カーテンの柄

好きな曲の歌詞について書きます。
全部想像のはなし。

彼女の部屋に棲みついているヒモ男。
彼女が稼いだ金で、生活をしているヒモ男はろくに家事ができるわけでもないし、外に女を作る様な度胸もなく、彼女の部屋でボーっとする毎日。
ほとんどの時間を彼女の部屋で過ごしていたから、彼女の部屋のことを別れた今も覚えている。
間取りや家具の位置、カーテンの柄やベランダからの景色、その部屋にあったCD、雑誌、漫画に至るまで、彼女の趣味が詰まったその部屋で、彼女の趣味に染まっていったヒモ男。
彼女が好きなもののほとんど全てが、ヒモ男の好きでもあり、それを見ている時間がたまらなく好きだった。

遊びではないけど本気とも言えない関係。
将来の話とか、2人の未来についてとか、みんなが思い描く様な、幸せな生活を出来る気がしないから、適当にはぐらかしてしまう。

ある時彼女の深いところに触れた。
確かに触れた確信はあるのに、真剣に向き合うのが怖くて、恥ずかしくて、それにちゃんと向き合えなかったヒモ男。
一瞬だけ触れられた部分、扱い方がわからず判断を間違えた。
一瞬の出来事で、一生忘れられない後悔を背負って今も生きている。
その後悔も少しいとおしい。

楽しい時も苦しい時も、良い時も悪い時もその人のことを考える。
100%ではないけど、ヒモ男にとってほとんど全てだったひと。
それは多分彼女にとっても。

うまくいかない日々の中で、君がいてくれるだけで良かったのに、それだけだったのに、不甲斐ないヒモ男は彼女に愛想を尽かされ捨てられる。

確かにヒモ男は彼女のことが大好きで、大事に思っていたのに、くだらない意地が邪魔をして素直になれなかった。
ずっとずっとそれを後悔する。
そんな曲。

ある部分の歌詞で、インディーズ時代とメジャーデビュー後で異なる歌詞が使われている。
その歌詞は全然違うように思うが「僕」がどんな人なのか、どんな気持ちだったのか、彼女のことをどう思っていたのかとか、そういうのが2つが重なることでより深く伝わる、そんな歌詞だと思う。
凄く好きな曲。