時雨は最高で、私の気持ちは死んでいった-凛として時雨 TOUR 2024 「Pierrrrrrrrrrrrrrrrrrrre Vibes」Zepp Osaka Bayside 初日7/27(土)
大阪→岡山→大阪の強行スケジュールで「凛として時雨」のライブに初参加した。今回はアルバムツアーじゃなくて、ドラムのピエール中野さん加入20周年記念ツアー。なので、どの曲をやるか未知数だった。
ツアーが始まる前に中野さんからこういうツイートが↓
わたしが予想したセットリストはこれ(順不同)
①Trrrrrrrrrrrrrrrrrrrue Lies
(7/18発売の新曲だし、ツアータイトルもこれに掛けてるから。舞台「PSYCHO-PASS」主題歌)
②Dynamite Nonsense
(今回のライブグッズにこの曲名を掛けたものがあるから)
③Sadistic Summer
(グッズにある&夏だから)
④nakano kill you
(そりゃそうでしょ)
【好きだから歌ってほしい】
⑤illusion is mind
⑥make up syndrome
⑦Perfake Perfect
⑧アレキシサイミアスペア
⑨Beautiful Circus
⑩Telecastic fake show(これがきたら感動する)
「make up syndrome」大好きなので、これ読んだ方聞いてくれませんか?
わたしは2階の指定席だった。5月のTKさんソロライブのときは後方スタンディング席で、隙間からTKさんを見るしかなかった。今回は舞台が丸ごと見えてうれしい。
開演の18:00まで一階のスタンド席に目をやりながら、「ここにいる人たちみんな中野さんにフォローされてるんだろな」と思った。中野さんはエゴサ&フォローバックめっちゃするから。
ライブは、TKさんマジでマジでマジでマジでカッコよかった。わたしの許容範囲を超えてる。映像で見たことのあるカッコよさのまま舞台にいて、本当に目にしていい光景なのか確信がもてなかった。わたしは機会があってもTKさんと会話できないだろう、という思いを強くする。100%いい意味で、わたしはTKさんを人間だと思っていない。
本当に前髪が長いな、と(しつこいけど)思った。それを乱しながら激しく歌ってた。
早送りかと思うほどギターの指が動いているんだけど、わたしはTKさんしかギタリストを見たことがないため、みんなこんなふうに弾くんだと思ってる。けど、違いますよね?
TKさんの絶叫を待ち焦がれていた。
2曲目、今年の2月以来毎日きいてるイントロに涙が流れた。「“想像のSecurity”ってこんなに美しいイントロだったんだ」とこのとき知った。
345さんが、かかとを上げ下げしてたりピョンピョン跳ねてて、映像で見たことがあったけど、可愛い。ベースはネックが長いのだが(常識?)、345さんは身長何cmなんだろう。わたしが持ったら大きくてサマにならないだろうか。
中野さんがスティックを中指でくるくる回しながらシンバルを叩いてて、本当にするんだ!と思った。ああすることで16音節の調整を取ってるらしい。それと本当に金髪なんだ、と思った。
イントロが始まるとどよめきの起こった曲、アコスティクギターで座って演奏した曲、中野さんのドラムソロと一人MC、多彩な照明があった。わたしは初めて行ったのでわかってないが、Twitterによるとかなりレアなセットリストだったらしく、みんな盛り上がっていた。
わたしはしだいにどんどん元気をなくしていった。今、この時間、時雨をしっかり感じたいのに、摑めない、流れていく、去っていく。帰りたくなかった。元のわたしに戻りたくなかった。元のわたしになって、普段と同じ道を歩いて同じ思考になって同じままの人生を生きたくなかった。ライブ中、焦っていた。時間も音楽も所有できないから。この3人といられる時間がどんどん過ぎていく。
江國香織の『がらくた』みたいだった。この時間を閉じ込めて、今の気持ちのまま、その中でだけ生きてたいのに、そうはできない。
『蛇にピアス』を思い出す。麒麟の刺青を背中に彫った主人公はしだいに生きる気力を無くしていく。行かないで、まだいて、と思った。夢が叶った途端、失うことを恐れて不安になる現象だと思う。
ラストの曲紹介は中野さんから。当てられた。そりゃそうでしょう。あのリフレインを待っていた。
演奏後、TKさんはギターを下ろし、スライディングさせるように床に投げてた。
TKさんはピックをシュッと投げ、345さんはつつつ、と客席ギリギリまで寄ってから大きく振りかぶってピック投げてた。
帰りは憂鬱だった。2ヶ月前のTKさんのソロライブのときと同じだ。わたしはすっかり抜け殻になったまま何日も過ごしている。たぶん、自分のままでいたらダメだと感じているからじゃないか。時雨の3人には価値があって、自分にはないと、無意識に思っているのかもしれない。わからない。
いつか、また3人に会えても、へたり込まないわたしになってたら、わたしはわたしを少しは認められたバロメーターになるのかもしれない。
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