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スラムダンクの知識だけで挑む、初めてのバスケ観戦

全くスポーツに興味を持たずに生きてきた。これからもそうやって生きていくのだろうと思っていたのだが、にわかカーリングファンの友人に付き合ってテレビで一緒に試合を見たとき、静かに湧き上がる興奮があった。

スポーツを観ながら飲む酒が、うまい……!!

一切思い入れがないはずなのに、気づけば一緒になって応援している自分がいた。好きな選手もいなくて、ルールもわからないのに、一緒に応援して、勝ってから飲むビールがうまいなんて……!!

私の人生に関係がないと思っていたスポーツ。スポーツには一切興味がないが、「スポーツファン」には興味があった。試合を応援して、選手と同じ温度で一喜一憂し、時には涙まで流すそのキラキラ感に憧れていたのだ。同じ理由でアイドルファンにも憧れている。「何かのファン」のファンなのだ。

私にも、スポーツバーで盛り上がれる素質があるのか……!!知らない人とハイタッチできるタイプの人間なのかも……!!
作ろう!推しのスポーツチームを!!

地元のチームを推したい

スポーツファンになれるポテンシャルを自分に感じたので、色々なスポーツを観にいくことにした。

まず手始めにバスケを観に行こう。理由は、まず地元にチームがあること。身内は応援したくなるという心理を利用して好きになろうという作戦だ。あとスラムダンクを読んだことがあるので、多少のルールは分かると思ったからだ。
今のところ思い出せることは「リバウンドを制すものは試合を制す」「左手は添えるだけ」ぐらいしかないが、試合を観たらもっと思い出すだろう。
安西先生!!……私、バスケが観たいです……!!

ということでやってきたアリーナ立川!!
アップしている選手達

会場に入ると、思っていたよりすごい人の数である。老若男女がぐるっとコートを囲んでいる姿に熱気を感じ、ワクワクしてきた。
ちなみに今回応援する「立川ダイス」のカラーは青色。このことは事前に調べていたので、私も青いシャツを着てきた。

まだ推し選手がいないので、全体的に引きで写真を撮る

この日の相手チームは「さいたまブロンコス」である。チームカラーは赤。駅から会場に来るまでに全身赤い人に会ったけど、あれブロンコスのファンだったんだ〜!

……え!?

スカート赤けど大丈夫かな!?

なんとなく暗黙の空気感で、立川ダイスファンとさいたまブロンコスファンで席が分かれていた。もちろん立川ダイスの青っぽい方の席に座ったのだが、私、反乱分子かな!?大丈夫かな!?

急に赤いスカートが気まずくなる私。今後来るときは、自分のチームだけでなく、対戦相手のチームのカラーも調べようと心に誓った。

ファンと一緒に観戦

だんだんと席が埋まっていく会場。地元のバスケって、こんな人気あったんだ……。

ホームなので、立川ダイスファンが多め

高校でバスケ部だった友人と一緒に来ているので、ルールが分からない場合はすぐ聞けるという安心感がある。初めてのスポーツ観戦は、やはり有識者と一緒が良い。

「PGって何?」と、パンフレットに書いてある分からない箇所を聞いたら、「スラムダンクでいうところのリョータ」と言われてすぐに理解できた。

お酒の持ち込みはできなかったので、売店でビールを買って観戦準備は万端である。ホームということで、応援の掛け声の練習時間もあった。なるほど、ここで手拍子か。間違えないようにしよう。

試合開始

ついに、街に待った試合開始。
みんなが「いけーー!!」とか言っているのを真似して、「いけーー!、いいぞ!まずは一本!」「よし!次は守っていこう!!」とか調子に乗って言ってしまった。でも声を出すのは楽しい。ビールがすすむが、端っこの席ではないので、ハーフタイムの休憩まではおかわりを買いにいけそうにない。ちびちび飲もう。

今コート内がどういう状況なのかは全く分からないが、「うわぁ、今のトラベリングじゃん」「よっしゃ!フリースロー!!」など周りの人のリアクションに注意を向けていると、なんとなく分かる。隣の小学生のリアクションが大きくて、とても助かった。

フリースロー(妨げられずにボールをゴールに投げられる)を投げるとき、相手チームのファンはブーイングをするという文化を初めて知った。ブーイングによって、選手の集中力をなくす作戦のようだ。でも、普通にワ〜!!って会場内が盛り上がってる感じなので、選手的には応援としても受け取れるのでは……と個人的には思った。でもブーイングが大きいと、やはりゴールを外している選手が多かった。なるほど、ホームで試合した方が強いって、こういうことなのか。

ハーフタイムで子どものチアリーディングがあった。踊り待機中の後ろ姿がかわいい

後半戦

前半は立川ダイスが一歩リードして終了した。いいぞ。この調子だ!!
お酒を追加で買いに行って、後半戦を見守る。
コートチェンジして始まった後半戦。あれよあれよという間に相手チームが得点を伸ばし、いつの間にか逆転される立川ダイス。

いつ終わるのか把握してなかったので、「頑張れ〜!!まだ巻き返せるよ!!」と叫んですぐに試合終了となった。全然巻き返せないタイミングで言ってしまった。

負けてしまった。チームに思い入れがないのに悔しい。前半は勝ってたのにな。
「負けたけど、いい試合だったよ」と、隣の小学生が言った。確かに、中々の接戦であった。悔しいけど、どこか爽やかな気持ちである。どんな結果でも、応援するのって楽しいんだな。道端で食べ物運んでるアリも、応援しながら見届けると楽しいもんな。

後ろに座っていたおじさんが、「相手チームのPG(ポイントガード)みたいな選手がうちにもいればな……」と呟いて、まさにそう!!と思った。相手のPGのスピード感、切り込み方は素人目に見てもすごかった。
そして古参ファンっぽいおじさんの意見に共感できるなんて、この2時間での私のバスケレベルの成長が著しい。もはや、にわかファンと言ってもいいのではないか。

家に帰ってから、相手チームのPGのSNSを探してフォローしてしまった。友人から、「え!?地元じゃない方のチーム推し始めてる!?」と言われた。

次はボクシング

バスケも楽しいが、色々なスポーツを観戦してから推しスポーツチームを決めたい。次はボクシングを観てみたいが、それこそ一切ルールが分からない。とりあえず、あしたのジョーを読むところから始めようと思う。

〜今回の学び〜

  • お酒をたくさん飲みたい場合は、席を立ちやすい端っこに座ろう。

  • 素手で応援拍手2時間は手が痛い。メガホンとか、グッズ欲しい。

  • ダンクシュートしようとして外したとき、選手が恥ずかしそうにしている。


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とりもちうずら
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