五輪と感染症との闘い(#TOKYO2020)
感染症との闘いは五輪の歴史においても無縁ではなかった。
1998年長野冬季五輪 ■感染症:インフルエンザ
■発生状況と経緯:五輪関係者の間でも流行
■主な対策と結果:医療体制で対応
2010年バンクーバー冬季五輪 ■感染症:新型インフルエ(H1N1)
■発生状況と経緯:
・2009年6月WHOが「パンデミック」宣言
・同年ワクチン開発(+タミフルなどの治療薬も集積)
■主な対策と結果:
・選手、役員にワクチン接種。
・五輪期間中の集団感染なし
海外から渡航して来る人の約3分の2が、世界の25都市から集まることが分かり、五輪期間中の感染症の監視に役立てた。
2012年ロンドン五輪 感染症の疑いなし。
選手村を含むりらるタイムの監視システムを構築、五輪期間中に浮上し得る様々な感染症に即応できる体制をつくった。
2016年リオテジャネイロ五輪 ■感染症:ジカ熱(ジカウィルス感染症※)
※蚊が媒介するウィルス。妊婦の感染を通じて胎児に影響。
■発生状況と経緯:
・2016年2月WHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」宣言
・有識者が五輪延期もしくは開催地変更を勧告するようWHOに公開書簡
・6月WHOは開催による国際的な感染拡大の可能性は低いとする声明を発表
■主な対策と結果:
・蚊の発生を抑える環境対策
・関係者に虫除け剤支給、対策の周知
・男子ゴルフ及びテニスの選手らがジカ熱を主な理由に五輪出場を辞退
・五輪期間中のジカ熱への罹患報告なし
2018年平昌冬季五輪
■感染症:ノロウィルス
■発生状況と経緯:五輪開幕前に警備関係者の宿舎で発生
■主な対策と結果:1000人以上を隔離、軍の支援で警備要員を強化
■余談:直前まで核やミサイルの脅威にさらされていた。開催期間中、五輪会場に金正恩氏の妹で、実質ナンバー2の金与正(ヨジョン)氏が悠然と現れたのは記憶に新しい。
2021年に延期になったとはいえ、感染症の脅威はなくならない。 過去の教訓や取り組みからも分かるように、監視カメラ(パナソニック)、映像解析による行動検知・解析、顔認証・指紋認証などの生体認証(NEC)が必須となります。スポンサーとして、日本を代表する企業としての英知と技術力に期待したい。
また、アスリートをはじめ人々の懸念を払拭するためにもコミュニケーションも必要。この辺りは、電通に期待したい。
Source:読売新聞3/19朝刊より
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