”産休クッキー”論争
はじめましての皆さまも、以前お越しいただいた皆さまも
ご訪問いただきありがとうございます!
本日は、同じ女性としてこころの痛んだタイトルの騒動についてお話してみたいと思います。
”産休クッキー”論争とは
ご存じない方も多いと思いますので、簡単にご説明申し上げると。
発端は、とあるXユーザーの投稿。
産休のあいさつで職場に配るお菓子だとして、赤ちゃんのイラストと「産休をいただきます」「ご迷惑をおかけします」の文字が入ったクッキーの写真を投稿していたとのこと。
※投稿内容は下記にリンク貼っておきますね。
この投稿に対して賛否両論さまざまな議論が巻き起ったということです。
↓みたいなプリントがしてある個包装のクッキー詰め合わせみたいですね。
〇肯定的な方々
「かわいい!」「元気な赤ちゃんが生まれますように」
〇否定的な方々
「しあわせ自慢」「配慮に欠けるのでは・・・」「業務量ただでさえ増えるのに」
〇よくわからんな方々
「これのなにがいけないの?」
問題の本質
現代は価値観の多様化に伴い本当にいろいろなものの見方があり、それぞれにそれを思う方々の事情にもいろいろあると思います。
ですので、ここではお仕事と休暇について私が考えることを述べさせていただきますね。
下の図を見ていただいたら、休職される方が抜けた後を支える方々にどういう影響が出るか一目瞭然ですよね・・・
そもそも普段からカツカツな人数でいっぱいいっぱいの業務を回していると、誰か一人が抜けただけで、もうその方が持っていた業務を他の方につぎ足すこと自体むりですよね。
キャパシティオーバーで仕事は溢れてしまいます。
そうならないために、産休の時期だけピンチヒッター的な人材を補充採用する企業がほとんどだとは思いますが・・・、
この点の問題点は大きく2点。
➀タイミングよく人材が採用できるかどうか
②運よく採用できたとして、(え)さんが休職直前まで発揮していたパフォーマンスをいきなり入ってきた人がフルで発揮できるか
これらの問題点を100%スカッとクリアしない限り、やはり周囲のスタッフのフォローは不可欠になってきます。
そして、そのリスクを承知の上で、周囲のスタッフに無理につぎ足す企業様が多いのも、私の17年の経験上、残念ながら確かなことです。
人の採用がそもそも追い付かなかったという企業さえ、実際には多々ありました。
私の経験談
ここで、
・サラリーマン時代は産休に入るスタッフが出る企業側の方の相談に乗っていたこと
・自ら勤める会社で起きたこと
も踏まえて、苦い苦い体験談を書いておきます。
私の勤めていた会社は小さな個人事務所で、当時正社員は私1名こっきり。
私の業務量はすでにキャパシティをはるかに超えており、帰宅は連日22時過ぎ。
パートさんを雇用して仕事を本格的に割り振ろうにも、教えている時間も、マニュアルを作っている時間もありません。
まさに「今今の簡単な作業をその場しのぎで見つけてはやってもらうだけ」の自転車操業状態。
また、少々ボリュームの多い重めの業務を振り分けようとすると、パートさんはその重責に堪えられず辞めていく・・・。日々、その繰り返しで、もはや完全に負のループ。
一度人に移し替えようとした仕事が自分に戻ってくるときのダメージは非常に大きく、私自身もいつ気力が折れてしまうかわかりませんでした。
そんな中、もう何度目かわからないパートさんの新規採用で入社してきたAさん。
面接時に、大変失礼ながら、現在差し迫ってご出産のご予定はあるかをお伺いさせていただき(今の世の中なら完全なマタハラアウトですよね・・・)、ありませんとご回答がありましたので、採用となりました。
ところが、仕事を少しずつ覚えてもらっているうちに1か月もたたずにご妊娠が発覚し、その事実をAさん本人からではなく、Aさんとほぼ同期で入社していたBさんから伝えられたのです。
当時の会社の規模と会社としてのキャパシティからしても、数か月後には産休に入る前提の方に仕事を教えている余裕など到底ありません。
しかし、Aさんからの報告と相談は一切ありません。
もし相談があれば、やはり社長から会社の現状をあらためて説明し、双方の合意で「元気なお子さんを産んでください」という方向にもっていくしかない状態だったので、Aさんも相談したくなかったのだと思います。
かといって、Aさんが退職することを見越してあらかじめふたたび採用活動をし、3名のパートさんに仕事を教えるという余力など資金面でも業務面でも、どう絞り出しても1000%無理な話でした。
同じ女性としては明るく元気に「おめでとうございます!あとのことは心配しないで!」と言いたい気持ちは嘘偽りなく真剣にあるのです。
しかし、本当に1兆分の1mすらも、それを言うことができない。
Bさんはその状態に耐え切れず、私にAさんから聞いた話として「どうしたらいいのかわからない」と泣きながら相談してきました。
その時点で、私もどうしたらいいのかわからないのは全く同じなのですが、一応社長には私から事実を報告しました。
目の前でBさんに泣かれ、Aさんが体調不良で休むこともちらほら出てき始め、自転車でのお役所回りも半分を占めるパートさんのお仕事をAさんにやってもらうこともできなくなり、それを私が引き受け事務所を留守にすることも多くなりました。もちろん以前にもましてさらに仕事は回りません。
いよいよ任せられる仕事がなくなってきてもAさんからの相談はなく・・・、正直この頃の記憶はもはやとぎれとぎれにしか残っていません。最終的に、発覚から2か月ほど経った頃に社長がAさんと1時間以上にわたる個別面談を事務所外で行い、退職されるという結論になりました。
私が現在実践するご提案
➀分散型
自社内でなんとか解決したい企業様向け
②新規採用型
人を採用する体力はあるが、人材教育まで手が回らない・・・という企業様向け
③IT導入型
ふたたび起こるかもしれない将来に備えてある程度仕組化しておきたいという企業様向け
上記3つの詳細はまた別な機会に譲るとして、
目的は”余裕を創り出すこと”と、”誰がやってもある程度のクオリティを保つ状態を創り出すこと”です。
まとめ
問題の本質と経験談で触れたとおり、
・各人と企業の体力的・精神的なキャパシティーにそもそも空き=あそび=余裕がないこと
・業務に代替性をもたせていない(まかせっきり状態である)こと
が原因で、サポートに入る側の不満というものは生まれると考えます。
その原因に対処することで、「しわよせ感」から生じる不満をかなりの確率で軽減できるはずです。
その状態を企業が意識をして創り出すことが、これからの時代、強く求められていると思うのです。
もっと言うならば、産前6週産後8週の産休自体は労働基準法で定められている休暇ですし、あすからすぐ休業!というものではないですからね!
途中の私の経験談はちょっと重い内容だったかもしれませんが、
私はその経験談にとても感謝しています。
その経験があるから、今いろいろと考えた結果のご提案をさせていただいているわけですから。
本日も最後までおつきあいいただき、誠にありがとうございました!
また次の記事でお会いできるのを楽しみにしております。
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