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Photo by
alinco_life
雨上がりまでふたりぼっち
午前10時の無人駅で
来ない電車を待っていた
君はひとりで待っていた
雨が止むのを待っていた
屋根の雫のリズムもそこそこに
君の涙は見えないけど
持っていた傘を差し出した
濡れたまんまじゃ風邪をひくからさ
君が心配するほど世界は良くないし
期待するほど悪くもない
もう一回等身大のままで
深く息を吸い込んで
藍寄りの灰色した高架下
自分の気持ちだけを透過した
言葉はいらない なんてことはない
言ってくれないと分かんない
遠くに見えるスクラップヤード
うず高く積もるゴミの山
不法投棄の夢の山
明け損なった夜の山
あんまり大きな傘ではないから
全部を連れてはいけないけど
一緒がいいと君が言うなら
ひとつでも多く拾っていこうか
君のこれまでの痛みなんか知らないし
知ったとこでどうしようもない
ただ君が傘を忘れてた
それだけじゃだめかな
藍と白が混ざりあった空の下
ある花の続きの話をした
言葉はいらない なんてことはないけど、
君が心配するほど世界は良くないし
期待するほど悪くもない
もう一回等身大のままで
深く息を吸い込んで
藍寄りの灰色した高架下
自分の気持ちだけを透過した
言葉はいらない なんてことはない
言ってくれないと分かんない
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