がたん、ごとん
朝、6時に目覚める。夢を見ていた。飼っている猫をペットショップの前に置いていこうとする。なにか事情があってのことらしいのだが、なんだったのか...。キャリーの中が見えないように袋で覆い、縛る。使わなくなったペット用品の回収ボックスがお店の前に置いてあり、ペットもこちらにどうぞ、と書かれている。わたしは「これが最後だね。もう会えないね...」と言いながら、猫の入った袋をボックスに入れる。
気がついたら置いていったはずの猫が足元にいた。袋から抜け出してきたのだ。「やっぱり一緒にいようね...」とわたしは言い、撫でる。そこで目が覚めた。
起きたら例の猫は私の足元で伸びて寝ていた。引き寄せて、抱き締める。猫はしばらくそのまま腕の中でじっとしていた。
失った家族のことを想う。ずっとそばに居てあげられなくてごめんなさいと。最期までいられなくて、ごめんなさいと。
とある静かな夜に、聴いた電車の音。その日、家に帰るまでに歌にしてみた。
"愛してくれてありがとう
赦してもらえなくても
私はここで待ってる
片道だけの電車に乗って"
がたんごとん。毎日揺られる電車の音。何を想ってこれから生きていくだろう。溢れる涙は止められない。でも、隠さずにいられるなら。少しは救われるはずだ。