成功している人に共通すること
■「マッカーサー賞」、別名「天才賞」を受賞した心理学者の研究結果によると、人生で何を成し遂げられるかは、「生まれ持った才能」よりも、
「情熱」と「粘り強さ」によって決まる可能性が高い
「情熱」とは、自分の最も重要な目標に対して、興味を持ち続けひたむきに取り組むこと
「粘り強さ」とは、困難や挫折を味わってもあきらめずに努力を続けること
「やり抜く力」は「情熱」と「粘り強さ」で成り立っている
■ビジネスパーソン、アーティスト、アスリート、ジャーナリスト、学者、医師、弁護士など各業界にインタビュー調査した結果、業界でトップの人の共通点は幸運と才能に恵まれていたが、才能があっても挫折するなどで辞めてしまう人の話も多く聞かれた。
「やり抜く力」は才能と無関係、才能があっても、「やり抜く力」が強いとは限らない
■人は同じ能力なら「努力家」よりも「天才」を評価してしまう
顕在意識では努力家を評価しながらも、潜在意識では天才を評価してしまう他人の凄い成果を見たときに、「才能」が要因だと思えば自分が楽だから
「才能」に目を奪われると、それ以上に大事な「努力」に目が行かなくなることが問題
【ニーチェの言葉より】
あまりに完璧なものを見たときに、我々は『どうしたらあんなふうになれるのか』とは考えない。
その代わりに魔法によって目の前で奇跡が起こったかのごとく熱狂してしまう
■才能は成果に直結しない
× 才能⇒成果
〇 才能×努力⇒スキル スキル×努力⇒成果
「才能はスキルが上達する速さ」に過ぎない
努力家の方が、努力をしない天才よりも大きな成果を上げる
【ウィル・スミスの言葉より】
「才能とスキルは別物だとはっきり認識する必要がある」
■やり抜く力を測定するグリットスケール
各質問に対して1~5(当てはまるかどうか)のスコア平均を計算して評価
【情熱に関する質問】
・新しいアイデアやプロジェクトが出てくると、ついそちらに気を取られてしまう
・目標を設定しても、すぐ別の目標に乗り換えることが多い
・達成まで何カ月もかかることに、ずっと集中して取り組むことがなかなかできない
・興味の対象が毎日のように変わる
・アイデアやプロジェクトに夢中になっても、すぐに興味を失ってしまったことがある
【粘り強さに関する質問】
・私は挫折をしてもめげない。簡単にはあきらめない。
・私は努力家だ。
・一度始めたことは、必ずやり遂げる
・私は勤勉だ。絶対あきらめない
・重要な課題を克服するために、挫折を乗り越えた経験がある。
ほとんどの人は「情熱」よりも「粘り強さ」のスコアの方が上回っている
■やり抜く力がない状態とは?
長期・中期・短期の目標に対して、長期の目標しかない状態 ⇒ ポジティブな空想
(例)「医師になりたい」、「NBAのバスケットボール選手になりたい」など
■ウォーレン・バフェットの目標達成法
1.仕事の目標を25個、紙に書きだす
2.自分にとって何が重要かをよく考え、最も重要な5つの目標に丸を付ける
3.丸を付けなかった20個の目標を目に焼き付け、今後絶対に関わらないようにする
目標の大半は中期的な目標、重要度の高い長期的な目標を洗い出し、やらないことを決める必要がある
■やり抜く力は、遺伝?環境?のどちらで決まるのか
150年前から平均身長は10センチ以上伸びているように、
遺伝だけでなく環境は、「やり抜く力」に大きな影響を与える
①「やり抜く力」は、育つ時代の文化的な影響を受ける
⇒一人が賢くなると、周りも賢くなっていく
自分よりややスキルの高い仲間と一緒にいると、
「社会的相乗効果」によりスキル上達の好循環が生まれる
②「やり抜く力」は、年齢と共に強くなる
⇒年齢を重ねる上で、慣れない状況の中でも頑張っていくうちに、
やがて新しい考え方や行動が身に付き、以前の未熟な自分の姿が思い出せなくなる
■「やり抜く力」を強くする4ステップ
①興味
自分のやっていることを心から楽しんでこそ「情熱」が生まれる。
多くの人は楽しいと言えない部分を認識しながらも、
目標に向かって努力することに喜びや意義を感じていた。
②練習
「粘り強さ」の一つの表れは、昨日よりも上手になるようにと、日々の努力を怠らないこと。
自分の弱点をはっきりと認識し、それを克服するための努力を日々繰り返し、何年も続ける必要がある。
「やり抜く力」が強い人は慢心しない。どれほど道を究めても、もっとうまくなりたいと口にする。
③目的
自分の仕事は重要だと確信してこそ、「情熱」は実を結ぶ。
個人的に面白いだけでなく、他の人々の役にも立つと思えることが絶対に必要。
④希望
希望は困難に立ち向かうための「粘り強さ」
最終段階だけでなく、最初の一歩を踏み出す時からやり遂げるまで常に必要。
「興味」「練習」「目的」「希望」の4つの特徴は、
元々あるかないかという性質のものではなく、自分で身に付けることができる。
■「やり抜く力」を自分で伸ばす方法
①メガ成功者はどう「興味」を育むのか?
ほとんどの人は「これだ」と思うものが見つかるまでに何年もかかる。
ほとんどの人は中学生くらいのときに、特定の職業への興味のあるなしが、ぼんやりと見えてくる
また、興味は外の世界と交流する中で生まれ、興味を持てることが見つかったら、今度はさらに長い時間をかけて、自分で積極的に掘り下げていく必要がある。
(興味をかき立てられる経験を繰り返す必要がある)
最後に、強い興味を持ち続けるためには、親、教師、コーチ、仲間など、周囲の励ましや応援が必要となる。
必死に努力する以前に、好きになって楽しむことが大事。そうでないと努力できない。
なので、最初に厳しくし過ぎると、せっかく芽生えた興味が台無しになり、取り返しがつかなくなる
まだ、これだというものが見つかっていない人は、自分自身に簡単な質問をしてみる
・私はどんなことを考えるのが好きだろう?
・いつの間にかよく考えているのはどんなこと?
・私が本当に大切に思っているのはどんなこと?
・私にとって最も重要なことは?
・何をしているときが一番楽しい?
・これだけは耐えられないと思うことは?
②成功する「練習」の法則
メガ成功者は改善を行い続ける⇒過去ではなく常に未来を見ている
練習は「時間の長さ」だけでなく、「時間の質」も重要
⇒どれだけ集中して、質の高い取り組みを行ったか
⇒練習の質が高いと、年数が経ってスキルが上達しても向上率が落ちづらい
★エキスパートの練習法とは?
1.ある1点に絞って高めの目標を設定する
⇒得意なところを伸ばすのではなく、具体的な弱点の克服に努める
2.しっかりと集中して、努力を惜しまずに、高めの目標の達成を目指す。
⇒エキスパートは人の見ていないところで努力する。
その際、弱点を知るために、他の人のフィードバックを求め、しっかりと対処している。
3.改善すべき点がわかった後は、うまくできるまで何度でも繰り返し練習する。
⇒ストレッチ目標が完全にできるまで、出来ないと思っていたことが、考えないでもできるまで練習を続ける
高めの目標を達成した後は、新たな目標を設定して、弱点の克服に努める
上記「意図的な練習」は1日に3~5時間が限界
⇒エキスパートも大変だと感じている。一方、楽しさを他の人よりも余計に感じている
⇒努力の結果が出たときの高揚感がクセになっている?困難なことに挑戦するのが好き?
エキスパートのみが体験する状態に「フロー」がある
⇒フローでは自分のやっていることに完全に集中していて、
高難度のパフォーマンスでもまるで体が勝手に動いているように感じる
「意図的な練習」をしているときにフロー体験は起こらない。
「やり抜く力」の強い人は、ふつうの人よりも「意図的な練習」を多く行い、フロー体験も多い。
楽な「練習」はいくら続けても意味がない、「練習」にも技術がある
「意図的な練習」の基本的な要件
・明確に定義された高い目標
・完全な集中と努力
・すみやかで有益なフィードバック
・たゆまぬ反省と改良
「意図的な練習」を最大限に活用するための方法は、習慣化すること
⇒大変なことをするには、ルーティーンに勝る手段はない
③鉄人は必ず「他者」を目的にする
一般的には、個人的な「興味」からスタートして、真剣に取り組むうちに人の役に立つという「目的」を見出す
人は生きる上で「快楽」を求める
⇒食物と性交は命を長らえ、多くの子孫を作るのに重要
⇒同じように周りの人々と助けあうことで生き残りやすくなる、「目的」も重要
「やり抜く力」と「快楽」「目的」の関係を調査すると、
「やり抜く力」と「快楽」に相関性はないが、
「やり抜く力」と「目的」には正の相関関係があった
(「目的」のスコアが高い人ほど「やり抜く力」が強い)
どんな職業でも「天職」と感じている人の割合は変わらない
⇒どんな仕事も自分よりも大きな存在とつながるための重要な仕事だと思える
⇒天職との出会いは、完成したものを見つけるものではなく、
自分から仕事を見つめなおして問いかけることで見いだせる。
自己中心的な動機と利他的な動機は、完全に別々のものであり、
どちらの動機もない場合もあれば、両方の動機が存在する場合もある。
⇒「役に立ちたい」+「興味」が大きな力を生む
確固たる「目的」を抱くようになった人は、
必ず若いときに「目的」を持った生き方の手本となる人物に出合っている
⇒努力は決して無駄にはならない、ということを目の当たりにした経験がものを言う
高校の授業では、学校で習ったことで世の中の役に立ちそうなことは?
という質問をすると、試験勉強の時間が2倍に増えた
⇒「目的」を意識することで頑張れるようになる
目的を持った生き方の手本となる人物について考えることで、インスピレーションを感じるのもよい
④希望:もう一度立ち上がれる考え方を作る
手応えがないと「学習性無力感」にはまってしまう
⇒電気ショックの動物実験では、電気ショックの回避手段がないケージに入れられた動物は「苦痛を回避する手段はない」ことを学習し、回避手段があるケージに移されても回避しようとしなくなった。
「楽観主義者」は無力感を乗り越えられる
⇒楽観主義者は自分の苦しみは一時的で特定の原因があると考える
⇒一方、悲観主義者は自分の苦しみを変えようがない原因のせいにして、自分にはどうすることもできないと考える
次の場面を想像することで、「楽観主義者」か「悲観主義者」かがわかる
⇒人からやって欲しいと頼まれた仕事があるが、全部終わりそうにない。その主な原因は何が思い浮かびますか?
⇒「自分は何をやってもダメだから」といった「永続的」で「不特定的な」他にも影響が及ぶような理由の場合は、悲観主義者と判定される
⇒楽観主義者は「時間配分を間違えたから」といった、「一時的」で「特定的」な理由を考える
ある研究では、水泳選手が泳いだ後、実際よりも少し遅いタイムを告げると、次にもう一度泳いだ時に、悲観主義者たちのタイムは大幅に遅くなった
「鉄人」は楽観的に考える、失望を味わっても、今回はうまくいかなかっただけで、次頑張ろうと思える
⇒認知行動療法では、つらい経験をしても、解釈の仕方を変えて、
「鉄人」と同じように考えられるようにすることができる
学生を対象とした実験では、「無力感」を大きく感じる生徒は、
「努力が足りなかったから」ではなく「能力が足りなかったから」と考えている
⇒テスト後に「もうちょっと頑張るべきだったね」と声掛けされた生徒は、難しい問題でも粘り強く挑戦するようになった
「才能」は鍛えて伸ばせるものではないと考える人は挫折した時に努力できない
⇒「自分には才能がある」といった人に多い
⇒「才能」は伸ばせると考える「成長思考」と「やり抜く力」は比例する
★上記「成長思考」は子供の頃の「褒められ方」で形成される
⇒「才能あるね」と褒めるか、「よく頑張ったね」と努力を褒められたかで決まる
⇒成績の良い子を特別扱いすると「固定思考」になり、挫折した時に立ち直れなくなる
ラットを使った実験でも、若いときに制御可能なストレスを与えられると、
大きくなっても「学習性無力感」に対して免疫力を持つようになる
⇒本能で生きるラットでもこのような結果となる
貧困状態の子供は、自分ではどうすることもできない困難が続くことが多くとても心配
能力を「固定思考」でとらえていると、逆境を悲観的に受け止めて、最初から避けるようになる
⇒まずは「知能」や「才能」は伸ばせるという考え方に改める
⇒「悲観的な考え方」をやめて、楽観的に考える練習をする
⇒人に助けを求めて、アドバイスをもらう
■「やり抜く力」を環境で伸ばす方法
「やさしい育て方」と「厳しい育て方」はどっちがよいか?
⇒上記2つは両立できるもの。
子供の興味を第一に考える際は「子供中心」でやさしい面を出しながらも、
「どれくらい努力すべきか」「いつなら辞めてよいか」など重要なことは子供だけに判断を任せない。
親が子供にどんなメッセージを伝えようとしているかより、子供がどう受け止めるかの方が大事
「心理学的に賢明な親」かどうかを確認する方法
以下の設問を子供に問いかけて+の質問は当てはまる、-の質問は当てはまらないと答えるようであれば、「心理学的に賢明な親」と言える。
●寛容:温かい
+困ったときは親を頼りにできる
+親は私との会話の時間を作ってくれる
+私は親と一緒に楽しいことをして過ごす
‐親は私の悩み事を聞いてくれない
‐私が頑張っても、親はほとんど褒めてくれない
●寛容:子供の自主性を尊重
+親は、私にも自分の意見を持つ権利があると信じている
‐親は、自分の意見が正しく、私は文句を言わず従うべきだと思っている
+親は私のプライバシーを尊重してくれる
+親は私にたくさんの自由を与えてくれる
‐私が何をしてよいかは、ほとんど親が決める
●厳格
+親は私に家族のルールに従うことを求めている
‐親は私が悪いことをしても叱らない
+親は「こうすればもっとよくできるはずだ」という方法を指摘する
‐間違ったことをしても、親から罰を与えられることはない
+親は、例え大変なときでも、私がベストを尽くすのを期待している。
「やり抜く力」の鉄人の多くは、親を手本にしている
⇒人には「親を真似る」という強力な本能がある
⇒「賢明な親」であっても「やり抜く力」があるとは限らない、
親自身が「やり抜く力」を子供に見せる必要がある
「高い期待」+「惜しみない支援」=「賢明な教師」
⇒努力に対して期待を込めたコメントと賢明なフィードバックを両方行うとやる気が出る
■「1年以上継続」と「進歩経験」の衝撃的な効果
習い事など課外授業は「大変」だけど「楽しい」と子供たちは感じている
⇒他の活動では見られない。やり抜く力が自然と身に付く、1年以上は続けるべき。
学生が将来成功を収めるかどうかについて研究では、「最後までやり通す」ことが成功するための決定的要因だった
⇒数値評価では高校時代に2つの課外活動に参加し、両方とも数年間継続して、どちらも顕著に進歩した人がトップ
⇒「1年以上継続」「進歩」を経験した人が成功する
■「難しいこと」を続けることの重要性
ラットの実験では、大変なこと(レバーを20回押したら餌を一個与える)をしたラットと、楽なことをしたラットでは、同じように大変な課題を次に与えられたとき、行動が変わる。
大変なことを普段からしていたラットの方が、行動が積極的になる。
⇒「勤勉さ」は練習によって身に付く【学習性勤勉性】
⇒努力と報酬の関連性を学習するかどうかで、【勤勉】にも【無気力】にもなる。
■「つい子供を褒める」という問題
何をやっても褒めてしまうと、上記努力と報酬の関連性を学習することができない。
⇒成果を褒めることは大事だが、難しい課題を与えて解決するその過程【努力】を褒めることはもっと大事。
■人が大きく変わる「もっとも確実な条件」
自覚のあるなしに関わらず、人は自分が属している文化の影響を強く受ける
⇒「やり抜く力」を強化したいなら、「やり抜く力」の強い文化の一員になること
■暗唱で「言葉の力」を自分のものにする
女性サッカー史上最多勝コーチであるアンソン・ドーランス監督の下で練習するサッカー選手は、
以下の12のコアバリューにちなんだ著名人の言葉をすべて暗唱し、「やり抜く力」の強い文化を作り上げた。
1.We don’t whine.
我々は弱音を吐かない。
”人生の本当の喜びというものは、自らの行動で幸せをもたらすということだ。常に小さな病気や不満に対して自己中心的に怒ってばかりで、世界が自分を幸せにしてくれていないなどと嘆くことではない。”(ジョージ・バーナード・ショー)
2.The truly extraordinary do something every day.
日々の努力が並外れた成果を生む。
”ルーズベルトは悪名高い世界の中で誰よりも中世の神学から与えられている究極的な問題に対して、特異で原始的な性質を示しました。「彼の行いはただ単に純粋でした。」”(デズモンドモリス)
3.Make your experience rich, valuable and deep.
豊かで深く価値のある経験をしなさい。
”世界、自分自身、そして自分の周りの人々への理解を深めていく一つ以上の重要な主題の習得を続けていきなさい。”(レイノルズプライス)
4.We work hard.
一生懸命努力する。
”凡人とそうでない人、弱きものと強きもの、偉大な人と取るに足らない人との違いはエネルギー、つまりは目に見えない決意です。この決意が本当に高い質であれば、世界で必要とされる事柄をなすことができます。あなたの才能も、優れた環境も、絶好の機会もこの決意がなければ、あなたを成功へと導くことはありません。”(トーマスバクストン)
5.We don’t freak out over ridiculous issues or live in fragile states of emotional catharsis or create crises where none should exist.
ばかげた問題に混乱したり、虚弱な感情的な妄想にとどまったり、起こすべきではない危機を引き起こしたりしない。
”西洋がいかに行き過ぎた自由の場所であるということか、、昔ながらに生きていくための必要な厳しい肉体的および社会的義務の多くを免除され、彼らはまるで繁殖しすぎた犬のように、甘やかされ軟弱になっています。神経質で、感情からくる問題に陥ってしまっている。”(ジェイソンエリオット)
6.We choose to be positive.
ポジティブでいる。
”毎日、毎時間、決断を下す機会は与えられており、その決断が、あなた自身とあなたの内なる自由を奪おうと脅かす力に服従するかどうかを決定します。最終的な分析では、あなたをあなたにするのはあなたの内なる決定であるということは明らかでした。つまりは、自ら決定するというあなたの内なる自由は決して失ってはなりません。”(ヴィクトール・E・フランクル)
7.We treat everyone with respect.
すべての人に敬意をもって接する。
”一流は相手があなた自身に何もしてくれないとしても、敬意をもって人に接します。”(ダグ・スミス)
8.We care about each other as teammates and human beings.
私たちは互いをチームメイトとして、そして人間として大切にします。
”誰しもが孤立しておらず、全体をなしており、すべての人が全体を構成し、主要な部分の一部です。私は人類の一部であり、ゆえにどんな人々の死でも私という存在を減少させます。つまりは、その鐘は誰かのために鳴るのではなく、貴方のために鳴るのです。”(ジョン・ダン)
9.When we don’t play as much as we would like we are noble and still support the team and its mission.
思うようにいかないときでも、気高く、チームとチームの使命のために働きます。
”たとえ死や運命といったものでさえも、苦しみというのは人生からは取り除けません。苦しみと死なくして、人生というものは完結しないのです。人が自分の人生とそれに伴うすべての苦しみを受け入れる道、つまりはその人がその人の十字架を背負う道というものは、その人生に深い意味をもたらす機会を与えます。それは、勇敢で、威厳があり、利他的なものです。そうでなければ、自己保存のための激しい競争の中で、人間の尊厳を忘れてただの動物となってしまうかもしれません。困難な状況こそ、人が道徳的価値を達成するか否かを試す機会となるのです。そしてその決断が、その人がその苦しみに値するかどうかを決定します。”(ヴィクトール・E・フランクル)
10.We play for each other.
私たちはお互いのためにプレーします。
”人々は、貴方が周りをどれだけ気にかけているかを知るまで、貴方のことを気にしません。”(Rakel Karvelsson)
11.We are well led.
私たちは正しい方向に進んでいる。
”少し前までは、「自分を信じる」とは、厳格で、時に孤独であり、困難や危機の際に孤独な立場をとること、を意味していました。今では、自分の欲望や傾向が何であれ、それを受け入れ、それを前進させるために必要なあらゆる措置を講じることを意味します。”(ウィリアム・デイモン)
12.We want our lives to be never-ending ascensions, but for that to happen properly our fundamental attitude about life and our appreciation for it is critical.
私たちは、最期天に召されることを望んでいますが、それが行われるためには、人生に対する基本的な態度と感謝が重要です。
”前任者への感謝を感じないことは、腐った考え方で、その考えが現状への不満をある程度説明していることになります。感謝の気持ちの復活こそが我々のための解決策となるのです。”(グレッグイースターブルック)
■まとめ
「やり抜く力」を伸ばすには自分自身で「内側から伸ばす」方法と「外側から伸ばす方法」がある。
【内側から伸ばす方法】
・興味を掘り下げる
・自分のスキルを上回る目標を設定してはそれをクリアする練習を習慣化する
・自分の取り組んでいることが、自分よりも大きな目的とつながっていることを意識する
・絶望的な状況でも希望を持つことを学ぶ
【外側から伸ばす方法】
親、コーチ、教師、上司、メンター、友人など周りの人々が、個人の「やり抜く力」を伸ばすために重要な役目を果たす。