんだから、阿蘇に登っていくばい!」ということで、残り3座をまとめて片付けることにした。烏帽子岳や杵島岳は単品では登山の範疇に入らないかもしれないが、3つ合わせるとなかなかの充実感だ。 根子岳東峰(1408m) 前
2024/05/25宮崎に越してきて3年余、初めて熊本市を訪れた(引越し前には来たことがある)。 宮崎〜熊本は九州中央山地を迂回しなければならないため、地味に遠いのである。高速で3時間近くもかかる。宮崎の陸の孤島っぷりは凄まじい。 そんなに連続して運転したくないので、途中で人吉に立ち寄ることにした。 人吉には、地味に国宝がある。青井阿蘇神社という。 茅葺屋根の社殿は珍しい。 この街は、令和2年7月の豪雨により球磨川が氾濫し、甚大な被害を被ったところだった。当時はまだ東京
2024/05/06 DAY5白神岳に登った翌日。せっかく南九州から北東北まで遠征してきたのだから、未踏の百名山である八幡平に登ろうと思っていた。しかし、カーナビで調べてみると、なんとここから車で4時間半もかかる! それでもまだ行くつもりだったのだが、朝4時半に起きてみると、身体が重い。このコンディションでは、到底4時間も運転できそうにない。 さっさと諦めて、二度寝を決め込む。 民宿汐ヶ島のこんなゴージャスな朝食をゆっくり食べられただけでも、やめて正解だった。 そもそも
2024/05/05 DAY4白神岳 1,235m 白神山地は、1993年、法隆寺や屋久島と並んで日本で最初に登録された世界遺産である。ただし、世界遺産のエリアは白神岳山頂の東側なので、白神岳のピークを踏まないと世界遺産を訪れたことにはならない。十二湖を散策しただけではダメなのだ。 標高は1235mと決して高くはないが、ほぼ0mから登り始めるので、結構なボリュームがある。 登山編:蟶山コース往復 今日もすこぶる天気が良いようだ。今回は流石にピッケルは置いてきたが、念の
2024/05/04 DAY3 この日は、弘前駅前でレンタカーを借りて、白神山地へ向かう。 のんびりと五能線に揺られていくことも検討したが、旅の自由度が圧倒的に下がるので断念した。 青森といえば避けて通れないのが、2021年に世界遺産に登録された三内丸山遺跡である。司馬遼太郎が『街道をゆく 北のまほろば』を連載中の1992年に発見されたものだ。 少し遠回りになるが、まずは三内丸山遺跡に行くことにした。 連チャンで登山はシンドイので、一日おきに観光を挟むくらいが丁度よい。
2024/05/03 DAY2岩木山 1,625m 岩木山は、津軽平野のどこからでも見える、まさに津軽富士と呼ぶに相応しい山である。天を突く鋭いピークは、天孫降臨の山・高千穂峰に似ていなくもない。標高は1600メートル余に過ぎないが、圧倒的な存在感である。 青森県の最高峰でもある。 岩木山は8合目まで車道が通じ、さらに山頂直下までリフトが架けられているが、麓から登らなければ登山とは言えない。ただ、トレースがあるか心配だったので、無難に嶽温泉から往復することにした。それでも
2024/05/02 DAY1宮崎から、伊丹空港で乗り継いで青森空港に降り立つ。地方から地方への移動は厄介だと思っていたが、乗継便は意外に安いのだ。 青森空港からバスで弘前に向かう。弘前は、この度はじめて訪れた。 駅前のホテルにチェックインして、弘前公園までテクテク歩いていく。 かねてより一度、名に聞こえた弘前城の桜を見てみたいものだと思っていたが、桜はとっくに散ってしまっていた。お堀の水面に、茶色く変色した花びらが漂っているに過ぎなかった。 天守に着いてみると、なんだか