![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66982659/rectangle_large_type_2_c5f1c0511feb2544fe805888142f0b90.png?width=1200)
鎌倉から島根にオンライン授業しました(ウェブサイト制作授業 外部講師レポート)
あけましておめでとうございます!ヨリドコロ・アンド・パートナーズ 松尾です。
私たちは、北鎌倉のオフィスを拠点に、様々な企業・自治体の方に向けて、コンサルティングを行なったり、企画のサポートを行ったりしています。
そんな私たちが、今年9-10月、島根県立情報科学高校の「ウェブサイト制作授業」の講師をさせていただきました!
![スクリーンショット 2021-12-03 10.17.26](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66962296/picture_pc_fcec0b91d7312678eebe7e7dae0b0211.png?width=1200)
*地図で見ると、こんなに離れている…
業務の中で、ウェブサイト制作はよくあること。ただ、その制作や考え方について「先生になる」経験は、新鮮でとても大きな学びになりました。私たちと同様、一緒に授業を作ってくださった先生にも、少なからずインパクトがあったようです。
このnoteでは、今回の授業内容、授業後の先生・私たちの感想をお伝えしていきます。
これから外部講師として働くかた、外部に講師をお願いされる先生がたにとって、なにか気づきがあるレポートとなれば嬉しいです。
なぜ島根で?なぜヨリドコロが講師を?
完全に、ご縁です。
代表の内田が、5年ほど前から、島根県とお仕事をさせていただいており、そのなかで、島根県立情報科学高校の吉田先生をご紹介いただきました。
4年前にも一度、外部講師として関わらせていただき、その後も、何かあればご報告し合うような、ゆるりとした関係性を継続…
![授業風景④](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66962486/picture_pc_004c10180f7446c288d012d627c6f796.jpg?width=1200)
*4年前は、対面授業でした〜
そして、ちょうどこの秋「ヨリドコロホームページをリニューアルしました」と報告したところ
![アセット 4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66970513/picture_pc_012083acc51ccf07702255e35f6bf01f.png?width=1200)
とご依頼をいただき、今回の授業実施に至りました。
このnoteを書いている私(松尾)にとっては、願ってもない機会。
広告・企画畑でずっと働いてきた私ですが、昨年前職を退職後、デンマークに留学したことをきっかけに、教育分野に関わりたい熱がメラメラと。
現地で受けた「個人の意思や良さが最大限発揮される」学びを、自分から日本に還元できないか?と考えていたところだったので、本当にご依頼が嬉しかったです。
![アセット 6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66977487/picture_pc_7c3c34bb87f48d1ff6ab280d6534985b.png?width=1200)
* 授業をさせていただくことが決まった時のイメージです 笑
どんな授業だったの?
授業の目的は「ウェブサイトの作り方の習得」であり、2021年12月4-5日に開催する「情報ITフェアのウェブサイト」を作っていく授業でした。
コーディングや、制作の基本情報は学び終えた、高校3年生対象の実践授業です。
▼ 授業後、完成した 情報ITフェア ウェブサイト
![画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66977604/picture_pc_f85ea50c6f8083508c3b57219d7d30d3.png?width=1200)
コーディングの基礎も、制作の基本も分かっているみなさんに、私たちが伝えられることはなんだろう??
先生とも対話を重ね
・実際の社会でどうやってウェブが作られているのか
・企画や制作の背景にある考えかた
にポイントを絞り、お伝えしていくことにしました。
▼ 全5回の授業テーマ
1回目 これからの制作の流れを掴もう
(講師について知る・「企画」とはなにか・今後の制作の流れを知る)
2回目 目的とゴール / ターゲット設定のしかた
3回目 ページに入る要素を考えよう
4回目 デザインの考えかた
5回目 文章のつくりかた
今回は世の中の情勢を鑑みて、オンライン授業。スクリーンを通して、授業を聞いてもらいました。また3-4人ずつのグループごとにパソコンを持ってもらい、チャットでやり取りができるよう、環境を整備してもらいました。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66822633/picture_pc_40cb3d3a830c7d62ccc1e7299b366574.jpg?width=1200)
実際の授業のようす
2021年9月9日、いよいよクラスがスタート。
授業は、毎回100分(50分・休憩10分・50分)。前半は、ウォーミングアップとその時のテーマに関する説明。後半は、前半説明した部分を実践したり、グループで話し合ったりする時間にしました。
【 そもそも、授業の大前提 】
ウェブサイト制作は、あくまで手段。
授業を通して、自分の意見を形にしたり、周囲と連携したり、身につけたいと思っていたスキルを身につけたり、なにかしら生徒のみなさんの糧になる授業にしたい。
そのためには、授業中にたくさんの質問や発言があることが必要、と思った私たちは、さまざまな工夫をおこないました。
例えば、授業の最初は、かならずチェックインを。
![【完成】授業5回目_211014.pptx.pptx](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66977761/picture_pc_d5c1e0d3ad7daa894499d6b02e26437d.jpg?width=1200)
* チェックインとは
その時に浮かんでいる気持ちや状況を、周囲にシェアする時間です。気持ちを外に出すことで頭がすっきりして、その時間に集中することができます。また、自分の話を聴いてもらえる場と認識することで、心理的な安全性を高める効果も期待できます。
いつもチェックインでもらうコメントは「おなかがすいた」「眠い」「帰りたい」といったもの(笑)
チェックインを通して、安心を感じてもらい、発言しやすい雰囲気をつくるのが狙いでした。
他にも…
・文字ではなく、絵文字でコメントをしてもらう機会をたくさん作る
・どんな発言にもリアクションをして、どんな発言も受け止める雰囲気をつくる
・クラスを小さなグループに分け、会話しやすい状況を作る etc.
先生と相談しながら、環境を作っていきました。
「授業へ参加しやすかったですか?」への回答(授業後アンケートより抜粋)
「全体の雰囲気が良かったから」
「話をふってもらったので話しやすかった」
「発言とかしやすかった」
授業後アンケートで、生徒のみなさんが環境を活用してくれたことが分かり、安堵しました。。
【 授業前半 】
授業前半は、その時のテーマに合わせて、必要な考えかたを伝授していきます。
できる限り、
・抽象的な単語(例えば「企画」)は噛み砕く
・生徒のみなさんが身近に感じられるものを例示する(流行の芸能人・テレビたくさん調べました 笑)
を意識して、授業内容を作りました。
![【PPT】授業1回目_210908_更新.pptx-3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66981114/picture_pc_086e5913010cefea53964257effcb239.jpg?width=1200)
* 「企画」とは?を説明したスライド。身近な企画の例をたくさん提示しました。
それでも生徒のみなさんにとっては、まったく新しい分野の解説 & 私たちも何気なく専門用語を使ってしまうので、理解してもらうのは、とっても難しい。
特に「ターゲット設定」がテーマの会で、「ペルソナ」(制作物のターゲットを、個人が特定できるほど、細かく設定したもの)の 話をした時は、顕著な結果が…
「授業の内容は理解できましたか?」への回答(授業後アンケートより抜粋)
「ペルソナが分からなかった」
「あまりピンと来ていない」
「ペルソナって仮面のこと?」
生徒のみなさんにポイントが伝わりきっていないことがアンケートで分かり、次の授業で、再リベンジさせてもらいました(汗)
【 授業後半 】
後半部分では、前半で習ったことを、実際に実践する時間。
グループごとに話してもらったり、ひとり集中して、ウェブサイトのページ構成を考えてもらったり。習ったことをすぐに実践することで、インプットが定着することを願って、アウトプットの機会を毎回設けていました。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66825385/picture_pc_fb274e9f848a70c5b97d7f67c2ffdeb9.jpg?width=1200)
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66825355/picture_pc_8203ac0f0e7e7d34d2d99bcc670609bd.jpg?width=1200)
オンライン授業だったこともあり、どんなふうに話し合いをしたり、作業をしているのかが見えづらく、苦戦。
ただ現場の吉田先生と連携し、リアルタイムで、生徒のみなさんのワークシートを共有してもらったり、ZOOMのブレイクアウトルームを使って私たちも話し合いに参加したりしながら、生徒のみなさんのアウトプットをサポートしました。
授業全体に対する、生徒の皆さん ・ 先生からの感想
全5回の授業を終えたのち、生徒のみなさん・担当の吉田先生に感想を聴かせてもらいました。
【 生徒のみなさんより 】
最後にいただいた、アンケートの一部です。「分かりやすかった」「参加しやすかった」などのコメントをたくさん頂き、とても嬉しかったです。。
「とても参加しやすく!とても分かりやすかったです(〃▽〃)とても楽しかったです(◡‿◡ฺ✿)ありがとうございました🥰💕💖💕✌️」
「チャットに文字を打ち込んでくださいや、反応を送ってください等、コンタクトを積極的に取ってくれるのが嬉しかったです。最後までありがとうこざいました!」
「優しくおしえてもらえたり、感謝でいっぱいです。ありがとうございました。」
![アセット 7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66979970/picture_pc_cb3b45e17e42d2009d95aa12e3b1e7ee.png?width=1200)
* アンケートを読んだ直後のイメージ(笑)
【 吉田先生より 】
一緒に授業を作ってくださった、吉田先生からは、複数の観点から感想をいただきました。
◆ ポジティブな感想
(ウェブ制作のスキル向上)
・学校で学んだ知識が、社会でも使われていると知ることができた(教科書で習ったことが、私たちの説明にも出てきた)
(新しい授業の形)
・自分の頭で考えて、形にする(文科省推奨「探求学習」のあり方)が、通常授業でも実践できた
・交通費や移動の負担を考えなくても良いため、学校の近くにいない方でも「オンライン授業」であれば協働しやすいことが分かった(文科省推奨「外部人材を活用した 指導モデル」の実践)
(授業づくり)
・事前打ち合わせを綿密に行っていたので、外部講師主体の授業でも、スムーズに生徒をサポートすることができた
・授業の事前準備の負荷が軽減した
![画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66979428/picture_pc_ab6eda9025f5774d65d1bd557049bdd6.jpg?width=1200)
* 事前打ち合わせの一コマ。生徒のみなさんへのサポート方法を中心に、丁寧に打ち合わせをしてから、授業に臨んでいました。
◆ ネガティブな感想
・オンラインゆえ、生徒・クラスの様子が、外部講師に共有しづらい
・学校・先生にとって、あらたな授業環境だったので、負荷がかかった。(毎回、他の先生にもヘルプを要請し、パソコンの設定・授業補佐をしてもらった)
おおむね、今回の協働に価値と成果を感じていただき、とても嬉しかったと同時に、ほっとしました。。
授業を終えた、私たちの感想
純粋に、いままでの仕事の経験を、生徒のみなさんに還元することができ、とても嬉しい時間でした。また普段は関わることがない生徒のみなさん・先生と関わらせてもらうことで、自分の仕事を新しい視点で見る機会にもなりました。
また、吉田先生、先生がたが、日々生徒のみなさんのために行動し続けている姿を感じ、とても感動しました。まだまだ知らないところはたくさんあるかと思うのですが、授業以外にも、部活や進路サポートなど、本当にたくさんの業務を行いながら、生徒のみなさんや社会を支えてくださっていると感じ、改めて感謝の気持ちです。
最後に
今回の授業は、私たちにご依頼いただき、共に授業を作ってくださった、吉田先生のおかげで、実現できました。そして、毎回の授業に、一生懸命参加してくださった生徒のみなさんのおかげで、やりきることができました。
![画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66980306/picture_pc_38cb78583153a0053acd3b13506b72ab.jpg?width=1200)
吉田先生、情報科学高校のみなさん、本当にありがとうございました。
▼ 生徒のみなさんが作り上げたウェブサイト(再掲)
![画像14](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66980961/picture_pc_49227f4cbbc721828afa444a7f62fcd9.png?width=1200)
(情報科学高校 マルチメディア科のみなさんへ)
ウェブサイト制作、本当におつかれさまでした✨ 完成したウェブサイト、早速拝見して、みなさんが書いてくれていた下書きどおりのものになっていて、感動しました。。文字の大きさや、風船や色を使ったデザインの工夫で、とっても分かりやすくなりましたね。
社会に出ても、なかなか25人でひとつのものを作ることはないです(笑) それぐらい大変なことをみなさんがやりきったことをぜひ大切に。自信にしてくれたら、とっても嬉しいです。
私(松尾)にとって、今回先生をさせてもらうのははじめての経験でした。拙いところもあったかと思うけれど、一生懸命耳を傾けてくださって、絵文字やコメントでたくさん反応してくれて、本当にありがとう😭✨
卒業して、関東に来ることがあったら、ぜひこのnoteのコメントで教えてください(笑) 内田さんと待っています☺️
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島根県立情報科学高校ウェブサイト
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