頭の中の編集者が、伝わる文章のヒントをくれる
世の中には、文章術に関する情報や書籍が溢れています。
よりみちコピーライターのnoteも、その1つかもしれません。
文章を上達させたいと思うみなさんは、なぜ上達させたいのでしょうか?
うまい文章は人を惹きつけるから?仕事で武器になるから?
それぞれの理由があるかと思いますが、その前に忘れてはいけないことがあります。
あなたの言いたいことは、純度100%で伝わらない
わかりやすい文章を書くうえでは、大事なルールがいくつか存在します。
たとえば、「文章をシンプルにする」「型を覚える」「難しい言葉は使わない」などです。
なぜこのようなルールがあるのかというと、私たちの言いたいことは、100%そのままの状態で相手には伝わらないから。
言葉の選び方や相手の解釈によって、意味や印象が変わってしまうことはよくありますよね。
言葉というのは、コミュニケーションの手段です。だからこそ中身云々の前に、まず伝わることが重要なのです。
文章術を学ぶ理由は、自分の考えていることを相手にできるだけ正確に伝えるためにあります。
知らない相手ほど、伝える力が求められる
書き言葉に限らず、日常の会話で言いたいことがうまく伝わらなかった、という状況をだれしも経験したことがあると思います。
自分ではうまく伝えたつもりでも、後から聞いてみると相手と認識がずれていた、といった感じです。
もちろん、これは相手の理解力も試されます。的確に伝えても、相手の理解度が足りずに思ったような反応がないケースもあるでしょう。
しかし、一定数の人に「わかりにくい」と思われたならば、言葉の使い方を改善する余地があります。
また、これは相手との関係性によっても変わるでしょう。
あなたのことをよく知る相手であれば、皆まで言わずともわかってくれることもあります。
ビジネスであれば、得意先の慣れた相手とのやりとりは、細かいニュアンスやさじ加減を把握してくれているので、仕事がやりやすいですよね。
しかし、相手があなたをよく知らない場合はどうでしょう。
初めましての人とコミュニケーションするときは、あなたの伝える力が試されます。
「伝わらないは当たり前」
この前提に立って文章を考えると、言葉が研ぎ澄まされ、伝わるスピードも速くなるでしょう。
自分の中に編集者を雇ってみる
できるだけ純度100%で自分の考えを伝えるには、どうすればいいのか?
1つの方法としては、自分の中に編集者を雇ってみるといいです。
編集者とはなんぞや?と思いますよね。
編集者は、作家の考えていることを100%伝えるよう整理したり、世間によりわかりやすいようディレクションする役目を持っています。
作家(独自性)× 編集者(客観性)の掛け合わせで、本のヒットは作られているわけです。
ここで言う作家は、noteに置き換えると私たちライターのこと。
作家は創作に没頭するあまり、読者(=世間)から離れてしまうことがあります。そこで、世間との橋渡しをしてくれるのが編集者です。
つまり自分の中で編集者を雇うとは、客観的な視点を持つということ。
客観性を持つことは、自分の言葉を正確に伝えるために非常に有効なのです。
客観性とは何か、もっと噛み砕くと、「人が見たらどう思うか?」ということ。
客観とは、「客」が「観る」と書きますから。
これは広告でも全く同じことが言えます。
クライアントの言いたいことをそのまま伝えることが、正解かと言われるとそうではない。
消費者が広告を見たときに、ちゃんと意図が伝わっているか?そういう客観的な視点も踏まえて、広告の表現や言葉を選ばなければ、コミュニケーションとして成立しません。
文章を書くときは作家の気持ちで、書き終えた後は編集者の気持ちで、自分の言葉をチェックしてみてください。
文:ハギ
@よりみちコピーライター
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