質問の仕方で、モラハラをコントロール
モラハラのひとつに、質問をしても答えないというモラハラがあります。
そして、返事がないので何度も聞くと「しつこい!」と言ってキレ、
返事がないから勝手にすると「勝手に決めるな!聞いてないぞ!」とキレ、
何もしないと「なんで何も言ってこないんだ!」と言ってキレます。
また、何度聞いても返事がないので「どうかな?ねぇどうする?」と聞くうちに、こちらも声のトーンが上がり、返事を急かすような言い方になってしまいます。
すると「お前の聞き方が腹立たしい!」「上から目線だ!」とキレます。
こうなってくると質問どころではありません。
なぜ返事をしないのか、モラハラ側の言い分は「そんなこといちいち聞かなくても分かるだろ?」です。
すなわち「俺が分かっているんだから、当然のごとくお前も分かっているはずだ」となるようです。
つまりは、自分とパートナーとの自他境界線が引けていないために「お前はほぼ俺の一部なんだから、俺が分かっていることはお前も分かって当然だろ?」と、なぜか当たり前のように考えるようです。
普通に会話をしていても、細かい説明や主語がそもそも足りません。なぜなら「俺が分かってるんだからお前も分かっていて当然だ」となるようなのです。ので、ほとんど何を言っているのか会話の内容が伝わってきません。
たとえば白いコップを使いたくても見つからない場面では「どこにある?」と、脈絡なく突然聞かれます。「何が?」と聞くと「白いやつ」といった具合です。コップについては触れません。俺が飲み物を用意してるんだからコップに決まってるだろ?となるようです。
こちらも相手の行動を常に観察している訳にはいきませんので、全く検討もつかないことが多く、聞き返すと「使えない奴だな!」「しつこい!」と理不尽にキレられます。ので、これでは質問はご法度となってしまい、何か聞くたびにキレられ、とてもストレスでした。
ので、モラハラへの対抗策としてあげられている「選択肢を設ける」という方法を、試してみました。
すべてに対して有効ではありませんが、あらかじめ聞く内容がわかっている場面で効果的だったので、我が家のパターンをご紹介します。全てのパターンに当てはまらず参考にならないかもしれませんが、少しでも誰かのお役に立てればと思います。
たとえば週末の予定など、「事前に決めたい事項が分かっている場合」、決めたい事を質問をする前に「どうすればこちらが望むような答えを得られるか」を、ある程度まで事前に考えてから、言葉にすることを試しました。
質問の答えを最低でも2つは用意しておき、どちらかひとつを選べば話が済むという状態にしておきます。
たとえばこんな具合です。
「土曜日のランチ、家でパスタを食べるか、新しくできたラーメン屋に行ってみるかのどっちがいい?」
夫にとって、新しくできたラーメン屋の魅力が勝てば、そちらを選ぶだろうし、家でゆっくりしたければ家でパスタを選びます。
もしくは、「土曜日のランチ、パスタか新しいラーメン屋か、どちらかにするね」と言い切ってしまいます。すると、モラハラ欲は食欲には負けるのか、「ラーメン!」と食い気味にきちんと返事をしてきます。
普通に「週末ランチどうする?」では「知らねー」で終わります。
「週末ランチ、パスタね」と言うと、「嫌だ」と言われ終わります。
返事がないのでパスタを出したら不機嫌になるということもありました。
選択肢のひとつをモラハラ夫(妻)が選びそうなものにしておくと、よりスムーズに話が進みます。
自分で選ばせることで、主体的に考えるため「言われたから仕方なくやる」という態度を回避することもできるようです。
ですが、選択肢を設けても返事がないパターンもあります。
その場合は、こちらはしっかり考えた上で提案をしているので、何も落ち度はありません。ので自信をもって「じゃまかせるから決めておいてね」と、はっきり伝えます。
こちらはしっかり考えたうえで聞いているのだから、あとはモラハラ夫(妻)に行きたい場所を考える時間を与えます。
結論は急がせず、時間ギリギリ待っても答えが出ないようであれば、提案したどちらかに決めてしまい「パスタにするよ」と、はっきりと伝えます。
返事がなくて困ったとしても、しっかり提案をしたこちらには、何の落ち度はないので、キレることができなくなるようです。
このように、選択肢をいくつか設けて選ばせるという方法をとると、何かしらの結論にたどり着けることが多くなりました。
選択肢の一つは「モラハラ夫(妻)が、選びそうなもの」にあらかじめしておくと、返事の予測もつきやすく、コントロール可能な状態を作れます。
他にも、「明日出掛けた帰り、スーパー寄るのと、寄らないのどっちがいい?」や、「お風呂入るの遅れるけど、先に入るのと待つのどっちにする?」なども、選択制にします。
相手に決めさせることで不満が減るのか「スーパーに行きたくなかった!」「先に風呂入りたかった!」等の不機嫌をおさえることができます。こちらは、どちらの選択肢を選ばれても対応できるような、気持ちの余裕を持っておく必要がありますが、キレられるよりはマシです。
日常生活に関する動きについては、5歳児を連れてるのとあまり変わらないと、そう思っておいた方がよいかもしれません。子供時代に心が戻ってしまうのかもしれないと、思うようにしています。
お金が絡んでくる場合は特にじっくりと作戦を練り、モラハラ夫(妻)がOKを出しそうな条件をあらかじめいくつか用意し、最終的にこちらの希望の条件に落とし込む方法が、とても効果的でした。
例えば「電気代キツイから今月は追加で3,000円欲しい」と言いたい場合、
「電気代キツいから今月だけ5,000円欲しい」と高めに言い通らなければ少しだけ下げていくパターンや、「電気代6,000円くらいマイナスだけど割り勘で3,000円ずつにしたい」など、最終的に希望の金額がもらえるよう、考えてから伝えます。夫が家計簿を管理している場合は難しいかもしれませんが、OKと言いそうな伝え方がないかをしっかり考えます。
目的を果たすため、時間をかけて伝え方を考え、相手が分かったと言うように仕向けることで、経済的な制限も少しだけ緩和できます。
また、じっくり考えることで、こちらの焦りが伝わらないので、不思議とモラハラ欲を抑えることもできるようです。
基本的にモラハラ夫(妻)は、あまり考えず直感的にキレるので、雰囲気で「それならいい」という条件を、堂々と提案してしまえば、条件を飲むことが多いように思います。
頭に浮かんだそのままを発言するのではなく、じっくり考えていくことも効果的なのかもしれません。
小さなことでも一つ一つ作戦を練っていき、いつの間にか、こちら側がモラハラをコントロールしていたといった状況をつくっていきたいです。
同じようにモラハラに悩む方の参考になれば、幸いです。