飲食店舗開業完全ロードマップ公開③
今回も飲食店開業に向けて必要な知識・ノウハウを深掘りして解説していきたいと思います。
飲食店を開業予定の方必見。飲食店舗開業までのロードマップを無料で完全公開~深掘り会②~
①家賃から売上を逆算
飲食事業を経営する上でとても重要な数値の指標があります。
それは、F/L/Rコストです。
はじめて聞いた方のために一応詳しくお伝えしておきますと、それぞれの意味は、F=Foodコスト(仕入食材費)。L=Laborコスト(人件費)。R=Rentコスト(家賃)です。
そして、飲食業では、これらのコストが売上に対して、70%以内に収まらないと、経営としては成り立ちにくい。という意味の指標です。
またそれぞれを分解すると、F/Lコストで60%以内、Rコストは10%以内(理想は7%くらい)。と言われています。
つまり、物件を探すとき、候補物件の家賃が30万円だったとします。ここから逆算すると、30万円が10%ということは、300万円の売上をあげ続けないと、ここでの経営は厳しくなると言うことです。
②さらに日割り売上に逆算する
とにかく指標として300万の売上が必要な物件。だとわかれば、さらに必要な日割り売上を算出します。
もしかりに、週1日休業日を設けるとしたら、300万÷26日=11万6千円。で、1日に必要な売上が算出されます。今計画している業態の客単価が、4000円だとすると、11万6千÷4千円=29人。となり、29人の来店が必要。となります。
最近流行の安価な居酒屋を考えているなら、11万6千÷2千円=58人の来客が必要になるということです。
③坪数と席数のバランスからも考慮する
飲食店舗には、1坪あたりに設けられる適正席数という指標もあります。大体、人坪あたり、1.5席~2席が適正だと言われています。もちろん業態によります。当然立ち飲み屋と、高級イタリアンでは、人坪あたりに設ける席数は大幅に異なります。計画している業態がどの程度の空間を必要とするのか?このあたりについては、競合店などを参考にしてみるのが妥当かもしれません。
例えば、15坪で家賃30万円だとします。大阪の中心地だとこのくらいはすると思います。計画している業態なら、1坪あたり2席くらいは確保しても良さそうだとします。そうすると、30席の席数が確保できます。
客単価4000円であれば、1回転。一度全ての席が満席になればいい。という計算になりますが、実際はそのようにはなりません。概ね席数の8割稼働。が実数値と考えるべきです。なぜなら、4名席に、2名が座るケースが多々発生してくるからです。この基準でいくと、30席の8割=実質稼働は24席。プラス6名の獲得。=1.25回転。が1日に必要な集客数になります。
④その他売上もはじめから計画に
ここまでの計算はかなりスムーズに計画できた場合の事例です。普通はこんなに上手くいくことはありません。何度も何度もシミュレーションすべきです。はじめからいくつかの売上方程式を計画しておくべきです。
その際に検討して欲しいことは、夜の営業売上だけで考えない。という事です。確かに夜の営業だけで、目標売上をクリアできれば御の字ですが。なかなかそう上手くもいきません。
その時のオルタナティブとして、昼の営業&持ち帰り需要の獲得。も視野に入れておいて欲しいと思います。
実際に私も、これまでの営業の中で、顧客が完全に定着するまで昼営業を実施した事が何度かあります。計画通りにいくことがベストですが、そうならない場合の施策も検討しておく必要があります。なにせ生活がかかっていますので。
兎にも角にも、幾重にも施策をねり、シミュレーションをしておくことが安全な開業道です。
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社長の右腕
代表 西村弘文
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