阿部因子

製造業→マスコミ→コンテンツ制作

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「活版ブーム」と、これからの活版―活版印刷ユニット「まんまる〇」に聞く③

若林亜美さんと竹村渉さん夫婦によるデザインと活版印刷のユニット「まんまる〇」。第1回では活版印刷業界のブームと衰退の中で生まれたまんまる〇の成り立ちを、第2回では実際の印刷工程や「生業としての印刷」にスポットを当ててきた。 今回は改めて「活版印刷」とはなんなのか、それを踏まえたまんまる〇の現在とこれからの展望について伝えたい。 「活版ブーム」の功罪と「本来の活版」 約20年前、活版印刷業界は急速に縮小しつつあった。大日本印刷が活版印刷事業から撤退したのが2006年。その同

    • 生業としての活版印刷―活版印刷ユニット「まんまる〇」に聞く②

      若林亜美さんと竹村渉さん夫婦によるデザインと活版印刷のユニット「まんまる〇」。私がまんまる〇の二人に話を聞いてみたいと思ったのは、「今の時代になぜ新しく活版印刷工房を?」という疑問(第1回参照)のほかに、「現代に、活版印刷で食べていけるのか」ということが気になった……というのも理由のひとつだ(失礼ながら)。第2回の今回は、まんまる〇で行われている実際の印刷工程をじっくり見学するとともに、働き方や、仕事の組み立て方を模索する姿を追う。 デザイナーと印刷職人 双方の目線で作り上

      • なぜ2016年に新たに活版印刷工房を開いたのか?―活版印刷ユニット「まんまる〇」に聞く①

        西日暮里駅と田端駅の中間あたり、荒川区の住宅街の一角に、小さな活版印刷工房がある。 2016年にオープンしたこの工房を運営しているのが「まんまる〇」。デザインや営業を担当する若林亜美(わかばやし・あみ)さん、印刷を担当する竹村渉(たけむら・わたる)さんの夫婦による、活版印刷&デザインのユニットだ。 私は2018年、どうしても自作の同人誌の表紙を活版印刷で刷りたくて、まんまる〇に印刷を依頼した。紙とインクは実物を見て相談して決めたいとお願いしたら快諾していただき、工房を訪れたら

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