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うそつき / Liar ...  文章と写真

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焦心

周りと自分を比べる癖がある 比べて、自分の小ささを自覚する 無力感が不安に引火する 消したくても胸いっぱいに燃え広がって焦げた臭いが鼻を突く 目から溢れる雫は、きっとこの煙が染みたのだと思いたいのに

    • 2024/10/16

      死ねるんじゃないかと思っていた。心は先に死んでたから、このまま体の寿命も尽きてしまえば良かった。なんのために今ここにいるのか分からない、どこから間違えてしまったのか分からない。 どんなに苦しい毎日でも「あの頃」よりはマシだと思い過ごすことにした。 死にたい、つらい、もう私は自分の人生に興味が無いのだ。どうやってこの地獄から抜け出せばいいのか20と数年の間ずっと考えて、逃げようとして失敗してきた。ここからどうすればいいのか。まだ諦めるには早いと言うのか。なら私を救い出してはくれ

      • 日々追慕

        心に染み付いたこの思い出はきっと消えることは無いんだってわかった。 思い出す度に泣いている。 死にたいことがつらいんじゃなくて、死にたいとすら考えられなかったのがつらかったって、きっと理解してくれる人は少ないだろうけど。 死にたいより先に、生きなきゃを考えていた。それだけが頭の空白を埋めた。 泣いていない時間よりも泣いている時間の方が長くなった。それなのに誰かの前では涙は出なくて、笑顔で当たり障りのないことをするしかできなかった。 気がついて欲しいと願った。 願いながらも自分

        • 浸水

          エンドロールで立てなくなるような 最後のページの空白を見つめてしまうような そんな作品に出会いたくて、創作の海を旅しているのかもしれない。そしてそんな作品に出会った時に、布に水が染み込むように、じわりと自分の1部に作品が入り込んでいく感覚を、忘れたくない。

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        • 作品たち
          21本

        記事

          夢物語

          やさしいやさしい夢物語に浸っていたら、いつの日か重力に逆らえなくなる日が来るのでしょう わかっているんです 今の自分が、その夢から醒められなくなっていることなんて、とっくに けれど優しいから その優しさを吸収していたらいつか、自分もこんなふうにと 借り物の優しさでも 自分を怯えさせずに、私の心に触れてみたいのでした

          2024/04/25

          何度も繰り返す「あの時死ねばよかった」の度に、今ある周囲の人の笑顔が純粋なままあってよかったなと思う。 私は確かに、私の周りの世界の形を守っているのだと思う。

          踏み潰して

          靴に小石が入り込んだような違和感を踏み潰して毎日をやり過ごしてるだけ。 あの頃の私が透明になっていくのを感じながら、自分が消えていくのをただ眺めながら毎日がすぎてゆくだけ。 こんな話誰にもできないのは、自分が上手く話せないからだけじゃない。 なにも反論せず、否定せず聞いてくれる人形のような話し相手が欲しい。 私が泣いても迷惑とも思わなくて、嫌な顔せずに抱きしめてくれる相手が欲しい。 寂しいと言ったら頭を撫でてくれるひとがいい。自分のことだけを話していても静かに聞いてくれるひ

          踏み潰して

          世界の裏側

          みんなが幸せになれば、私がいちばん不幸になれば、誰かから愛してもらえるんじゃないだろうか。 そんな不健全な欲望を肥料に、世界平和を育みました。

          世界の裏側

          隙間から覗く

          私は、本当に、6畳の世界でひっそりと息をしているくらいがちょうどいいのかもしれない。悲しいけれど。でもなんだか、ぼんやりとしていると時間が過ぎているから。進みたくなくて駄々をこねる子どもみたいだね。

          隙間から覗く

          頑張りたい気持ちと頑張れない自分 「まあいっか」を口癖にしてきたからか、諦めが早くなっていた。悲しいことが多くて、でもいつまでも悲しんでいたら前に進めなかった。「どうでもいい」と考えないと生きてこられなかった。 忘れた分だけ笑ってきた。それで良いと思うしか無かった。これも全部言い訳で防衛本能で懺悔だ。 私には何も出来ない。期待出来ない。みんなはすごいな、いいなぁ。私のいる場所とは違うんだな。 でもがんばってもたどり着けなかった時に虚しさを隠すなんてもう嫌だから。過去だけ

          また来年だね

          つもり積もる時間が重なって濃い紅に色づく 春は終わる

          また来年だね

          突然なんかじゃない。 雪のようにしんしんと降り積もっていった先で、私の心をすっかり覆い尽くしてしまった。 真白く、何も無い場所に自分がいるとわかった時に初めて、もうやめよう、と思ったのだ。

          透明

          久しぶりに、本当に久しぶりに声をあげて泣いた。 喉の奥に突っかえていた石ころを吐き出すように。 ずっと泣きたかった。 そうして出てきたのは石ころなんかじゃなくて、飴玉のように透明で透き通っていると知った。 すごく綺麗だったから安心したんだ。 今はそれでいいと思えた。

          見上げる先は空

          大人が空を見上げるのは、子供の頃の名残りなのだと思う。 でも今では、首が痛くなるほど見上げても、見えるのはただ流れる雲なのだ。散りゆく桜なのだ。あるいは夜の闇に溺れる月なのだ。 見上げた時、私達はそこに見えたはずの顔を脳内に思い浮かべる。 月が綺麗だよと、誰かに教えたくなる。

          見上げる先は空

          あなたの幸福を願う

          世界には私よりも不幸な人がいるのでしょう なら全人類の幸福を願います そうしたら自分の不幸を嘆けるから そんな気持ちで生きるのは許されないのでしょうか

          あなたの幸福を願う

          足跡

          少しの失望が積み重なって、とうとう体が諦めてしまった。 まだ続けなくては行けないと知っているのに。 まだ外は雪が残っていて、空気が冷たい。 太陽は柔らかいのに凍てつくような風がおりてきて、手先の熱を奪っていく。 日陰で今も溶けない雪だるまと、目が合った。