クラゲ銀河 : JW100
クラゲ銀河 JW100。ペガサス座方向、8億光年の位置にある。
形がクラゲを想起させるのでこのような名前がついている。
さて、そのクラゲの足イメージさせる銀河から垂れ下がっている青やピンクの筋は、どのようにして出来るのだろうか。
これは、ラム圧力ストリッピングと呼ばれる現象によってできたいると考えられている。
銀河団の中をこの銀河は高速で動いている。
そのため、銀河団の中の星間物質が高速で、この銀河の中にある星間物質を吹き飛ばしているのだ。
たとえていうなら、走っている車の窓から、たんぽぽの花を差し出すと、風によってたんぽぽの花が風によって吹き飛ばされる。これと同じようなことだ。
このようにして、銀河から引き剥がされた星間物質によって新しい星が生まれている。そこで、クラゲの足に当たる部分は、新しい星が多いことを示す青やピンクの色になっている。
画像の左上の大きな楕円の光のまとまりは、cD銀河と分類されるタイプの銀河でIC 5338とカタログ化されている銀河だ。大きさは、22万光年ほどある。
見ての通り、銀河の中心には明るく輝く核が2つある。
これは、2つの銀河が合体した名残だと考えられている。
cD銀河は、銀河の形態分類の一つである。
"c"は、銀河が巨大であることを示し、"D"は、銀河が拡散していることを示している。
しばしば銀河団の中心近くで見られ、逆生して、たそがれ(誰そ彼)から黄昏という言葉ができたように、central Dominant galaxyを意味するのにも使われる。
cD銀河は下記の写真のcD銀河ESO383-76のように、大きさが170万光年という大きなものもある。
では、そのような大きな銀河はどのようにして出来るのであろうか。
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