あの頃欲しかったおもちゃを100均の材料でつくる
もし、もう一度人生をやり直せるなら何をする?
この問いに、あなたなら何と答えるだろうか。
私はずっとこのことについて考えを巡らせており、ついに一つの答えにたどり着いた。
私はおもちゃが欲しい。そして子どもの状態で友達と遊びたいのだ。
昔欲しかったシルバニアファミリーを大人の力(メルカリ)で手に入れたことがあるが、何故か一抹の寂しさが心の隙間を通り抜けていくような気がした。
同窓会の帰り、全然会ってなかった知人とノリで行くカラオケの気まずさのような、決して埋まることのない溝が私とシルバニアファミリーの間にはあるのだと知った。
やはり、子どもの頃に思う存分遊んでおくべきだ!
しかし、仮に過去に戻れたとしても、一つの問題がある。
いや、でも待って!!おそらく工作力は今の状態のまま戻れるはずだ。今の私ならそれっぽい雰囲気のおもちゃなら自分でつくれるんじゃない?
当時の金銭力でものを買える店は、駄菓子屋か100円ショップぐらいである。
よし!いつ人生2週目を生きることになってもいいよう、100円ショップのものだけで当時のおもちゃをつくる練習をしておこう!!
出来上がったのがこちら!
いいじゃん!!目を細めてみれば、完全に90年代だよ!!だんご3兄弟の音楽とか聞こえてきそうだよ!!
どんな風に作ったか、さっそく説明していこう!!
デジヴァイスを作る
まずはデジモンアドベンチャー02に出てくる「デジヴァイスD-3」を作ろう!!
とりあえず、100均に行って材料をかってこよう。
これをベースにして肉付けしていこう!
このまま進めると、無駄に時間が測れるだけのデジヴァイスっぽいものが完成するだけという懸念を抱く人もいるだろう。本物は色々ステキ機能があるはずだ。こんな子供だましで納得できるのか、と。
……断言しよう。まったく問題ない!!!!!
私は携帯電話というていで、水のりを常に持ち歩いていた子どもである。ぬいぐるみを「ダニの巣」と呼んで母が買ってくれなかった時代は、スリッパを犬のつもりで抱いていた。
デジヴァイスっぽい雰囲気がある何か。それだけで十分すぎる!!!
急いで作ったからちょっと太っちゃったけど、まあいいよね!
スプレーや絵の具は当時兄がたくさん持っていたので、借りれば買う必要はないだろう。ちょっとぐらい使ったっていいはずだ。
仕上げにニスを塗ったら……
400円で出来たぞ。コスパいい〜!!
他のおもちゃもどんどん作っていこう!!
おジャ魔女どれみのぺぺルトポロンを作る
おジャ魔女どれみは周りのみんなが好きすぎて、遊ぶときに誰役をやるかで毎回絶交レベルのもめ方をしていた記憶がある。みんな本気で魔女見習いになりたかったのだ。
このラインナップ、いける気しかしない!!
まずは紙ねんどで、装飾をつくっていく。
100均のタオルは全然水を吸わないのに、紙ねんどに関してはこんなに企業努力をしているなんて……!!最高だ!
気づけば100円ショップへ駆けだしていた。100円に向かって全力で走る日もある。それが人生だ。
乾いたら、早速本体に入れていこう!!
魔法界の仕事を擬似体験しているのかもしれないと考えると、何気ない作業もドキドキしてきた。いや、魔法でポン!と作っちゃうのかもしれないけどさ。でも、意外とこういうところは手作業かも……と、妄想を膨らませていたらいつの間にか作業を終えていた。
子どもが遊んだら一瞬で破壊する可能性がある。
強度の重要性に気がつくことが出来た。雰囲気おもちゃをつくる際の注意点である。
おまじない香水びんを作る
クレヨン王国はかなり幼いときに放送されていたので、リアルタイムのテレビはあまり覚えていないのだが、録画していたビデオを中学生ぐらいまで繰り返し観ていた。
さっそく作っていこう!
カッターで削っちゃうか。
盲腸ぐらいの気持ちで考えていたが、意外とピントを合わせる重要な部分だったのかもしれない。なんかごめん、タッパー。
そのまま埋め込んでくぼみをつくっていく。いい感じに12個入ったぞ!!
1個でも足りないと野菜の妖精が1人足りなくなって大問題になるところである。雰囲気おもちゃといえど、ここは重要な部分だ。
絵の具は時間がたつと沈殿してくるので、たまに振ってあげる必要があるけど、遊んでたら自然と混ざるし問題ないよね!
この二つを組み合わせたら……
ふたの裏には、実際のおもちゃに貼ってあるイラストを程よい大きさに印刷して付けた。過去に戻ったらパソコン技術も活かせるな。
ミニ四駆を作る
だいぶこなれてきた雰囲気おもちゃ作り。最後は電池で動かせるおもちゃに挑戦してみよう!!
この「スピンアックス」というミニ四駆は、実際に子ども時代に買ってもらったおもちゃである。でも幼すぎて1人じゃ組み立てられず、ほとんど兄がつくり、最終的にはゴールドの塗装をされた上に窓の部分も穴をあけられ、もはやオリジナルのスピンアックスとは程遠い姿に改造されたのだった。許すまじ、兄。
新しい電池を奪われたりもしたし、ミニ四駆に関しては兄への恨みがふつふつと思い起こされるのであった。これは自分で作るしかない!!
自分で作ってなかったけど、見覚えのある光景だ......!グリスってワードが懐かしすぎる。
ネットの有識者に助けを求めたが、走る分には問題なさそうとのことだったので、このまま続行することに。
子ども時代に戻るなら、ネット上のコミュニティがそんなに発達してない時代に行くことになるよな……。すぐネットに頼る癖を改めなければならない。
ここからスピンアックスに近づけていくぞ!!
最後にニスを塗ってつやを出した。
ミニ四駆を作れるようになっておけば、もういつ人生2週目が来ても平気だ!!
走らせてみよう!!
出来たはいいものの、はたしてパーツが1個足りなくてもちゃんと走るのか……!?
せっかくならミニ四駆のコースで走らせたいので、コースが常設してある電気屋にやってきた。
紙粘土で作ってるから、重いかなと思ったけど、案外平気そう!!
マシンの立派な走りを見届けて大満足だ。
…………。
新品の電池を奪ってくるような兄だが、一緒に遊んでくれたあの頃が一番楽しかったのかもしれない。
おもちゃ作りの練習はばっちりできた。あとは過去にタイムリープするのを待つだけだ。早く兄とミニ四駆で遊びたい。
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