419. ジェンダークィアやノンバイナリーの人が男性を好きになったら、それは同性愛ですか?異性愛ですか?何ですか?女性を好きになったら、どう呼びますか?
ジェンダークィアやノンバイナリーの人々が感じる性的指向や愛の形は、伝統的な「同性愛」や「異性愛」というラベルに完全に当てはまらないことがあります。
これは、これらの言葉が男女の二元的なジェンダーシステム(人は男性か女性かのいずれかであり、他の性はない)を前提としているためです。
私もわからなかったので調べました。
男性を好きになる場合: ジェンダークィアやノンバイナリーの人が男性を好きになる場合、「アンドロセクシュアル (androsexual) 」という言葉を使用して自分の感情を説明する場合もあるかもしれません。
この言葉は生まれた時に与えられた性が男性かどうかにかかわらず男性(もしくは男性的な性表現をしている人)に対して性的な魅力を感じる性的指向とされています。
しかし、最も正確なのは、その人が自身の性的指向や愛の形をどのように認識しているかを尊重することです。
女性を好きになる場合: ガイノセクシュアル (gynosexual)やガイネセクシュアル(gynesexual)という言葉があります。これは自分が生まれた時に与えられた性別に関わりなく女性(や女性的な性表現をしている人)に性的な魅力を感じる場合に使われるとされています。
しかしこの言葉も、ノンバイナリーの方やジェンダークィアの方が必ず使わなければならないというものではありません。
ましてや他人が、「あなたはノンバイナリーで女性がタイプならガイノセクシュアルだね」と決めつけることはできません。
ジェンダークィアやノンバイナリーの方でも「ガイノセクシュアル」という言葉があることは知っているけれど、そういったカテゴリーに自分を当てはめることは好まないという方もいらっしゃるでしょう。
「クィア (Queer)」: 伝統的なカテゴリに当てはまらない性的指向やジェンダーアイデンティティを持つ人々の中には、自分の愛の形や性的指向を「クィア」として認識することを選ぶ人もいます。
この言葉は、以前の記事でも書いたように性的指向やジェンダーアイデンティティの多様性を認識し、それらを包括的に表現するための言葉として再解釈されてきました。
パンセクシャル (Pansexual)、オムニセクシャル (Omnisexual)、バイセクシャル (Bisexual): これらの用語も、特定のジェンダーや性別に限定されない愛や魅力を表現するために使用されることがあります。
最終的に、ジェンダークィアやノンバイナリーの人々が自身の性的指向や愛の形をどのように認識・表現するかは、個人によって異なります。
「異性愛」や「同性愛」といった一般的なラベルやカテゴリに当てはまらないかもしれませんが、それぞれの人がどのように愛や魅力を感じているかを尊重することが重要だと考えます。
参考資料
画像:Unsplashの愚木混株 cdd20が撮影した写真