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運命論者


私が産んだ運命論者はその幼稚とも言える原始的な真理をもって、ついに私を攻撃してきました。

真っ当さや正しさなどこの世には存在しない。
だから大きな流れに身を預けるしかない。
それに抗うには相当の代償と苦労が必要だ。

そんなつまらないことを言う側は私のはずだったのに。

満たされれば満たされるほど何かが足りないような気がする。
誰かが持っているそれが羨ましく感じる。
少し前までは納得出来ていたのに縋って確かめたくなる。


まるで一人だけ取り残されたみたい。

あなたは帰りの夜道を長く歩きたがる。
何かを話すわけでも無いのに。

お互い別れの際に相手を見送りたくなるのはなぜでしょう。
私が本当にしたい行動をきっとあなたは分かっているのです。
だからあなたは何も言わず待ってくれているのですね。



ではまたいつか。
いつかまたあなたがこの暗がりに来た時に。

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