線路の詩
この電車は未来線明日行き。車両の床は全面に草が生い茂っていて、すべての季節の花が所々に咲いているせいか、どこに視線を移しても瞳の中には必ず花が咲いていた。こんなに美しい電車なのに乗客は極端に少なく、つり革は退屈そうに揺れている。生きているのか死んでいるのかわからないが、わたしの中の記憶は地面にぶつかる間際で止まっている。
ふと窓の外を見れば、わたしが住んでいた街、ビルも家も行きつけの喫茶店も、全てが光で覆われていた。
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きみのために風は吹いている
そう思えるのはきみのかけがえのない生活が、日々が、
言葉となって浮かんでくるからだと思う
きみが今生きていること、それを不器用でも表現していることが
わたしの言葉になる
大丈夫、きみはきみのままで素敵だよ
読んでいただきありがとうございます。
夜野