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天秤


「中立的な独立機関でいて欲しい」


言われずとも、あの頃の私はとびきり優秀な独立機関であったと自負しています。

ただしそれも天秤の片方の受け皿にのみ注意を払って調整すれば良かった頃のお話。

天秤は両方の受け皿に重りを乗せるから天秤なのであり、もう片方の受け皿の内容や重さを自由に変えてしまえば、それはもはや天秤としての機能を失っているのです。

今、私の左手にはあなたが、右手にはとても大事な友人が釣り合いをとって掲げられています。

片手を下げれば相手が上がる。逆もまた然り。

私はどちらも選ばないよ。

選ばないことを選んでいるんだよ。

20240308

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