
社内起業でどうやれば優秀な人を自分のチームに巻き込めるのか?
ありがたいことに、私はあまり自分のアイデアのチームアップに苦労したことがありません。
(ここでいうチームアップはアイデア段階での3-5名のホントに最初のチーム)
ただ、チームアップにそれほど苦労していないといっても、何もしなくても優秀なメンバーに集まってもらえたか、というとそんなことはありません。
今回はそんなチームアップに苦労しているイントラプレナーへの参考になればと思い、記載するnoteです。
チームアップのために取り組むべきこと
一番手っ取り早いのは「自分が何者でもない時の仲間づくり」「ゆるいつながり」を常に作っておく、です。立場に関係なく、仕事でも近所のスーパーでも、出会う人に興味と関心をもって接していく。そういう日々の積み重ねをしているか、が仲間集めに大事です。
とはいえ、そうは言っても今この場でお役に立つメソッドではありません。
まず、何のメリットも無く、下手をすればリスクしかない社内起業の初期メンバーに才能ある人を巻き込む & 仲良しサークルと違って事業を創ろうとしているんですから、相手が及び腰になるのは当然、と認識するところがスタートラインです。会社の業務指示、異動発令とは全く力学が違います。
つまり優秀な人員を口説き落とすためには最低でも以下くらいはやってみないと始まりません。
1. 誰がいなくても自分一人でもやってやるんだ、という本気度を示す行動
2. 自分の事業案の面白さを自信をもって語り、一緒に考えてもらう
3. これと決めた人に「世界中で誰よりもあなたの才能に私が惚れ込んでいる」という説得
4. 「あなたのスキルじゃなくて、あなたが必要なんです」というその人個人への尊敬・敬意
5. 何度断られても泥臭く、とはいえ相手の立場も考えて、迷惑に思われない勧誘を続ける
6. 万が一自分は傷だらけになっても、その人のキャリアだけは守り通す覚悟
個人的にはこの中でも、
「1. 誰がいなくても自分一人でもやってやるんだ」
「6. 仲間を守る」
が特に重要じゃないかと感じます。
1. については、要するに「人は、頑張っている人を助けたいと思う」生き物だと言うことです。人は「文句ばかりのひと」より「頑張っているひと」を助けようとします。自分の事業案が正しいかどうかはあまり重要じゃありません。
6. については、新規事業はほぼ失敗に終わることを念頭に置くと、むしろ何度も、もしくは次の仕事で、また一緒に働いていきます。
とすると仲間を得たことが最大の財産なわけで、修羅場をくぐった仲間との関係を守ることは今後のお互いのキャリアにとって有力な武器になることは想像に難くありません。
それでも人が集まらなければ?
ここまでやっても人が集まらないなら仕方ありません。自分のパーソナリティか自分の事業案がいまは魅力的に映っていない、話せていないのだと力不足を認めて、一旦孤独に推進していきましょう。実績を積み上げていけばいつか巡り会えると信じる心が大事です。
とりあえず一人でも事業化まで持っていくイントラプレナーはいますので、まずはそれを目指しましょう。(さすがに事業化までくれば会社がちゃんと体制強化に動いてくれます)
残念ながら「誰か、私の事業案に興味のある人いたらぜひ来てください」みたいな姿勢ではどなたも来ませんが、そのことをことさら悲観する必要もありません。
「この人しかいない!」という人以外がコアメンバーに入るリスクと比べると一人で推進するほうがマシだったりします。
そこまで惚れて口説いた人が、思いの外活躍しない?
それも得てしてそういうものです。大企業に慣れた人間がスタートアップフェーズで力を発揮する、ということはそれほど難しいものです。
私が事業を推進するときは「ちゃんとやれたら儲けもの。そもそもうまくいく/悪くなる要因はそれ以外にも色々ある」くらいに捉えています。(実態はものすごく牽引してくれたので、あくまで心理的には、という意味で)
自分にも他人にも悪い意味ではなく、良い意味で「過剰な期待がお互いを追い込む」と認識しておくと良いでしょう。
新規事業の推進過程には色々ありますので、そうしないとせっかく仲間になった人との信頼を失いかねません。(6. 仲間を守る、につながる)
期待・信頼は「依存」に変わりやすく、一人の人間に依存することは社内起業であれ、事業上の大きなリスクになります。
そのことを理解したうえで、「この人ができないなら仕方ない、それでも少なくとも笑顔でいよう」というあなた自身の魅力に、あなたが惚れ込んだ人は手を貸してくれるのです。
それではまた。