イタリアのリストランテで詰め詰め席に通されて嫌だったのに感動して泣きかけたこと
外が寒すぎて、早く室内に入らないと!と思っている時に見つけたリストランテは大きな窓があって、店内が素敵な照明で彩られ、ウェルカム!と手招きされているような内装だったので、喜んで入ると、その奥の洞窟?みたいな所に通されてしまいました。
だだっ広い洞窟にオレンジの光が沢山あって、美しいのですが大量にテーブルがあるのに端っこの席…え?ここに座るの?と思ったのですが、他の席は予約席だったようで、予約が無しで急に来たから仕方ない…と座りました。
それでも端っこに座れたので、妙に安心できてよかったのですが、私達の後にすぐ二人の女性が入ってきて、すぐ横のテーブルに座らされそうになっていたのでウェイターさんが、通した他のウェイターさんに、一つテーブルを挟んで座ってもらって、みたいな事を恐らく告げていました。
おかげで、詰め詰め席が更に詰め詰めにならずに済んだのですが、食事を注文した後に、今度は1人でやって来た若い女性がいて、その人が私達の真横のテーブル、二人組の女性の横、とちょうど真ん中に挟まれて座る事になりました。
私達、全員「え?」と思ってたと思うのですが、他のテーブルが大人数のグループ用に予約されているようだったので、少人数で来る人はここに座らされるのね、仕方ない...、と理解を示していました。
食事は思いのほか早く出てきて、どれも美味しく。そしてこの三組の席が近すぎるので、互いの食事が良く見えるので、食事が運ばれてくると横の席の人に「ボナペティ―ト(美味しく召し上がれ)」と声を掛け合っていました。
そして、真ん中に座った若い女性が典型的なイタリアンに見えない美味しそうな肉料理を食べていたので、女性二人組のひとりが「それは何の料理かしらん?」と話しかけ、若い女性と話をはじめ、その女性はどこか東欧出身で、美大生でイタリアの絵画を見る旅に出ているのだとか。
女性二人組はアメリカからツアーに参加していたようです。
アメリカからの二人組と若い女性は結構話し込んだからか、若い女性が支払おうとしたときに、二人組の女性がウェイターさんに「彼女の分は私が払うわ。」と伝えていました。
若い女性は恐縮して断っていましたが、二人組の女性が「あなたと話せて、出会えてとても嬉しいから。」と支払っていました。
すると、ウェイターさんが大喜びしながら「実は、今朝も同じような事があったんですよ!若いイタリア人カップルの食べていた分を、他のお客さんがプレゼントしたい、と支払っていったんです。カップルは凄く喜んでいました。」と。
そして続けました「人の為に支払う事が良い事かどうかは文化の違いによるのかもしれないし、僕は分からないけれど、誰かが自分の事を気にかけてくれている、親切にしたい、と思う気持ちを受け取る、こういう事をしながら互いを気遣ってる事を見せていかないと、世界はもっと分断してしまうと思ってます。僕はもう戦争や分断なんてこんな時代にまっぴらなんです。」と熱く語っていました。
私達も他のお客さんも、うんうん、と頷いていました。
恐らくアメリカでは一般的なペイフォワード文化(恩送り)をイタリアでしただけかもしれないのですが、こうやってお金を払う事以外にも、人に対して気遣ったり「それで大丈夫」と伝える事、「気にしなくていいのよ。」と伝える事、それも相手を思っての事ですよね。
自分の見えている事、気づいている事以外も多くの場所でたくさんの見知らぬ人に助けられてきたし、手を差しのべてきてもらったし、こうやって平和な中で生きられる事、自分でも日々心掛けています。
嫌な事や受け入れがたい事ははっきりと断りますが、それ以外のどちらも良い、と思う事やあまり細かい事を気にしないようにしよう、と思う事については余裕を持てるように過ごしています。
私が余裕がなくて大変だった時に、多くの人に助けられてきたので、余裕がある今はその恩返しをしていきたいと。
そんな感覚があったので、熱く語るウェイターさんを見て涙目になり、泣きそうになったのでした。
私達が支払う時に、冗談で私達の分もあのアメリカ人の二人組が支払います、とウェイターさんに告げてたら大笑いしていました。二人組もそれを聞いて笑いながら「次に会った時にそうしましょう。」と言っていました。
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フィレンツェからベネチアまでの鉄道移動で、一等車に乗っていたのですが、ここで間違った席に座った人に対して(席の予約は全席必須です)、その席を予約した人が「良いの良いの、そこに座り続けてください。」と言っているのを見て、結構みなさん大らかで、優しいな、と思いました。
二等車でもそういうシーンはありましたが、一等車はもっと余裕がある感じがしたのは、よく使っているビジネス客なのかもしれません。
余裕がないと出来ない時は、しなくて良いと思いますが、余裕を作るように、余裕ができたら互いに気遣いを見せるように、と日常でも心がけています。
余裕という「まあ、いっか。どちらでも。」みたいな感覚を多く持っていると、どうしても譲れないもの以外は割と新しい発見があったり、想像以上のものがもたらされたりもするので、自分の思い込みを握りしめないも大事だな、と改めて思う出来事でした。
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