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〇〇市の障がい福祉課からのお願いを聞き、改めて精神障がい者支援への憤り。

うちの施設を立ち上げた当初・・・今から12年程前・・・。
精神疾患、精神障がいの方が世の中でどんな扱いを受けていたか。

身体障がいの方々よりもわかりづらく、
知的障がいの方やダウン症などの方に比べれば、
とても普通に見えてしまう彼らに対して・・・

病院か作業所、またはデイケアや地域活動支援センター・・・
後はご家族に保護、独居の方はひたすらに引きこもってる感じ・・・。

グループホームの方もいましたが、対応不十分で
暴れたり、問題が起これば、都度、問題のある人として居場所を追われる。

オートマティックに様々なところに割り振られ(聴き取りの上ですが)
障がい者としては何だかハッキリしない人達として
時に健常者っぽく、時に障がい者らしく対応されてるという印象でした。

本当に少人数、ボランティアさんだらけで始まった精神障がい者支援。
当事者の方々の声を聴きながらひとつひとつ作っていきました。

当時、僕の目に映っていたのは・・・

心理的な治療は医師に丸投げの状況であること・・・
しかし実態は30秒診療。多剤投与も目立ち、副作用に悩む方々。
福祉の人達の基本は投薬確認と体調確認。サマリー重視の対応。
あとは当たらず触らず・・・。という光景でした。

「何の為にあそこに行かなきゃいけないの!?」
と、ある当事者の方が僕に泣きながら訴えたのを今でも覚えている。
(福祉の人達には言えない・・・と。)

僕は福祉の人間でも医療の人間でもない、ただの人間だったので・・・
「疲れに行ってるようなもんなら、行かなきゃいいよ。
 僕が見てもあなたが何故あそこに行かなきゃいけないのかわからない。」
と伝え、僕の家に呼んで一緒にご飯食べたりした。(摂食障害でしたがw)
ちなみに、その方は今でも僕の施設の利用者で、
自身の本当の意志で安定した就労を叶え、バッチリ社会貢献されてます。

何故、精神の方の心のケアに関して誰もやらないんだろう・・・。
医師のやってる事で十分なら、こんな事になっていないだろ!?
何故、福祉の人達はこんなに精神の方の事がわかってないんだ!?
なんで、これで良いと思ってるんだ!?

という疑問から僕の福祉事業への参入が始まりました。

カウンセリングや心理療法を生活困窮者の方々や
精神疾患、精神障がいの方に無料で提供する事を行ったんです。

そして、

居場所のない人への居場所の提供。

それだけが目的なので・・・
無駄な福祉資格の人間なんて必要ありませんし、
要らない縛りがある様な事業形態である必要がありません。

故に選んだ日中一時支援事業でした。

結果的にごちゃまぜの今の僕のコミュニティーがあります。

先日、〇〇市から地域生活支援事業を行っている事業者を対象とした
ちょっとした会議がありまして・・・その最後に・・・

【日中一時支援事業の業務に当たる上でのお願い】

というのがありました。

法定サービス優先の原則を守り、
補足サービスとしての立場を弁えてください。

的な話。

わかりづらいので簡単に書けば、

日中一時支援事業というのは・・・

障がいのある当事者を一時的に預かることで、
家族の就労支援や休息を目的とするサービス。

と定義されているので・・・

それ以外の事をするな!

それ以外の事ってのは法定サービスの事業所がやっているので
どうしてもやりたいならその厳しい基準をクリアしてやってくれ!

という感じです。

勿論、法定サービスと補足サービスの事業を併用し、
二重に報酬をもらってるようなクソ事業所が存在する事実があって、
今回のお願いになってるのはわかりますが・・・、

僕が一番伝えたいのは・・・

現在希望して利用している方々の声は聴いたのか!?

です。


例えば、役所にお勤めのあなたが、家と役所の行き来をしていて、
役所の仕事への不満や苛立ちを抱えたとして、
それは何処で吐き出しますか??

愚痴れる仲間や友達との飲み会でぶちかましたりしますよね?

それを

「いや、決まりなので専用の役所の窓口で行ってください。」とか

「ご家族があなたの場合いますから、ご家族に吐き出しては?」とか

「主治医はいますか?その主治医に一度相談を!」とか

他人に限定されたらどう思いますか???
ふざけんな!ってならないですか?

実際の事例でも山ほどあります。

グループホームで自傷行為や自殺未遂を行い続け、
日中支援型のグループホームだったので、
法定サービス優先の原則からすれば、
そこの支援員が対応すべきところなんですが、
支援員の再三の注意などを聞かず、過激な発言が続いたので
グループホームに日中置けない・・・となった例。

当施設にやってきて、心の整理、メンタルケアなどを行い、
現在ではその問題行為は全く出なくなっている。

が、

これも〇〇市では今後認めないと言うことになるんだね・・・。

っていう話。

理由は???

日中一時はあくまでも

障がいのある当事者を一時的に預かることで、
家族の就労支援や休息を目的とするサービス。

なので・・・、当事者の方のメンタルケアなどは業務から外れます。

ですかね?

くだらない・・・。

他の事業所が僕等と同じ事が出来ない理由もある。

就労移行であれば、就労に向けて!という目的がある。
生活訓練であれば、その手前段階、また生活力を付ける!という目的。
就労継続支援、作業所であれば、そこで一日作業をしていただく・・・、
グループホームなら食住・・・

密なメンタルケア、心理療法などは何処でやるんだ!?

なんです。

実際、精神を理由とした犯罪に走ってしまった方が受ける
社会復帰のプログラムにはララホームで行っているようなものがあります。

また、依存症治療に専念している方なんかはララホームの様な環境を
与えられている方々もいます。(質は別物だと思いますが)

なので・・・

兎にも角にも当事者の方々の声を聴かず、
単純に問題が起こってるから、任せている業務以外の事はするな!

ってのは・・・かなり安易過ぎる文言なので・・・

無論、しっかりとお伝えさせていただきました。

どうなるやらね・・・。まあ、僕らがやってる事への風当たりは
ずっと強いからね・・・良いんだけどね・・・。

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