黄昏時のロードバイク ・・・ アホもろくでなしも居る
前日、前々日は、ジムでトレーニングしたので今日はロードバイクに乗ろうと、出かけた。
ラッシュアワーにぶつかりるので、ちょっとなあと思ったが、18時半頃出発した。
車の動きを見ていると、なんとなく帰宅を急ぐ気持ちの現れか、運転が心持荒い感じがする。
こりゃ、普段以上に注意しないと、と気を引き締めた。
交差点を直進していたら、なんと後ろから来た車が被せるように左折してきた。黒色の少し大きめのバンだった。
右腕を伸ばせば、車の車体に届きそうな位だったから、私と車の間は1m程度しかなかった!
一瞬、なぜ、目の前に車がいるのか、理解できなかった。
後ろから、それも左折しようとする車が、私のことを視認できなかったなどということはありえない。
左折を始めるずっと前に、私が自転車で走っているのが、わかっていたはずだ。
なぜなら、私はリアライトは、ヘルメットに一つ。それから、先日購入した、100ルーメン光量を有する、手にとってみると眩しくて直視するのが辛い位強力なものをサドルの下につけてある。両方ともチカチカと点滅モードだ。
見えないはずがない。
これが見えないのなら、そもそも車を運転できるような視力もなかろう。
じゃあ、私の姿が見えて、尚且つ交差点を通過中の私を回り込み覆い被さるように左折する車の運転手は、いったい何を考えているのだろう。
2つのケースが考えられる。
一つは、後ろから追撃してきた車が、私を追い抜き、私が交差点に入るより前に、交差点を左折できると考えた場合だ。
横断歩道を歩行者が渡り始めている、その目の前を車で突っ切るのと同じ。歩行者と接触する前に、パスできると考えるあれだ。
明らかに、道路交通法違反行為であるし、かなり危険な行為だ。(だから、道路交通法で禁止されている。)
その上、今回の場合、私は自転車(それもロードバイク)で、かなりスピードがでていた。
道路交通法は置いておいても、自分の車のスピードと私の自転車のスピード、交差点までの距離を考えたら、私が交差点に入る前に左折するのは難しいと(実際接触しそうだった)判断すべきだろう。
この計算と判断ができないというのは、・・・
アホ!です。頭が、弱すぎる。
もう一つのケースは、
こんな左折の仕方をしたら、交差点を直進している自転車と接触するかもしれないと、わかりながらやった場合だ。
接触するかもしれないが、しても構わない。
あるいは、接触しないと思うが、もし接触しても構わない。
などと、考えた場合だ。
これは、刑法でいう未必の故意だ。
事故になっていれば、単なる業務上過失傷害罪、あるいは業務上過失致死罪ではなく、傷害罪、あるいは殺人罪が成立する。
今回の場合、事故には至らなかったので、傷害未遂(最も、傷害罪に未遂罪はないので、暴行罪となろが)、殺人未遂だ。
あるいは、車のドライバーの中には、自転車が走っているのをみると、幅寄せして嫌がらせをすると言うような者がいると聞く。それだったのかもしれない。
自分が運転する車の大きさに比べて、自転車というのは小さくひ弱にみえ、弱い者いじめをするような心理が働くのかもしれない。
全くアホで下衆な心根だ。
考えても見よ、車が大きいのは、運転手が大きく強いのではない。
車は、誰でも、アクセルを踏めばどんどん前に進む。力は要らない。
自転車は、自分の体全体の力を使って、風に抗し坂に挑む。
これを日常的にやっている。
裸になって、対決してみよ。
どちらが、体力があると思うか。
とか、しばらく憤っていた。
しかし、少し走っているうちに気づいた。
アホだ、下衆だ、ろくでなしだと罵倒していてもどうにもならない。本来なら車を運転させるべきでないアホや刑務所にでも隔離しておくべき下衆が、現実に車を運転している。
となれば、アホや下衆が公道で車を走らせているという現実を前提に、こちらも自転車に乗るしかない。
リアライトを目立つようにしたからとか、交差点を直進するのだから、こちらに優先権があるので、車は突っ込んでこないだろうとか、考えるべきではない。
これは、先日会ったお客さんで、オフロードバイクに40年以上乗っていて、今でもレースに出ているという人も同じようなことをおっしゃっておられた。
危なくないですかという質問に対して、今まで大した怪我などしてこなかったとおっしゃる。
そのコツはと聞くと。
一緒に走る仲間を信頼することが大事だ言われた。どういうことかというと。
こんな時は、こういう対応をとるだろう、このジャンプの後はこう曲がるだろうということが、分かるようになることだと。
要するに、相手も自分も合理的な動きをするということを前提に、先々の動きを予測して対処することが大事。
しかし、これは、上級者同士のレースの場合で、初心者は、予測不能の動きをする。
ましてや、一般公道での車や、バイク等は、全く信用していないし、信用すべきでないとのこと。
やはり、危険と隣り合わせのオフロードバイクに、40年以上乗り続け、今なお現役で生き残っている人は、心構えが違う。
私も、アホと下衆に囲まれて、自転車に乗っていると考えることにした。
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