火球の痕跡
流星は、地球の大気に突入するとその高速故に、前面の大気を圧縮し高温にする。
その高温になった大気の熱が、流星の成分を電離させ、電離した成分が光を発する。
流星が光るのは、このメカニズムによるのであって、流星が燃えるわけではない。
また、電離された流星の成分は、その成分によって発する光の色が違う。
青緑色はマグネシウム、カルシウムは紫色、ニッケルは緑色に輝く。赤色は、地球の大気の窒素や酸素が電離して発光している。
写真の流星は、かなり大きなものでいわゆる火球と呼ばれるものだ。
写真家が天の川銀河の中心帯を撮影するために、オーストラリアのホッカール山に設置したカメラに偶然写ったものだという。
火球自体は、一秒ほどで消えたが、風に吹かれた電離された物質の痕跡は、一分ほど見え続けたらしい。
空にこの光の一筆を1分間見ることができたのは、羨ましい。
流星が崩壊すると化学物質が光る
画像のクレジットと著作権 マイケル・クラインバーガー
説明 流星はカラフルである。人間の目では多くの色を識別できないが、カメラでは識別できることが多い。この写真は火球と呼ばれる崩壊流星で、撮影者がこれまで見た中で最も明るい流星のひとつであるだけでなく、カラフルな流星であった。この流星は、天の川銀河の中心帯を撮影するためにオーストリアのホッホカール山に設置されたカメラで7月中旬に偶然撮影された。遥か昔、彗星か小惑星が落としたと思われる放射状の粒が、不幸にも地球の大気圏に突入してしまったのだ。流星の色は通常、流星が崩壊する際に放出される電離した化学元素に由来し、青緑色はマグネシウム、カルシウムは紫色、ニッケルは緑色に輝く。一方、赤色は地球大気中の窒素と酸素が電離したものである。この明るい流星火球は、一瞬(1秒未満)で消えてしまったが、風に吹かれた電離の痕跡を残し、ほぼ1分間も見え続けた。
Translated with DeepL