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文章術で一番大事なのは、やっぱりシンプルに書くことだった

「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。という本をご存知でしょうか?

内容は、文章術の名著100冊のポイントを1冊にまとめたもの。ありそうでなかった文章術のまとめ本です。

文章のノウハウ本が溢れる中、どれを読んだらいいか迷っている初心者や、色々読みたいけど時間がないという人に持ってこいです。

掲載されているノウハウは全部で40あり、文章を書くにあたって大事な順ランキングベスト40に振り分けられています。

100冊のポイントを1冊にまとめた本書から、今回は栄えある第1位に焦点を絞って、要約と解説をしたいと思います。

これをおさえておけば、文章力が上がること間違いなしの超超超大事なポイントです。


文章の書き方で大事なこと1位「文章はシンプルに」

本書によると、文章本の中で最も多く書かれていたノウハウは、文章をシンプルにすることでした。

どれくらい多いかと言うと、100冊中53冊に書かれているそう。

文章をシンプルにする。逆に言うと、伝わりにくい文章には"ムダが多い"ということ。

ムダを減らすことは、文章を書く以外でも重要です。たとえばスポーツの場合、余計な動作が多いとその分体力を消耗して、動きが鈍くなりますよね。洗練されるほどパフォーマンスは上がっていきます。

なぜシンプルな文章が好まれるのか?理由は大きく2つあります。

・内容が伝わりやすくなる
・リズムが良くなる

近年はスマホで文章を読むことが増え、長い文章がそもそも読まれないという事実もあります。

以上の理由から、文章をシンプルにすることは、伝わる文章を書くために必要不可欠なのです。

最初は難しいかもしれませんが、要点を抑えて練習すれば、今よりシンプルな文章が書けるようになります。

では、シンプルな文章を書くための3つのポイントを順番にご紹介します。

(1)余計な言葉はとにかく削って、簡潔に
(2)1文の長さの目安は、「60文字」以内
(3)ワンセンテンス・ワンメッセージ


(1)余計な言葉はとにかく削って、簡潔に

「シンプルに書く」とはどういうことか?本書ではこのように要約しています。

「なくても意味が通じる言葉を削る」

下記の例文を見てみましょう。

SDGsというものは「持続可能な開発目標」を意味し、つまり簡単に言うと世界中のあらゆるところで起きている環境問題・差別・貧困などに関わるさまざまな課題を2030年までに解決しようとする計画・目標のことです。

太字の箇所は、あってもなくても文章の内容に影響がありません。

・SDGsというものは→SDGsとは
「というもの」に実質的な意味はなく、「という」も大半は削除して問題ない言葉です。

・世界中のあらゆるところで起きている→世界中の
「世界中」に「あらゆるところ」の意味が含まれているので、言葉として重複しています。

・などに関わるさまざまな課題→などの課題
少し周りくどい表現なので、短く言い換えましょう。

では、太字を削ってみます。

SDGsというものは「持続可能な開発目標」を意味し、つまり簡単に言うと世界中のあらゆるところで起きている環境問題・差別・貧困などに関わるさまざまな課題を2030年までに解決しようとする計画・目標のことです。

SDGsとは「持続可能な開発目標」を意味し、世界中の環境問題・差別・貧困などの課題を2030年までに解決しようとする計画・目標です。

かなりスッキリしましたね。スマホで見ると2行も減っています!

余計な言葉がなくなったことで、SDGsとは何か?という説明の要点が掴みやすくなったと思います。

日頃メールのやりとりをしていると、丁寧に言おうとするあまり余計な言葉がついた文章をよく見ます。

でも、丁寧さ=伝わりやすさではありません。

今日から勇気を持って削ってみてください!


(2)1文の長さの目安は、「60文字」以内

1文を短くすることも大切です。文字数で言うと、60文字以内です。

人によって40文字以内がいいなど意見のバラつきはありますが、本書で精査した結果は60文字以内が好ましいとのこと。

先ほどの例文で比較してみましょう。文章を区切って一文を短くします。

60文字以上(62文字)
SDGsとは「持続可能な開発目標」を意味し、世界中の環境問題・差別・貧困などの課題を2030年までに解決しようとする計画・目標です。

60文字以内(22文字と48文字)
SDGsとは「持続可能な開発目標」を意味します。具体的には、世界中の環境問題・差別・貧困などの課題を2030年までに解決しようとする計画・目標です。

一文が短くなったことで、読んだときのリズムが良くなりました。

個人的にはあまり数字にとらわれる必要はないと考えています。シンプルな文章を心がけていると自然と短くなっていくので、いちいち数える必要もなくなるからです。

文字数は慣れるまでの目安として扱っていくのがいいかと思います。


(3)ワンセンテンス・ワンメッセージ

これは「一文一義」とも言います。1つの文章に1つの情報を書くことを意味します。

伝えたいことを絞ると、「一読で理解できる文」になります。逆に、1文の中に複数の情報が盛り込まれていると、わかりにくい文章になります。

なぜわかりにくいかと言うと、覚えなければいけない情報が増えていくので、頭の中で整理をするのに時間がかかるからです。

こちらも文字数の話と同様に、絶対にワンセンテンス・ワンメッセージにしなければいけない、というわけではありません。

情報が複数入っている場合は、文章を分けられないか考えてみるという姿勢が大事です。

ワンセンテンス・ワンメッセージ(一文一義)の詳しい解説は、記事にしていますので、興味のある方は読んでみてくださいね!


「削る」 「分ける」 「短くする」 ことを心がける

ここまでの話を自分なりにまとめると、文章をシンプルにするには、言葉を「削る」「分ける」「短くする」ことを意識する必要があります。

最初から簡潔にすることは難しいと思うので、まず文章を書いてみて、見直すときに「もっと削れないか?」「分けられるところがないか?」「短くできないか?」チェックするとやりやすいと思います。

文章術の原点にして頂点とも言えるポイントなので、ぜひ今日から意識してほしいです。そして、一生使えるスキルとして身につけていきましょう。



文:ハギ
@よりみちコピーライター

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